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「学術書・学術啓蒙書」のレビュー

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人文書、科学書など(別立ての宗教関連書を除く)学術書と啓蒙書を紹介します。
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記事一覧

クロード・シャブロル監督 『美しきセルジュ』 : 意外に褒めてもらえない「ヌーヴェ…

映画評:クロード・シャブロル監督『美しきセルジュ』(1957年・フランス映画) 本作は『ヌー…

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古田徹也 『謝罪論 謝るとは 何をすることなのか』 : 人の振り見て、わが振り直せ

書評:古田徹也『謝罪論 謝るとは何をすることなのか』(柏書房) 本書の「プロローグ」は、…

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サミュエル・R・ディレイニー 『ノヴァ』 : オリエンタリズム的「文学性」の勘違い

書評:サミュエル・R・ディレイニー『ノヴァ』(ハヤカワ文庫) サミュエル・R・ディレイニー…

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リンク集 「漫画 (生きづらさ・女の子と男の子・オタク・本好き・カワイイ系)+α」…

【主たる収録作家】 (生きづらさ系) 模造クリスタル、藤生、長崎ライチ、平方イコルスン、三…

年間読書人
10日前
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リンク集 「〈心って何?〉 ロボット・AI系 漫画・アニメ・小説・批評研究書」関連レ…

【収録作家(作品)】 (ロボット系漫画) 矢寺圭太『ポンコツぽん子』 池辺葵『私にできるこ…

年間読書人
10日前
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『井上俊之の作画遊蕩』 : アニメーター目線の問題提起とその限界

書評:井上俊之著・高瀬康司編著『井上俊之の作画遊蕩』(KADOKAWA) 本書は、ベテラン人気ア…

年間読書人
13日前
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ロジェ・ヴァディム監督 『素直な悪女』 : 女の魅力 と「ヌーヴェル・ヴァーグ」

映画評:ロジェ・ヴァディム監督『素直な悪女』(1956年・フランス映画) 先日、レビューを書いた、SFファンタジー映画『バーバレラ』(1962年)を撮ったロジェ・ヴァディムの、監督デビュー作である。 どうしてこの映画を見たのか、その理由から書いていこう。 私が『バーバレラ』を見たのは、伝説的な「SF映画」としてであり、監督の方にはまったく興味がなかった。だから、『バーバレラ』を見てレビューを書くまでは、私は同作を「アメリカ映画」だとばかり思い込んでもいた。 なにしろ「SF

小林秀雄 『戦争について』 : 戦時における「時局迎合と 俗情との結託」

書評:小林秀雄『戦争について』(中公文庫) これまでは「小林秀雄の恥部」として、全集には…

年間読書人
2週間前
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今敏 監督 『妄想代理人』 : 「少年バット」の正体

作品評:今敏監督『妄想代理人』(2004年・TVシリーズ全13話) 『妄想代理人』は、2004年に「…

年間読書人
2週間前
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仲野佑希 『ザ・ダークパターン ユーザーの心や行動をあざむくデザイン』 : Amazon…

書評:仲野佑希『ザ・ダークパターン ユーザーの心や行動をあざむくデザイン』(翔泳社) 本…

年間読書人
3週間前
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セルゲイ・エイゼンシュテイン監督 『戦艦ポチョムキン』 : イデオロギーとは、自覚…

映画評:セルゲイ・エイゼンシュテイン監督『戦艦ポチョムキン』(1925年・ソ連映画) 「モン…

年間読書人
3週間前
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J・D・サリンジャー 『ライ麦畑でつかまえて』 : 優しさと弱さと

書評:J・D・サリンジャー『ライ麦畑でつかまえて』(白水社) 私が活字本を読み始めた高校生…

年間読書人
3週間前
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リンク切れ「論争ログ」の再録

※ 当ページは、「2021年7月12日 00:21」アップの、note記事「非・日本人的な〈議論〉の実践:…

年間読書人
4週間前
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ジャン=リュック・ゴダール 『ゴダール 映画史』 : 「美的レジスタンス」としてのゴダール

書評:ジャン=リュック・ゴダール『ゴダール 映画史(全)』(ちくま学芸文庫・2012年) ゴダールが亡くなった2022年つまり一昨年の暮れの追悼上映会で、代表作の『勝手にしやがれ』と『気狂いピエロ』を見て以来、こんな「意味不明な作品」を撮りながら、一部映画マニアからは「天才」「巨匠」と崇められているらしい、この「謎の人物」に興味を持ち、私なりにその理解を深めようとしてきた。 要は、「この作品の、どこがどう面白いんだろう?」というのと、「この人(ゴダール)は、何を考えてこん