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「音楽・アート・写真」関連のレビュー

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「音楽」「アート」「写真」などのレビューを紹介します。
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記事一覧

蓮實重彦 『物語批判序説』 : みんなと同じで「空っぽ」が安心。

書評:蓮實重彦『物語批判序説』(講談社文芸文庫) 1985年刊行の、比較的初期に属する著作で…

年間読書人
53分前
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川野芽生 『かわいいピンクの竜になる』 : 「みにくい凡獣の価値観」に抗する。

書評:川野芽生『かわいいピンクの竜になる』(左右社) なかなか強烈なエッセイ集だ。やはり…

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コマツシンヤ 『午后のあくび 3』 : さようなら あわこさん。また会う日まで。

書評:コマツシンヤ『午后のあくび 3』(全3巻・亜紀書房) これまで、いろいろな漫画や小…

年間読書人
13日前
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ジャック・リヴェット監督 『王手飛車取り』 : 作品自体を見てもらえない作品

映画評:ジャック・リヴェット監督『王手飛車取り』(1956年・短編フランス映画) 本作は、作…

年間読書人
3週間前
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リンク集 「異界行系の 漫画・小説・特撮ドラマ+ガロ系漫画」関連レビュー

【主な収録作家】 (漫画家) panpanya、Kashmir、コマツシンヤ、坂月さかな、三堂マツリ、高…

年間読書人
3週間前
5

セルゲイ・エイゼンシュテイン監督 『戦艦ポチョムキン』 : イデオロギーとは、自覚…

映画評:セルゲイ・エイゼンシュテイン監督『戦艦ポチョムキン』(1925年・ソ連映画) 「モン…

年間読書人
1か月前
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ジャン=リュック・ゴダール 『ゴダール 映画史』 : 「美的レジスタンス」としてのゴダール

書評:ジャン=リュック・ゴダール『ゴダール 映画史(全)』(ちくま学芸文庫・2012年) ゴダールが亡くなった2022年つまり一昨年の暮れの追悼上映会で、代表作の『勝手にしやがれ』と『気狂いピエロ』を見て以来、こんな「意味不明な作品」を撮りながら、一部映画マニアからは「天才」「巨匠」と崇められているらしい、この「謎の人物」に興味を持ち、私なりにその理解を深めようとしてきた。 要は、「この作品の、どこがどう面白いんだろう?」というのと、「この人(ゴダール)は、何を考えてこん

九段理江 『東京都同情塔』 : あなたは、AIにも劣る人間ではないのか?

書評:九段理江『東京都同情塔』(新潮社) 芥川賞なんぞ、ほとんど信用していない私なので、…

年間読書人
1か月前
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千葉雅也 『センスの哲学』 : 「見る前に跳べ」と言われても…。

書評:千葉雅也『センスの哲学』(文藝春秋) 「売れっ子」千葉雅也の本としては、売れない本…

年間読書人
1か月前
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富野由悠季とジャン=リュック・ゴダール : ふたつの「ヌーヴェル・ヴァーグ」

富野由悠季(富野喜幸)と言えば、もちろん今に続くアニメシリーズの第1作にしてオリジナル作…

年間読書人
1か月前
33

リンク集「アニメ+α」関連レビュー

(※ アニメ作品、アニメ作家、関連書のレビューを収録しています) 【主な収録作家(収録順…

年間読書人
2か月前
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ロジェ・ヴァディム監督 『バーバレラ』 : 「ラブ&ピース」な 反世界

映画評:ロジェ・ヴァディム監督『バーバレラ』(1968年、フランス・イタリア合作) まあ、ど…

年間読書人
2か月前
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松浦寿輝 『ゴダール』 : ロマンティックな幻想

書評:松浦寿輝『ゴダール』(筑摩書房・1997年刊) 松浦寿輝の「ジャン=リュック・ゴダール…

年間読書人
2か月前
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ユリイカされない panpanya : 『ユリイカ 2024年1月号 特集=panpanya』

書評:『ユリイカ 2024年1月号 特集=panpanya』(青土社) ひさしぶりに大阪梅田まで出て紀伊国屋書店に寄ったところ、雑誌『ユリイカ』の本年1月号「特集=panpanya」が出ていた。 以前なら週に2回は紀伊國屋を覗いて新刊をチェックしていたから、こんなに買い遅れることもなかったのだが、まあ「新刊の買いすぎは、隠居の身には好くない」ので、これは仕方のないことだ。 だが「おくづけ」を見てみると「第2刷」となっているのが、ちょっと悔しい。昔なら、書店を渡り歩いて「第1