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生かせてくれてありがとう

東京のギャラリー様の企画展に出展したり、活動を応援してくださる方から
イラストカードやステッカーが売れたよ、と連絡をちょくちょくいただく。
それはとてもありがたいこと。すごく、すごくありがたいこと。
背中をトンと、前に押し出してもらっている気分だ。
コミュニティからも、告知を見て足を運んでくださった方もいて
わざわざ見に行ってくれたんだと、感謝の気持ちでいっぱいになる。

でも、まだこれでは食べていくのは難しい。
ポストカードやステッカーから知ってもらい、オーダーをいただいたり、大きい作品をお迎えいただけるように
腕を磨き、未知を生み出すほかない。


そんな今日、私が出している商品の中で1番高額の
アクリルイラストボードをお迎えいただいたとご報告を受けた。

アクリルボードは原価が高く、かつ、多く印刷して在庫が残るのも困る。
でも、どうしても透明の商材に載せる方が合うと踏んで
赤字ギリギリの数量で注文した。
もう、これは賭け。


それが目に留まり、手に取り
決して安くはないそれを買ってくださったのだ。

そうなることを望んでいたのに
何だか信じられずにいる。

「終わりと始まり」をテーマにして書いた
アクリルイラストボード


昔、まだ自分で印刷して販売していた頃
多分中学生くらいの子がポストカードを買ってくれたことがあった。

中学生からしたら、きっと貴重な時間をなお小遣いを
私の描いたものに使ってくれた。
イベントが知られていないのか、お客さんも本当に少なくて、
そこでじーっと私のポストカードを眺めて、
「これと、これも」と2枚買ってくれた。
その頃は2枚で300円。
私が中学の頃だったら、結構大きなお金だ。


そんなことを、ふと思い出した。
もう干支一周くらい前の話。


金額の問題ではない。けれど
きっと、その人にとってはちょっとした決断が必要なことのように思う。
燻っていた自分を見ていてくれる
そこに決断を、価値を感じてくれたことが
本当に嬉しいのだ。
いや、価値をつけてもらっていることに喜びを感じているのかもしれない。

もう後戻りできない私を
今日も生かせてくれてありがとう。

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