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線維筋痛症になりました|線維筋痛症患者に支援の手を

先月25日、私は『線維筋痛症』という難病に罹りました。

19日頃からじわじわと痛くなり、不眠や微熱が続いていたのですが、
24日の夜痛みが激しくなり、25日に整形外科に行ったところ、
「線維筋痛症で間違い無いでしょう」とのことでした。

訪問のOTさんに「なんだか最近足が痛くて眠れない」と
相談した矢先の出来事でした。
今は車椅子でないと家の中も移動できない状況です。

線維筋痛症の診断のこと

線維筋痛症の診断は、私は1週間ととても早く降りました。
というのも、大体の人が1年以上をかけて診断名を探した結果、
線維筋痛症という診断がくだるからです。
4大難病であるにも関わらず、その病名や病態について知る医師や
医療関係者はとても少ないと言われています。

神経難病ですが、原因は不明確で、ストレスが要因とも言われる病気です。
無意識なストレスによって、普段私たちの脳神経がブロックしている体の痛みを
神経が働かなくなりブロックできなくなり、
慢性的な全身痛や、疲労、倦怠感に襲われる症状です。
レントゲンや、CT検査をしても、目立った異常はないので、医師や医療関係者などに「嘘つき」呼ばわりされるケースも多いと言います。
そのため診断が降りるのに時間がかかるのです。

私は近所の整形外科の町医者に行きましたが、とても理解のあるお医者さんだったため、奇跡的に1週間という驚異的な速さで診断が降りたのです。
しかし、通院の都合上まだ精神の主治医には話せていないので、
精神の主治医の理解が得られるか、とても心配しています。

身体障害者手帳に当てはまる病気ですが、理解が得られないため、診断書を書いてもらえるのも、都道府県から手帳自体が降りるのも、非常に稀ということです。
今、全身痛で苦しいのに手帳が降りず苦しんでいる線維筋痛症患者さんが、日本には本当にたくさんいるそうです。

私の今の生活について

今私は車椅子でしか動くことができないため、今まで外で使っていた車椅子を家の中に入れて生活しています。
しかしナイフで刺されるような全身痛と倦怠感のため、車椅子に長時間乗っていることができません。
体調が悪い時は乗れて5分もしないうちに限界が来ますし、調子のいい時でも15分は同じ姿勢を保っていられません。
車の運転はもちろんできないし、車に乗せてもらって出かけても、たった2、3分で体の痛みが激しくなり、息もできないほどになります。
そのため家の中に電動ベッド(介護保険適応外レンタル)を置いて、1日の大半をそこで過ごします。
体の痛いところが時間によって変わったり、日によって痛みの程度が違います。
調子のいい時は自力で車椅子に乗ってトイレに行けますが、調子の悪い時は家族に介助してもらわなければトイレにも行くことができないし、水を飲むのもやっとです。

ご飯も元気だった頃の半分くらいしか食べられなくなりました。
ご飯の時間、座っていなければならないのがきついのです。
箸も持てないので、スプーンやフォークで食べることが多いです。
幸い実家暮らしなので、ご飯の用意や入浴の準備などは家族がしてくれます。

趣味のこともほとんどできなくなりました。
なにしろ体が痛いので、ベッドでスマホをいじるのもやっとです。
調子がいい時は絵を描いたりもしますが、10分くらいずつに分けないと、痛みや疲れで描けません。
今このnoteはパソコンから書いていますが、やはり痛みの中で一生懸命書いています。
体は触ると痛むので、家族にさすってもらうこともできないのです。

薬も抗うつ薬を処方され服薬していますが、眠くなるだけで痛みは引かないし、眠っても3時間おきに中途覚醒して、まともに寝られません。
痛みがひどいと不随意運動も起こして、それで夜中に何度も目が覚めます。

QOL (生活の質)が著しく下がる病気だとは聞いていますが、もう生活が崩壊するくらいに何もできないのです。
シャワーも2日に1回、ご飯も痛みでまともに食べられず、トイレも水を飲むのもやっとな状況です。
今は家族がそばにいるので、なんとか生活できていて、家族の介護ありきの生活になっています。

今思う不安なことについて

ここまで症状がひどくても、手帳が降りるのは稀です。
車椅子を漕ぐのも痛くてきついので、電動車椅子が必要なのですが、手帳が降りなければ全額負担で50万円くらいするので、とてもじゃないけど買うことができません。
精神科の医師は身障者手帳の診断書は書けないので、整形外科や脳神経内科の先生に書いてもらうことになりますが、それなりの診断書を書いてもらわないと、等級がつかないのです。
それも知られていない病気とあって、都道府県の審査の壁を越えるのが、とてもハードルが高いです。
診断名がついてまだ2週間程度なので、あと6ヶ月は診断書は書いてもらえません。
そのため友人に電動車椅子を借りることになっています。
6ヶ月間このまま何も支援が受けられず、仕事もできないまま、寝たきりのままだと思うと気が遠くなります。

Twitter (X)で、風呂椅子すら補助してもらえないというツイートを見かけました。
寝たきりなのに嘘だと思われて、診断書を書いてもらえなかった、という人もいます。
私もそうなってしまうのではないか、この先いい治療法が見つからないまま悪化だけしていくのではないかと、不安になっています。

みんなに知っておいてほしいこと

線維筋痛症の人は見た目にはわかりません。
私のように車椅子に乗っていればわかりやすいのですが、杖も使わないで歩ける人でも、突然痛みが襲ってくる場合もあるため、「見えない障害」であることが1番きついのです。
医師に詐病と言われることが多いくらいですから、「嘘つきだ」と思う人もいて当然かもしれませんが、私たちが日々痛みと、理解のない中で生きていることをどうか知ってほしいのです。
中にはこの痛みと10年20年と付き合う方もいらっしゃいます。
線維筋痛症も、精神疾患も、見えない病気という面では変わらないなあとこの病気になってみて思います。

どうか、線維筋痛症を持つ人を嘘つき呼ばわりしないでほしい。
そして線維筋痛症の人の生活の苦しさを知ろうとしてほしい。
知らないから知らないままでいいという姿勢は、人の尊厳を奪うこともこの病気になって知りました。
あなたの周りにも、線維筋痛症の人がいるかもしれません。
人はそれぞれ事情があって、それぞれ苦しい中で生活していますが、24時間365日痛みとともに生活するのは、苦痛を極めます。
どうか私たちの病気を知ってください。




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