PCの冷却性能を甘く見て2年後に痛い目にあったマヌケな話

2年前にまとめて4台のPCを買いました。
その時、1台はRTX3070Tiのためタワー型で空冷でめちゃくちゃ冷却に凝って大型マシンにしました。

そいつがあまりにも邪魔なのと、当時、●ソコン工房でBTOで買ったPC類がケース内がスカスカで、ミニITXなどのAsRockのベアボーン(X300シリーズなど)でMax miniなみのサイズでも性能は大差ないどころから安いことに気づいて、一気に小型化を進めました。

X300は手の平にのるは言い過ぎですが、Mac miniなみに小さいです。
ATX電源ユニットと同じぐらいなので、場所がめちゃくちゃコンパクトです。

これを妻のPCにしたら性能も上がった上に省スペース化で大好評。
気分を良くした私は、Unityゲーム開発機以外はITX化に踏み切り、ミドルタワーケースは全て捨てました。

めでたしめでたし…その時は…

選択ミスのツケは2年後に手痛い結果として降りかかる

まず、小型化の推進で買っていたゲーミングノートPCがSSD劣化が急速に進んでいることに気づきました。これは自宅で一番高くて、Mac Book Proなみの値段がした高級パソコンでしたが、SSD劣化率が使用時間が一番短いのに90%前半に・・・。

もともと、デスクトップ機をノートパソコンにするみたいな製造コンセプトで無茶な構成だなと笑っていましたが、笑いごとではないとわかりました。3時間でキーボード熱くなるんですよね。そしてスピードが落ちます。オーバーヒートするんです、こいつ。メーカー名は伏せますけど、ゴミでした。

実験でノートパソコンの分解を勉強してマザーボードだけを外に出して温度で計測したら、こいつ、ヒートシンクが全然仕事していないとわかり、ノートパソコン内のマザーボードと一体化しているヒートシンクをはがしてびっくりしました。

サーマルパッド(グリスの代わりのゴムみたいな素材、熱伝導のためにつける)が変質しているのです。サーマルパッドは長時間高温になるとオイルブリードといってしみ込んでいる溶剤が液化します。どうもそれが何度か起きて変質しているような感じでした。

原因は、このゲーミングノートPC、RTX1650とCPUのヒートシンクが一体化していて、起動して放置していたらCPU使用率1桁なのにCPUまで温度あがるのです。GPUの放熱させるためにヒートシンクが全部あつくなってCPUやM.2 nvme SSDまで熱ダメージうけてるようなんですね。はあ?なにこれ。

どうやったら冷やせるだろう?扇風機をむき出しのヒートシンクに風量:弱あてました。変化なし。風量:中、ちょっと下がりましたが上がります。え?と思って風量:強にしたらはじめて3時間経過してもスピード落ちない温度も38℃台で安定しました。

ちょっとまって、こいつ、扇風機クラスのファンを強で当ててやっと安定するって最初から死ぬこと確定している欠陥品じゃん。メーカー保証みたら1年過ぎてて、1年は持つ予想だったのでしょう。素晴らしい設計です。作った人は商売上手ですね。それでも中古で売ったら5万で売れてびっくりしました。大丈夫?まあ、買ってくれるので売ったけど。多分、長くは持たないぞそれ。。。

ATXだとかミニITXであるかはどうでもいい、大事なのは電源ユニットが隔離されているかどうか。

さて、ノートパソコンは売却しました。20万ぐらいでかって5万で売れて、SSDは単品で1万ぐらいで売れて、まあ14万ぐらいの損害です。(減価償却は計算しなかったものとする)

次に、他のミニITX、Deskmini X300の兄貴分のようなDeskmeet X300も調べるとDeskmini X300より後で買い、稼働時間も短く、SSDも性能いいやつなんですが、劣化が一番進んでいました94%です。

それで、そもそも、妻のPCをDeskmini X300にする前のBTOパソコンが、やたら早くに不調になった時のケース構成を思い出しました。

Deskmeet X300はSFX電源がAPUの真上に配置するケース設計です。おまけに、冷却性能あげるんだ!っていう言い分で、電源ユニットの熱風がAPUに送られる逆向きの送風設計です。そのためAPUは絶対に温度が下がりません。生暖かいのです。M.2 nvme SSDたちも同じ目に遭います。

まあ、私はそれが少し嫌な予感がして自前で120cmファンを追加していたのですが、それでも劣化が早かったのです。これ、買ったまんまで使っている人達、大丈夫なんでしょうか。PCIeスロットもつけれれるのでOCモデルのCPUにGPUつけた構成も可能ですが、めっちゃヤバそう。私、気になります!

そして、この構成、妻のBTOパソコンがDeskmini X300に入れ変えるまえのPCが似たような構成でした。電源ユニットがマザボの近くにあって、組み立てた作業員が何考えていたのか、その電源ユニットの近くにSSDおいてくれていて、早くに劣化していました。256GBの間に合わせSSDとはいえ、全然使わないのにおかしいなって思いながら売り飛ばしたのを思い出しました。ヒントはあったわけです。「電源ユニット」の近くに他の電子機器おくと熱で劣化が早まる。

暑くて有名なRTX3070Tiは冷却しっかりだったのでパーツ類は元気。

さて、Unityゲーム開発機はRTX3070Tiです。270Wの大食い発熱大魔王で、仮想通貨マイニングすると高確率でオイルブリード(サーマルパッドから液が出てくる)でマザーボードのショート報告もネット掲示板でみたことあるやつです。マイニングなんてそもそも用途外なので自業自得ですが。

とはいえ、怖いので140cmファンをマザーボード2cm隣に2基つけて送風して、CPUヒートシンクもDeepCoolのお高いやつ(ヒートシンクだけで1.5kgもあります)つけてM.2 nvme SSDもヒートシンクつけて、トップフローにも140cmファンを二基つけて・・・とにかく、熱を外へ外へ出しまくるエアフロ―にしていました。電源ユニットは別室です。

排熱すごいので暖房器具みたいにこいつつけると部屋が少し暖かい気がします。冬はいいですね。

こいつはSSDも劣化ほとんどない(劣化0%)だし、CPUも遅くならない。BlenderやUnityゲーム開発でBuildしまくっても元気そのものです。やはり冷却は重要なんですね。

電源ユニットがどこにあるかが寿命につながる(気がする)

私はPCメーカーの人ではありません。なので、いやいや、お前のパソコンが早く劣化するのはITXでVSCodeでNodeJSをいっぱいバッチ処理テスト連日連夜するからだ、と言われればそうなのかもしれません。

GPTも「2年間で8000時間以上ですか、稼働率が高いです」とドン引きしていましたし。

とは言えです、TDP65Wでそもそもが省電力で有名なRyzen Pro 4000番台です。AMDのなかでZEN2シリーズでも突出して無難な仕上げといわれるAPUなのにそんなの熱くなるはずがない、やっぱり電源ユニットしか犯人が考えられないのですね。Desk meetの電源ユニットは熱をケース内に送り込むし。。。お前じゃろう、犯人。

そして、Desk mini X300は電源ユニットはノートパソコンのようにケース外にあります。なのでケース本体の冷却はCPUファンのみという潔いシンプル構成ですが、私よりPC時間が多い人なのに、パーツ劣化度は低いのです。ビルドとかしない、ブラウジングばかりなのもあるのでしょうけど。

並列処理でビルドするプログラムは、CPU使用率めちゃくちゃあげますからね・・・効率あげないとサーバー処理時間短縮できないから、そういうプログラム書く必要ありますが。

まとめ

結局、Desk meetはケースと電源ユニット買い替えにしました。ITXマザーボードは気に入っているし、マザーボードやCPUまで買い替えるほど困ってはいないからです。SSD劣化度は気になり過ぎるので、ヒートシンクつかてSFX電源をケース届くまで外だしにしたら、気持ち、音が静かになりました。やっぱお前、CPUの温度あげていただろう?

日本家屋では省スペースは大事ですが、ケース密度が高いと温度に直結します。とくにGPUと電源ユニットは暖房器具そのものです。また、最近のクロック周波数4Ghz超えのハイエンドなCPUもTDPすごいので、私は怖くて買っていません。そもそも今のパソコンの基本的な構成ってWindows9x時代に自作PCが流行ったころからほとんど変わっていません。そんな貧弱な冷却システムで90℃超える電子機器を詰め込めば何が起こるか、小学生だってわかります。想定されていない温度で劣化進むのは想像に難しくありません。

かつて、ゲーム機でも冷却性能を軽視したモデルが初期不良起こしまくったり製品寿命が短くて中古市場でも値がつかないことありましたが、どうやら今のPCパーツ類は同じ事に成ってる気がします。

その方が、早く買い替えてくれるし儲かりますからね。でも、私はPCは短くても3年、できれば5年は使いたい人間なので、そんな短命では困ります。

というわけで、自宅はDesk mini X300はヒートシンク装着し空冷を増強、ストレージは外部に置く、Desk meet にいたってはマザーボード以外は総入れ替え(大型化)を決定しました。

冷却は大事です。みなさんもお気を付けください。10万20万なら大したお金じゃないよ!というお金持ち走りませんが、私には2万円でも痛い出費です。4カ月分のお小遣いが無くなって涙目です。

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