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ねこのけんこう (植本一子)

猫たちがうちにやってきて、もう15年が経つ。
里親サイトで探していたところ、住んでいた家からそう遠くない場所で保護されていたこともあり、申し込みをしたのだった。すでに老猫の先住猫が我が家に居たことと、私が妊娠中だったこともあり、審査は厳しいかとも思ったが、2匹共にもらってくれるならということで、思い切ってどちらも飼うことにしたのだった。他の希望者と同じように、我が家も1匹で考えていたのだが、里親さんの家に見に行ってしまったらそんな考えは案の定吹き飛んだ。ホヤホヤと手のひらにのるような小ささだった猫たちも、生後半年でずいぶん大きくなり、ちょうどその頃に長女が生まれた。ベビーベッドに娘と変わらないサイズの猫が3匹、4体が一緒に並んで寝るようになるまで、そう時間はかからなかった。

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【記事紹介】 植本さんは数々の著書でエッセイを書かれていますが、一緒に暮らしている猫については多く触れていません。本記事は猫たちに焦点を当てた温かい記事となっています。 ※弊社の事情で公開が遅くなり、時節が少しずれております。大変申し訳ありません。 山田さんは、山田さんファンならみんな大好きな「彼」視点のお話です。 Instagramにも多く登場していますので、ぜひ併せてご覧ください。 @qfd_yamada_kaori

多くの猫エッセイを掲載してきた月刊『ねこ新聞』のWeb版がスタート! 第1回は本紙未掲載の植本一子さん、山田かおりさんの記事の2本です。 …