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漫画の着想、ストーリー構成、モデルについて

先週投稿した漫画「律儀な客」について、どのように着想したか、ストーリーの構成、モデルはいるのか(いるのだ)などの裏話を書きます。

・この記事は「サラ友マガジン版」(280円/月)に収録されています。
・この記事だけ単体で100円です。
「猫野サラ友の会」(280円/月)のメンバーさんは無料で読めます。

着想だけ無料公開しますね。

1、着想

上の漫画を読んでいただいた前提で書きますが、着想のきっかけになったのは煮干しです。ウナさん(オット)が出張先で買ってきてくれた香川県伊吹島産の煮干しがそれはもうおいしくて。夕飯後のデザートに齧っていたんですが、

・煮干しといえば猫だよな。

・伊吹島の煮干ししか食べない猫がいたら面白いな。

・そんな偏屈な猫はきっと妖怪猫又に違いない。

特定の煮干しが好きな妖怪みたいな猫が出てくる漫画が描きたい、という思いがむくむくと湧き上がってきました。

ちょうどnoteで募集中の「#2000字のホラー」に応募する漫画のネタをなんとなく探しており、妖怪がホラーにばっちり結びついたので、これはちょっと真面目にストーリーを考えてみようと思ったのが始まりです。

伊吹島だとピンポイントすぎるから瀬戸内にしよう。瀬戸内の煮干しが好きな妖怪猫は占い師なんか似合うな。ホラーにするには水晶占いなんてうってつけじゃない? 暗闇の中であの玉が光る感じ……という連想で、漫画冒頭の「怪しい小屋で水晶占いをする老婆」という舞台設定が思い浮かびました。

占うには客がいるよね。老婆の落ち着き払った言動を引き立てるような、悩み多き青年がいいかな。ここで、青年も猫にするか、と思い立った。猫の悩み。猫は人間に愛される動物。愛されるばかりでなく自分からも愛してみたいと考える猫がいたらどうだろう。しかも人間の姿で。

青年になった猫は結局は挫折し、元の姿に戻ることをほかの猫から勧められます。そのときのシルエット。

このシーンが頭に浮かんだとき、6ページぐらいで描けそうだと思いました。結果的にはペン入れの途中でシーンを足したので、9ページになったんだけど。

着想についてはこんな感じです。

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