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スピッツ 魂の全曲レビュー Part2

続きやります、黄金期の作品群なので既に色んなところで語り尽くされてるけどやらせてください
(専門的なことはわからないのでただの感想です)
前回記事はこちら



Crispy!(1993)

4枚目のアルバム 前作のマニアックな作風から一転して、売れるためにキャッチーでポップなサウンドに振り切った作品(当時のファンはこのアルバムリリースされた時どう思ったんだろうか…) 結局全然売れなかったみたいだし、有名どころの曲も少ないので、Part1の「惑星のかけら」でも書いた通りファンにも一番人気ないアルバムみたいだけど、個人的には思い入れある曲たくさんあるのでオリジナルアルバムの中でもかなり好きな方です 

■全曲感想
 M1 クリスピー:ポップなキーボードのイントロが印象的 メロディーラインすごいキャッチーだし、聴いてて楽しいので大好きな曲です 歌詞は処女喪失のことを歌ってると思うんだけど、どうなんだろうか

 M2 夏が終わる:アルバム随一の名曲 この曲好き!って人結構見る 歌詞の夏の情景(うろこ雲、涼し気な襟元、軽い砂)をサウンドで完璧に表現してて、物凄い曲だと思う なんでシングル切らなかったんだ??

 M3 裸のままで:先行シングル曲 スピッツが完全に生まれかわったことを象徴するような曲 この曲当時全然売れなかったみたいだけど、めちゃくちゃいい曲だと思う サビの高揚感、どきどきするような曲展開、そして最後の「君を愛してる」の歌い方、全部最高 あとメロディーラインがインディーズ期の「ララルー」って曲の引用、こっちもいい曲です(詳細は下記リンクにて)

 M4 君が思い出になる前に:言わずとしれた大名曲で日本の国歌 この曲からスピッツの認知度がグッと上がったらしい イントロのピアノが好きすぎて、中学生の頃練習してた記憶 後の作品にも通じるような綺麗なバラードで、老若男女誰が聴いてもいい曲だと思うはず 卒業式で歌った学校もあるらしい(羨ましすぎる…)

 M5 ドルフィン・ラヴ:個人的にアルバムで一番好きな曲 1曲目からここまでの曲、全部100点満点の曲しかない(ほんとになんでこのアルバム人気ないんだ…) この曲はファンキーなブラス・ロックで、ノリノリのサウンドワーク・メロディアスなサビ・「自由に泳げたらいいな」のマサムネさんのハイトーンボイス、何から何まで最高の曲だと思う

 M6 夢じゃない:1997年にリカットされたシングル、中期のスピッツらしい綺麗なロック・バラード この曲の真髄はMVだと思う、あれ観て泣けない人とは友達になれない(元々友達少ないけど)

 M7 君だけを:スピッツのディスコグラフィーの中でも地味な扱いされてるけどこの曲大好き シリアスな曲展開と情念あふれるサビとラストの「ずっと」の歌い方が泣ける、完璧なロックバラード

 M8 タイムトラベラー:ドラえもんのタイムマシンに乗ってる気分になれるワクワクするパワー・ポップ この曲のAメロ・Bメロのメロディの良さはアルバム随一だと思う 歌詞はちょっと下ネタ入っててかなり難解

 M9 多摩川:メロウで静寂なバラード 多摩川って壮大なイメージあるけどこの曲はひたすら暗い 実はアルバム流してても3回に1回はスキップしちゃう

 M10 黒い翼:前曲の暗さを完全に払拭する壮大な曲 大空に黒い翼で羽ばたく様が目に浮かぶ この曲も地味かもしれないけど、メロディーが超綺麗だしラストのメンバー全員で歌う展開は圧巻だし大好きな曲

空の飛び方 (1994)

5枚目のアルバム 本格的に売れ始めた黄金期の1発目の作品で、前作「Crispy!」のポップさは受け継がれつつもロックチューンも沢山入ってる 「空も飛べるはず」「青い車」「スパイダー」のもはや古典といえる大名曲が3つも入ってるだけじゃなくて、スピヲタにも大人気な隠れた名曲も沢山収録されてるので、ロック聴かない人にも熟練の音楽オタクにも自信を持って勧められる大名盤だと思う 

■全曲感想
 M1 たまご:イントロのドラム→壮大でキャッチーなサビで心全部持ってかれる、この曲が一発目にあるおかげで「空の飛び方」が最高なアルバムになってると思う 最後の意味深な終わり方も大好き

 M2 スパイダー:言わずとしれた大名曲で日本の国歌(2回目) サビで一気に爆発する曲展開がかっこいい 女の子を誘拐する曲にも聞こえるけどかっこいいので気にしない イントロのアコギが好き過ぎて昔練習した記憶

 M3 空も飛べるはず:言わずとしれた大名曲で日本の国歌(3回目) 確かはじめて聴いたスピッツの曲だったと思う、当時小学生の自分には「こんなにいい曲あっていいの??」って衝撃を受けた記憶 これまで何百回聴いたかわからないのに全然飽きない あと、、MVのワンシーンに謎の人影映ってるよね 

 M4 迷子の兵隊:アルバムで一番地味な曲かもしれない けどサイケ感あるメロディーラインと、インパクトあるサビが特徴的・個性豊かでいつ聴いてもいい曲

 M5 恋は夕暮れ:THE 超名曲 切ない恋心を歌った曲で、イントロのトランペットの音色が泣ける 2番のサビ終わりのギターなんかもう最高としかいいようがない この曲の真髄は「JAMBOREE 3 小さな生き物」のライブバージョンだと思う、まさかのバンドアレンジ

 M6 不死身のビーナス:またまた超名曲 スピヲタでこの曲嫌いな人はいないと思う ストレートで叙情的なスピッツお得意のロックチューン、歌詞は別れを歌ってるんだけどどこか空元気な感情も見え隠れしててそれがまたかっこいい そしてこの曲の真骨頂はライブバージョン、ただでさえかっこいい曲がまさに無敵になります(詳細は下記リンクにて)

 M7 ラズベリー:超名曲3連発です、ある意味スピッツが最も得意とする下ネタラブソング ポップスの究極形ともいえるくらいメロディーラインも本当に綺麗 ロリータ・コンプレックスを歌った曲説をずっと推してるんだけど、本当のところどうなんだろう

 M8 ヘチマの花:地味かもしれないけど見逃せない名曲 女性ボーカルとのデュエットで、とにかく全編通してメロディーが美しい この曲、妊婦と子供のことを歌ってると解釈してる (「ヘチマ」はお腹が膨れた様子、「二人の夢」はお腹にいる赤ちゃん)

 M9 ベビーフェイス:明るくてハッピーな曲調だけど、なんかの記事で見たけど知り合いの友人?が亡くなったときの曲らしい そう思うと物凄く悲しい曲に思える

 M10 青い車:言わずとしれた大名曲で日本の国歌(4回目) ドライブ感あふれるイントロと透き通るようなサビ、何もかもが100点満点の曲 そして色んなところで語られるけど、やっぱり恋人との心中の曲だよね

 M11 サンシャイン:アルバムで一番好きな曲 この曲も旅立ちの曲だと思うんだけど、「すりガラスの窓をあけた時に」「許された季節が終わる前に」、、歌詞の情景表現が凄すぎる そして去年開催された「ひみつスタジオツアー」のアリーナ公演でまさかまさかで演奏してくれた、ガチで泣きました


ハチミツ (1995)

6枚目のアルバム 「ロビンソン」「涙がキラリ☆」がミリオンヒットして満を辞してリリースされた、紛れもなくスピッツの歴史的名盤 11曲すべてが100点満点だけじゃなく、アルバムの世界観を完璧に表現したジャケ写、「ハチミツ」から始まり「君と暮らせたら」で終わる曲順、何もかもが最高だと思う 日本に生まれたなら一家に一枚持っとくべき

■全曲感想
 M1 ハチミツ:1曲目に相応しい、変拍子のAメロが特徴的な甘くて可愛らしい青春ポップロック あと「ハチミツとクローバー」っていうアニメの第1話でこの曲が使われていた アニメの世界観とこの曲が完璧にマッチしてて、スピッツをフューチャーしてくれた監督と羽海野チカさんに全力でありがとうございますと言いたい

 M2 涙がキラリ☆:言わずとしれた大名曲で日本の国歌(5回目)で、 スピッツ必殺の七夕ソング 夏の情景を描いた歌詞は天才的 甘酸っぱくて青春感あふれるイントロも求心力あるサビのメロディも何もかもが良すぎる 自分はもうアラサーですがこの曲聴くと高校生の頃にタイムスリップします

 M3 歩き出せ、クローバー:ハチミツの重要曲だと思う たぶん阪神淡路大震災のことを歌ってるんだと思うけど、「戦闘機」「過ぎた恋のイメージに近いマーク」など反戦(平和祈念)の曲でもあるのかな 聴きどころは「だんだんわかってきたのさ」からの大サビの展開

 M4 ルナルナ:軽快でもふもふしてて可愛いポップチューン、これ好きな人多いよね これも尋常じゃなくクオリティ高いので、シングルカットしても良かったと思う(なぜか涙がキラリ☆のカップリングだった) 歌詞は基本的には恋愛を綴った曲だけど、2番の「羊の夜をビールで洗う」ってワード凄いと思う 

 M5 愛のことば:名曲がずらっと並んだ「ハチミツ」の中でも、一際輝いている超名曲 ぶっちゃけ「ロビンソン」よりも更にいい曲だと思う メロディが神ががってるのは言うまでもなくて、この曲の一番の良さは反戦を綴った歌詞だと思う 直接的でいてかついくらでも深読みできる表現が天才的

 M6 トンガリ'95:ただごとじゃないイントロから始まるトンガリ・ロック・チューン 「スピッツ」って「尖っている」のドイツ語らしいから、ある意味この曲が「スピッツのテーマ」なのかもしれない 2番サビ後のテツヤのギターソロが一番の聴きどころ

 M7 あじさい通り:梅雨ソングの決定版、この曲より雨に似合う曲を自分は知らない 6月のじめっとした空気感と情景がサウンドに完璧に表現されているサウンドワークは天才的だと思う 余談だけど、名古屋の鶴舞公園に「あじさいの散歩道」って通りがあるんだけど、この曲聴きながら散歩道歩くとめちゃくちゃ楽しいです、名古屋民は試してみて

 M8 ロビンソン:言わずとしれた大名曲で日本の国歌(6回目) なんかもう凄すぎて逆に語ることがない マサムネさんは当時「地味な曲だ」と思って「俺のすべて」をシングルカットしようとしたらしい

 M9 Y:明るい曲が並ぶ今作の中で圧倒的な存在感を放つ静かなバラード ポップスの中ではベタな展開かもしれないけどこの曲の編曲は本当にいい 美しくて儚いメロディーと感情的に歌うマサムネさんのボーカルが完璧にマッチしてる 「Y」はY字路(別れ道)ってことで合ってるのかな 

 M10 グラスホッパー:前曲「Y」でしんみりした後、悲しみを全部吹き飛ばす必殺ロックチューン アルバムでベスト3に絶対入るくらい好き、カラオケでもよく歌うけど本当に楽しい トリビュートアルバム「JUST LIKE HONEY」ではアジカンがカバーしてるけど、まさかのゴッチと喜多さんのツインボーカルで爆笑してしまった(詳細は下記リンク)

 M11 君と暮らせたら:名曲しかない「ハチミツ」の中で一番好き アコースティックな曲調でまさにジャケ写みたいな世界観 歌詞なんかは本当にすごくて、「緑のトンネル抜けて 朝の光に洗われるような」といった比喩表現が天才的すぎる そして最後のフレーズではっきりするけど、夢オチの曲らしい、悲しい そしてトリビュートアルバム「JUST LIKE HONEY」ではサニーデイ・サービスの曾我部恵一と初恋の嵐がカバーしてる、こっちのカバーも原曲に匹敵する超名演なのでぜひ聴いてみて(サブスクなかった、、)


インディゴ地平線 (1996)

7枚目のアルバム 初めて聴いたオリジナルアルバムなので個人的にもかなり思い入れあるけど、2つどうしても気に入らないことがある ①音質が悪い:アルバムの雰囲気にはあっているけど、なんかもこもこしているのとやたらと音圧低い、、(リマスター盤では改善されてる) ②「チェリー」は要らない:正直アルバムの雰囲気に合ってない、多分本人たちもそれわかってて最後に入れたんだと思う 
 文句からはじまったけど、隠れた名曲多数収録されていて、前作「ハチミツ」とは少し雰囲気が変わったタイトル通り淡いインディゴ・ブルーの世界観を表現したコンセプト・アルバムなので、ハチミツに引けを取らない名盤だと思ってます

■全曲感想
 M1 花泥棒:1曲目からギターのテツヤ作曲のパンクロック なんかネタ曲扱いされてる感あるけど、メロディ良いし1分半と潔くてかっこいい

 M2 初恋クレイジー:スピッツの中でもベスト10に絶対入るくらい好き、今まで何百回聴いたかわからない イントロのピアノからゾクゾクする 初恋の時の心情を綴った歌詞だと思うんだけど、「君のせいで大きくなった未来」ってワードが好き過ぎる

 M3 インディゴ地平線:アルバムタイトル曲 「インディゴ地平線」ってよくわかんないワードだけど、この曲聴くと完全にそのワードどおりの世界観が表現されてると思う

 M4 渚:マサムネさんはこの曲お気に入りみたい スピッツ聴き始めの頃は実はあんまり好きじゃなかったんだけど年取るにつれてだんだん好きになってきた 夜の海沿い散歩しながらこの曲聴くのがおすすめ 自分の子供出来たら「渚」って名前つけたい

 M5 ハヤテ:地味な曲調だけどこの曲大好き アルバムのミキシングも相まってモコモコしたポップス 多分片想いを綴った歌詞だと思う 「はりきってハートを全部並べて」「それぞれカギを100個もつけた」とか直接的な表現が可愛い

 M6 ナナへの気持ち:アルバム随一の胸キュン(死語)キラーチューン この曲本当に良い、冒頭の「笑い過ぎ?フフフ…」からグッとくる 歌詞は全編にのナナちゃんの描写(黒ギャル?)と、主人公の恋心が綴られる、会ったことないけどナナは魅力的な人なんだろな

 M7 虹を越えて:この曲もミキシングが完全に曲の世界観にマッチしてる タイトルとは相反して「モノクロすすけた工場で」から始まり、サビで一気に色彩豊かになる曲展開がすごい

 M8 バニーガール:ライブでも盛り上がる、「不死身のビーナス」「グラスホッパー」の流れを継承したアルバム随一のキラーチューン スピヲタなら全員好きだと思う ストレートなギターロックで、特にサビの開放感なんか大好きなんだけど、歌詞はちょっとよくわからない(風俗嬢の曲だと思ってたけど、なんかしっくり来ない)

 M9 ほうき星:リーダー作曲の宇宙空間を漂ってるようなスローナンバー、気だるい曲なんだけどサビのメロディーが強いので飽きずに聴ける

 M10 マフラーマン:実はあんまり好きじゃない、、けど大サビの「流された毒さえも甘い味がする」っていう歌詞はかっこよすぎる

 M11 夕陽が笑う、君も笑う:アルバムを締め括る(もう一曲あるけど)必殺ギターポップ サビもいいけどAメロのメロディが青春感あふれててたまらない 「ひみつスタジオツアー」のアリーナ公演でも演ってくれた(10年ぶりらしい)

 M12 チェリー:言わずとしれた大名曲で日本の国歌(7回目)これ聴いたことないって日本人はいないと思う やっぱり別れの曲書かせたらマサムネさんの右に出る者はいない

フェイクファー (1998)

8枚目のアルバム 中期スピッツの中だとダントツに好きです まずジャケ写のお姉さんが美人すぎる、このアルバムに出会った当時中学生の自分は完全に恋してた 肝心の中身も完璧で、シングル曲は5曲も入っているけどどれもスピッツの代表曲って言っていいくらいの曲だし、アルバム曲も隠れた名曲が沢山入ってる アルバムトータルの世界観も大好きで、冬の終わりと春の始まりの雰囲気・叙情・淡さが完璧に表現されてると思う 音作りの面でいうと、「Crispy!」~「インディゴ地平線」まではポップスの要素が強かったけど、このアルバムは次作「ハヤブサ」以降はハイファイなオルタナティブロック路線に向かってく前の過渡期って印象

■全曲感想
 M1 エトランゼ:幻想的な雰囲気で次曲への繋ぎ このバージョンもいいけど「流れ星」に収録されてる(TANAYA MIX)が完全に別曲になっててかっこいいので是非聴いてみて(8分以上あるけど)

 M2 センチメンタル:この曲めちゃくちゃ好き、テツヤのギターが炸裂するハードロック ローテーションなマサムネさんの歌い方も最高 spotifyで以前作った「春のプレイリスト」の2曲目にも入れてます

 M3 冷たい頬:この曲が一番好きっていう人も結構いると思う、冬の終わりに似合う力強くて繊細なパワーポップ 歌詞で綴られてる恋人はもう亡くなってるんじゃないかな、、

 M4 運命の人:スピッツで好きな曲ベスト10に入るくらい大好きな曲 印象的なイントロからサビで爆発する展開はいつ聴いても鳥肌立つ ライブでも定番曲と化してて、スタジオ版とは一味違うアレンジも良い 非の打ち所が無いような完璧な曲だけど、どちらかと言うとシングルバージョンのほうが好みだな

 M5 仲良し:「運命の人」のカップリングで力強いフォークロック この曲もスピヲタから根強い人気あると思う メロディも良いんだけどサビの歌詞の描写が上手すぎる

 M6 楓:言わずとしれた大名曲で日本の国歌(8回目)、スピッツを代表するスローバラード この曲でJ-POPの歴史と文化が変わったんじゃないかってくらい偉大な曲だと思う 秋の終わりに聴きたい

 M7 スーパーノヴァ:B面の一発目はドライブ感あるハードロック 自分はバイク乗りなのでこの曲めちゃくちゃ好きです かっこいい言葉が羅列される中で「公衆トイレの壁に古い言葉並べた」ってワードにマサムネさんの作詞センスの凄さを感じる

 M8 ただ春を待つ:変拍子で掴み所のないポップス この曲地味かもしれないけどメロディはとっても綺麗だし、「雪解けの上の…」から始まる大サビの展開は物凄い

 M9 謝々!:「冷たい頬」と両A面でシングルカットされた超ポジティブでゴージャスなポップス どんな時に聴いても幸福な気持ちになれるので実はアルバムで一番好き アウトロのコーラス隊と一緒に歌う「ラララ…」のパートも良すぎる

 M10 ウィリー:ローテンションで気だるいギターロック 多分バイク乗りの歌なので例に漏れず大好き イントロのベースと、間奏のテツヤのシャウトがかっこいい 

 M11 スカーレット:寒い冬に聴きたい、儚くて暖かなポップス この曲も「楓」と同じくJ-POPの古典と化してると思う 「初恋クレイジー」がドラマ主題歌になる予定だったのに、新曲要望されてこの曲を作ったらしい

 M12 フェイクファー:大名盤の最後を飾る、ドラマチックで劇的なロックバラード イントロのアルペジオからもうオーラが違うし、だんだん盛り上がって来た後に1回しかないサビで爆発する曲構成は何度聴いても凄みを感じる

花鳥風月 (1999)

1枚目のスペシャル・アルバム インディーズアルバム「ヒバリのこころ」の数曲と(Part1で語ったので今回は割愛)、メジャーデビュー後のオリジナルアルバムに収録されなかったシングル曲・カップリング曲を集めた編集盤 こういう編集盤って軽視されがちだけどスピッツはカップリング曲に名曲が沢山入ってるのでオリジナルアルバムに引けをとらないくらいの完成度を誇ってると思う 特に前半(M1「流れ星」〜M6「猫になりたい」)までの曲展開は神がかってるし、M7以降は地味だけど聴けば聴くほどハマるスルメ曲が沢山入ってる

■全曲感想
 M1 流れ星:「スピッツで好きなイントロなに?」って聞かれたら迷わずこの曲選ぶ、満点の星空を眺めているような幻想的なイントロで曲の世界観にぐっと引き込まれる 歌詞は抽象的だけど全編通してロマンチック

 M2 愛のしるし:PUFFY提供曲のセルフカバー、けだるい雰囲気は継承しつつも完全にスピッツ色に昇華させてる アウトロのワウの効いたギターソロも好き

 M3 スピカ:これこそがスピッツで一番好きな曲 冒頭のギターのフィードバックノイズとオルタナティブなギターサウンドからもうやばい あとこの曲よりいい歌詞はこの世にないと思う 直接的かつストレートな歌詞に何度救われてきたかわからない 歌詞引用しようとしたけどすべてがキラーフレーズなので止めた トリビュートアルバム「一期一会」では椎名林檎がカバーしてた、あっちのバージョンも完全に林檎色に出来上がって好き(詳細な下記リンクにて)

 M4 旅人:あんまり人気なさそうだけど大好きな曲 旅に出る人の背中を押すポップチューン バイクで旅しているときのテーマソングにしてる 歌詞は前向きなんだけど「いかつい勇気が粉々になる前に」とどこか影を感じる

 M5 俺のすべて:今でもライブの定番曲で男前なギターロック ライブではマサムネさんがギター弾かずにピンマイクとタンバリンで歌う、めちゃくちゃかっこいい 「ロビンソン」の代わりにシングルカットしようとしてたみたいだけど、もしロビンソンがカップリング曲になったらスピッツの歴史はどうなってたんだろう、、

 M6 猫になりたい:「青い車」のカップリング曲で、スピッツで好きな曲人気投票やらせたら絶対上位に食い込んでくるであろう超人気曲、個人的にも大好き 静寂の夜が完璧に表現されたイントロのサウンドワークが好きすぎる 歌詞の面でいうとAメロ・Bメロの幻想的な歌詞と、愛を綴っているのにどこか意味深なサビの歌詞の対比がものすごい しかし、「青い車/猫になりたい」ってシングル構成やばいな ビートルズの「Strawberry Fields Forever/Penny Lane」に匹敵すると思う

 M7 心の底から:能天気でマーチ調なポップソング 歌詞はかなりダサいんだけど(好きな人ごめんなさい)メロディがめちゃくちゃ良いのでもっと評価されていいと思う

 M8 マーメイド:マーメイドとの一夏の思い出と別れを歌うサーフロック 「惑星のかけら」に収録されてる「波乗り」のアンサーソングだと勝手に解釈してる 楽しくて元気な曲なんだけどどこかもの悲しい あとサビの「白い雲」の歌い方が好きだな

 M9 コスモス:憂鬱で虚無感あふれる小曲 1stアルバムの「タンポポ」に匹敵するくらい暗い曲だと思う だけどメロディはとっても綺麗で、その対比が大好き

 M10 野生のチューリップ:「名前をつけてやる」のアウトトラック、投げやりなパワーポップ 初期スピッツの世界観が大好きなので個人的にはこの曲かなり好き 最後の「さよなら…」の繰り返しが悲しい 

 M11 鳥になって:インディーズ時代の代表曲で、明るいギターロック だけど歌詞は「覚悟ができないままで僕は生きている 黒いヘドロの団子の上に棲む」と例に漏れずかなり後ろ向き


9000文字到達したのでいったん切ります
9枚目(ハヤブサ)以降は、反響あったら書きます
最後まで読んでくれてありがとうございました

(4/20更新)
次回記事書きました、良かったら


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