猫ひげ1000本

毎回エッセイの最後で、“ふと自分に聞いてみたくなる1000の質問”から1つ、日替わりで…

猫ひげ1000本

毎回エッセイの最後で、“ふと自分に聞いてみたくなる1000の質問”から1つ、日替わりであなたに問いかけます。 エッセイを読んでくださった方が、その質問をご自身に問いかけた時、どんな答えが見つかるのか、それを想像しながら書いています。

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  • 音声配信

    「ふと自分に聞いてみたくなる1000の質問」を、#1から#1000まで、日替わりエッセイの一番最後にのせています。 音声は、その質問に対する私なりの答えとなっていますので、エッセイとセットでお楽しみください。 スタンドエフエム で配信している音声がメインとなっています。雑談回もありますので、私の文章、音声、ダブルで猫ひげ1000本してください!

最近の記事

ブタうさぎに叱られた

「何回誘わせる気?」 今日、友達から来たラインです。 それと一緒に、怒ってるっぽい表情のブタうさぎみたいなキャラのスタンプが来ました。 私、基本自分から友達を遊びに誘うことはしません。 なぜかというと、誘ったその時は会いたいと思っても、会う予定の日までにその気持ちがなくなって、当日には全然会いたくなくなって、出掛けるのが嫌になるからです。 なので私から誘うにしても、「今から会える?方式」しかありません。 そんなわけで、いつも私は誘われる側。 で、冒頭の友達ですが、私は

    • 真実と事実

      事実は一つだけれど、真実はたくさんあると言います。 私の知っている人は、その息子から言わせると、決していい父親ではありませんでした。 身勝手で自己中心的、自分の都合に合わせて家族を動かし、自分のルールを振りかざして家族を支配するような父親でした。 浮気を繰り返し、妻に暴力をふるった。 息子は父親に遊んでもらった記憶はない。 息子が16歳の時、離婚して父親は家を出て行きました。 女性には困らない人だったから、離婚後も次から次に女性ができる。 その度に、息子にその女性を合わせる

      • おかしなことを言うようになった友人

        私には長らく友人関係にあった人がいました。 十年以上もの間、彼女と私は付かず離れずのいい友人関係を維持していました。 彼女のことを尊敬していたし、いつも彼女に感謝していたし、彼女のことが好きだった。 だから、たまに会って話をする時に、彼女が私の興味のない話や自慢話を延々と続けても、それが大きな不満要素として認識されることはありませんでした。 彼女はトークにおいてそうした一方的な面があったけれど、それを上回る楽しい話をいくつも私にしてくれました。 長い間それでよかった。 なぜ

        • 私、女もイケるかも

          昨夜、コスメ系ユーチューバーのライブ配信を観ました。 顔がかわいくて、コスメ愛に溢れる、アパレル系女子。 23歳とは思えないような落ち着いた雰囲気が好印象。 そんな彼女の、友達と二人で旅先から送るライブ配信でした。 若い女の子二人がキャッキャしながら話す姿を見て、 かわいいなぁ かわいいなぁ かわいいなぁ とただひたすら目尻を下げていたのですが、二人の強い絆と、深い関係性が垣間見えたその時、ふと思いました。 もう何年も、こういうのやってないな。 「こういうの」とは、女

        ブタうさぎに叱られた

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          2本

        記事

          ムーンライトに惑わされて

          私、ムーンライトクッキーが大好きなんです。 普通のバタークッキーなんですけど、素朴な卵の味がちゃんと感じらて、サクッと軽くて、食後のデザートとして丁度いい。 一袋2枚の個包装というのも、食べ過ぎを防ぐのに一役かっている。 そして、なにより私好みなのが、その名前。 丸いクッキーを月に見立てて、ムーンライトクッキー。 この、なんのヒネリもないシンプルな命名に、森永のいさぎよさを感じます。 白い犬をシロと命名するようなものです。 バカリズムさんを、万年おかっぱヘア。 ミッキ

          ムーンライトに惑わされて

          煙草の火種

          この世界には、多くの問題がある。 それらの多くは、偏った立場に立つ、ズレた視点を持つことから生まれている。 差別、ヘイトクライム、搾取、権力の暴挙、テロリズム… … 元を辿ると、その出どころは、極めて「個人的な感情」であることが多い。 なにかのことがものすごく好きだから、その敵は許せない。 劣等感や嫉妬心を刺激されるから、誹謗中傷する。 他人の幸せが許せないから、それに染みをつける。 自分の立場が脅かされるから、排除する。 もっともっと欲しいから、もっともっと

          煙草の火種

          もう嫌なんだよ!

          そう思っても、口にできずに 我慢してる。 急に何かを変えようとしなくていい。 ただ、 もう嫌なんだよ! そう声をあげてみて。 一人の部屋でそうつぶやいてもいい。 誰かに向かってそう叫んでもいい。 それは恥ずかしいことじゃない。 悪いことじゃない。 嫌だ〜!って地団駄踏む あなたの声を聞いてあげて。

          もう嫌なんだよ!

          割れたマイセン

          ショックなことって色々あるけど、お気に入りの食器が割れた時ほど、ウォーーーーー!と唸り声が出てしまうほどのショック状態に陥ることはありません。 今朝、それが起きました。 コーヒーを飲む時、普段は保温性優先で、サーモスのカップを使います。 ですが、テンションだだ落ちの時、これから迎える一日を、どうやっても乗り越えられそうにない時、サーモスの代わりに「マイセン」に登場願います。 二十代の頃、磁器のもつ繊細さと美しさに魅了された私は、気に入ったものがあると手に入れて、それと

          割れたマイセン

          いい人縛り| ピッチピチのティーシャツで窒息寸前!

          いい人と思われたい。 こういう「いい人縛り」から解放されると、めっちゃ楽ですよ〜。 いい人縛りを自分にかけていると、思ったように発言できない、思ったように振る舞えないじゃないですか。 それって、ものすごく窮屈ですよね。 ピッチピチのティーシャツを着ているようなもの。 北斗の拳のケンシロウばりに、ビリッビリに破いちゃってください! 例えば、文章。 私は以前、セールスライティングを教えていたことがあるのですが、文章の中で流れや精彩を欠くポイントって、書いている人が、

          いい人縛り| ピッチピチのティーシャツで窒息寸前!

          笑いのツボ

          昨日、友達というより知り合いかな、と電話で話したのですが、 私のボケ、ことごとくスベリました。 というより、きれーにスルーされました。 たぶん彼女は、私がボケていたことにさえ気付いていなかったのではなかろうか…… のれんに腕押しとはまさにあのこと! カスッカスッと空気を切る音が聞こえるようでした。 笑いのツボが同じかどうか。 あなたにとって、これって重要ですか? 私にとっては、正直そこまで重要ではありません。 実際、夫と私の笑いのツボは違うので、軽妙な遣り取り

          笑いのツボ

          割り切った関係。本当に割り切れてますか?

          男女関係でよく聞くフレーズ。 割り切った関係。 これを割り箸にたとえると、男性がこのフレーズを使う場合、大抵は割り箸はきれいに割れて二本になっている。 今すぐにでも蕎麦をすくってかきこめる。 ただ、女性の場合、多くは、 割り切れてない。 ぜんっぜん、割り切れてない。 割り切ろうとした努力は見えるけど、 やっぱり割り切れてない。 あるいは、なんとか二本になってはいるけど、変な具合に割れている。 気持ちの割り切れなさが、箸の先端に出ちゃってる。 ササクレだっ

          割り切った関係。本当に割り切れてますか?

          腕にヘビを巻いたお嬢様

          私が通っていた中学校高校は、当時いわゆるお嬢様学校と世間で呼ばれるものでした。 中学受験をし、憧れのセーラー服に袖を通した瞬間、私は「お嬢様」の仲間入りを果たしました。 中学から大学までエスカレーター式の女子校。 長い者は合計十年その学校に在籍するわけですが、とはいえ、高校進学大学進学の区切り区切りで、外部から新たに生徒が入ってきました。 学校名をもじって、このような呼び名がありました。 仮にスクールカースト的なものがあるとすれば、中学から入った者が上位に位置するわけ

          腕にヘビを巻いたお嬢様

          机の中に詰められた食パン

          小学生の頃、学校の机の中に、食パンがぎゅうぎゅうに詰まっているのを目撃したことがあります。 一回めの、食パンぎゅうぎゅう事件の現場は、放送室でした。 小学五年生、放送部員に成り立てだった私は、給食の時間、校内放送を始めました。 全校に向けて連絡事項を伝え、学校行事のお知らせをして、当時流行っていた音楽をかけて一息ついた時のこと。 マイクや放送機材が並ぶ机の天板下の収納部分に、なんとなく手を入れると、奥の方で、指先に何かが触れました。 固くて柔らかい何か。 ん?と思っ

          机の中に詰められた食パン

          自分がやられて嫌なこと、他人にやっちゃいます (audio)

          タイトル通り! 困ったもんです、ほんと。 こちらは、エッセイとセットになった音声です。 (エッセイは文章最後のリンクから) 毎回、エッセイの最後に、「ふと自分に聞いてみたくなる1000の質問」から一つ、質問をのせています。 こちらは、その質問に対する私のアンサー音声となっています。 音声に対応するエッセイはこちらです。 是非、一緒にお楽しみください。

          自分がやられて嫌なこと、他人にやっちゃいます (audio)

          ちょっとはマシ

          ちょっとはマシになった。 この表現、いつもモヤっとしないではいられません。 マシになった、つまりよくなったというポジティブな結果なのに、どういうわけか、そのポジティブ感が薄い。 それはなぜなら、出だしが悪いという前提があるから。 出だしが悪い、つまりマイナススタートだから、それがよくなったとしても、ゼロになったぐらいの感覚なのです。 トントンになるっていう表現があるけど、これも同じ。 マイナスとプラスを相殺してトントンになる。 トントン。 シャンシャン。 リ

          ちょっとはマシ

          ルールって絶対的じゃないなら、それはもはやカレールー

          北京オリンピック、盛り上がってますね。 これ、前回と全く同じ書き出しです。 オリンピック関連のことを書こうとすると、なぜかこれで始めてしまいます。 とりあえずは、タイトルについて説明しておこうと思います。 思いつきでつけたタイトル。 それゆえに、このあとタイトルについて一切触れる機会がありませんので、冒頭で説明を済ませておこうと思います。 カレールーって、カレーのルーってことです。 ボンカレー、ジャワカレー、バーモントカレーのカレーです。 説明以上。 本題に入り

          ルールって絶対的じゃないなら、それはもはやカレールー