ネコハル

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ネコハル

気まぐれに詩やショートストーリーなどを投稿しています。気が向いたら遊びに来てくれると嬉しいです。noteを始めて一年ですが、まだまだ不慣れなことばかり。どうぞ皆さま、よろしくお願いします。

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自己紹介

ネコハルです。某サイトでの長いローマ字のネームをこう読んで、しかも私の拙い文を褒めて下さった方がいらしたので、それ以来ちょこちょことこの名前を使わせてもらっています。 思い返せば、小学校の頃から詩を書き始め、もう半世紀近くなりました。きっかけは、宿題で出た「自由学習」。ノート2ページとか3ページとか、好きに使って良いから埋めてね、という後光が差すような内容だったので、一番効率の良い(?)詩を書いたのです。余白の多いノートを見て、毎回こんなのだと叱られるかな…と思いきや、予想

    • 〔ショートショート〕真夜中の万華鏡

      真夜中にこの万華鏡を覗いてはいけないと、先生は言っていた。物静かで、細い指が綺麗だった美術の先生。昔、外国のフリマで買ったという万華鏡は、深い藍色が美しい。 突然、先生は消えた。教師間の虐めで病んだとか、誰かと駆け落ちしたとか、噂だけが駆け巡る。彩に残されたのは、この万華鏡だけ。「彩へ」と書かれていたと、先生のご家族から渡された。 どこにも居場所が無い者同士、唯一心を許せたのに。放課後の美術室にも、もう先生はいない。彩は眠れない夜が増えていった。 今夜も眠れないまま、万

      • 今年のゴールデンウィーク、前半は久し振りに弟が1泊して帰った。後半は息子が2泊して、さっき出発。 昨日から急に冷蔵庫の調子が悪くなり、夕方は息子に付き合って貰って電気屋さんへ。配送の都合で、来週末設置に。 「ごめん、今は無理やけど、次の買い替えは俺が払う」と息子。覚えておこう♪

        • 〔ショートホラー〕足音

          夜道は嫌いだ。特に静かな住宅地で、シンとした空間に自分の足音だけが響くのは、不気味だし心細い。だが、それよりイヤなのは… カツン、カツン、カツン… やはり来た。1年ほど前からだろうか。この小さな橋の辺りになると、いつももうひとつ足音が重なる。硬そうな靴底の音だが、重い感じではない。パンプスやスニーカーではなく、革靴のようなその音は、こちらに合わせるように同じペースでついてくる。 街灯はあるものの、この辺りは薄暗く、夜になると人通りもほとんど無い。怖くて足を速めると、足音も同

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        • 〔ショートショート〕真夜中の万華鏡

        • 今年のゴールデンウィーク、前半は久し振りに弟が1泊して帰った。後半は息子が2泊して、さっき出発。 昨日から急に冷蔵庫の調子が悪くなり、夕方は息子に付き合って貰って電気屋さんへ。配送の都合で、来週末設置に。 「ごめん、今は無理やけど、次の買い替えは俺が払う」と息子。覚えておこう♪

        • 〔ショートホラー〕足音

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        記事

          〔ショートストーリー〕こどもの日

          「子どもの日、どこか行きたい所ある?」 母が私に問う。高校生にもなって『子どもの日』というのも何だか面映ゆいが、この機会を逃すまいと私は弾んだ声で答えた。 「じゃあ、2カ月前に隣町にできた、巨大迷路に行きたい!」 母の顔がサッと強張る。そりゃそうだろう、母は極度の方向音痴だ。学校の三者面談でも、来るときは教室に表示された『〇年△組』を頼りに何とか来られるが、帰りは放っておくと玄関までなかなかたどり着けないレベル。教室を出て歩く方向を間違い、降りる階段を間違い、来るときは通って

          〔ショートストーリー〕こどもの日

          〔詩〕蛍

          明日はどんな良いことがあるだろう そう思って眠りについたのは 遠い昔のこと 時は容赦なく流れ 輝いて見えた未来はどこにも無く 散らかった夢を拾っては折り畳む 息をするように 当たり前の顔をして 誰かのせいなんかじゃない 時代なんかのせいでもない 足りなかった物は 全部自分のせいだって知ってる それでも ポケットには折り畳まれた夢が眠る 輝しくなくても 蛍のように微かに光る今がある やっと分かった もうこれ以上望むものなどない 明日のことは明日に任せて 今は真っ白なま

          〔詩〕蛍

          〔ショートストーリー〕小さなオルゴール

          きっかけはYouTubeだった。大学で付き合いだした有香とふたり、いつものように廃墟や心霊スポットの潜入レポートを見ていると、見覚えのある建物が映った。 「あれ?これ近いよ!川沿いにある廃病院じゃん」 「あ、ほんとだ!私、夜になると真っ暗で怖いんだよね、あの辺…」 普段は強気な有香が、心底怯えたように言う。 そのYouTuberは「恐怖度5」とランク付けし、「行くなら2階まで、3階はヤバい」とか、「絶対に何も持ち帰るな」とか、いかにもという感じで動画を終える。実際、そいつは2

          〔ショートストーリー〕小さなオルゴール

          〔ショートストーリー〕黒い鍵

          アパートで目覚めると、もう正午近くになっていた。平日の昼間、天気も良い。理由もなくこんな時間まで寝ているのは、真っ当な大人とは言えないな。その筆頭は俺か。 昨夜はしこたま飲んだ。最初の居酒屋で隣に座った男と意気投合し、その後ふたりで何軒かハシゴしたが、はっきりとは覚えていない。 ちょっとしたケンカで工事現場のバイトをクビになり、ヤケ酒を飲んで荒れていた俺の愚痴を、どこか学者風のその男は頷きながら聞いてくれた。最後はその男のお勧めの店に行った気もするが、あれはどこだったのだろ

          〔ショートストーリー〕黒い鍵

          〔詩〕朧

          春の夢は朧 どこまでが現実 どこから幻 浅い眠りは不規則なリズムで ゆらりゆらりと行ったり来たり 言って欲しかった言葉に 思いがけずときめき 言われたくなかった言葉に 一瞬息が止まる 記憶のような 幻想のような ただの夢に翻弄されて 目覚めれば真夜中 カーテンの隙間から朧月が誘う 甘い罠なら埋もれるように もう一度目を閉じてしまえばいい 私の輪郭が柔らかく崩れ 朧の闇に消えてしまうまで こんばんは。こちらに参加させていただきます。 小牧さん、よろしくお願いします。

          〔詩〕朧

          何でもハラスメントと騒ぐのは好きじゃない。 ただ、今日辞職した2人の町長は、どちらも酷すぎる。とっくに辞めていないといけない人たちだったのでは。 昭和だろうが平成だろうが令和だろうが、この人たちの言動は許されてはならない。

          何でもハラスメントと騒ぐのは好きじゃない。 ただ、今日辞職した2人の町長は、どちらも酷すぎる。とっくに辞めていないといけない人たちだったのでは。 昭和だろうが平成だろうが令和だろうが、この人たちの言動は許されてはならない。

          著名人を騙る投資詐欺の被害が相次いでいると、夕食時にニュースで見た。こういう悪人を一網打尽には出来ないのだろうか、と憤る私に、 「うちは騙し取られるお金もないけどな」と母。 「うん。まあ、面倒がのうて良かったな」と私。 餃子の美味しい水曜の夜だった。

          著名人を騙る投資詐欺の被害が相次いでいると、夕食時にニュースで見た。こういう悪人を一網打尽には出来ないのだろうか、と憤る私に、 「うちは騙し取られるお金もないけどな」と母。 「うん。まあ、面倒がのうて良かったな」と私。 餃子の美味しい水曜の夜だった。

          〔詩〕IBITSU

          生きづらさって何 何の抵抗もなく ただ軽やかに生きている人なんて 本当にいるの あたし達は歪で この世界も歪で どうしたって収まらない どうしたって落ち着かない でも八つ当たりはしないよ あたしにもプライドがある 歪なあたし達は 出っ張りで頭も打つし 派手に転ぶこともあるけど それは生きづらさなんかじゃない たとえ不可抗力だったとしても あたし達は歪で この世界も歪で だから面白い だからワクワクする 失敗して 落ち込んで 憤って 立ち直って笑う そんなデコボコを嘆いた

          〔詩〕IBITSU

          イタリアの男子バレー決勝、高橋藍選手が所属するモンツァが今日は勝って、一勝一敗!五分に並んだ! 石川祐希選手が所属するミラノも、3位決定戦で一勝一敗に戻した。 どちらも大活躍で凄い…!

          イタリアの男子バレー決勝、高橋藍選手が所属するモンツァが今日は勝って、一勝一敗!五分に並んだ! 石川祐希選手が所属するミラノも、3位決定戦で一勝一敗に戻した。 どちらも大活躍で凄い…!

          〔ショートショート〕常春の地

          もう嫌だ。 会社の業績悪化で僕は切られ、次の派遣先も見付からない。全財産は財布の二万円。 外から賑やかな音楽が聞こえる。そう言えば今日は日曜、広場でのみの市がある。財布を手に僕はアパートを出た。 賑やかな会場で、手作りの店やキッチンカーを覗く。ふと、ある商品名に目が留まった。 「春ギター?」 古そうなギターだが、値段は「全財産」。丁度いい、もうこれを買って終わりにしよう。 「春ギターください」 財布を取り出し小銭まで全部渡す。店主は少し驚きつつ、ギターを僕に渡すと言った。

          〔ショートショート〕常春の地

          〔ショートショート〕オバケレインコート

          「この脱出ゲーム、イマイチだな」 思わず呟く。謎解きは強引だし、タップしても反応が悪い。さっさと終わってアンインストールしたいのだが、最後のアイテムが手に入らない。何だよ、『オバケレインコート』って。あちこちの棚や引き出しを開け、片っ端から探しても見付からない。見張りに気付かれずに脱出するためには、必須のアイテムなのだが。 どうしても見付からず、とうとう攻略サイトに頼ってしまう。なになに、お化けを呼び出すためにお化けダンスを踊れ…?はあ?分かるか、そんなもん!そりゃ、選択肢

          〔ショートショート〕オバケレインコート

          〔詩〕推定無罪

          ずっと同じ曲を聴いている この突き放すような淋しさが好き 明日は土曜日 目覚ましはいらない ひび割れた夢を笹舟に乗せて 昏い夜に浮かべてみる 何も悲しくはない 遠く離れて行ったとしても ここにいる 私はずっと 束縛は悪 裏切りは罪 惑うだけなら推定無罪 差し伸べられた手を 拒むことなく ただすり抜けたら 闇の淵に立ち 感情のない目で振り返る このままひとりも良い ふたりなら夜の底まで

          〔詩〕推定無罪