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言葉の花束ーアキの詩集No.82


1.「砂漠の中の少女」

どこまでも続く
砂漠の中に
少女が一人

少女以外
何もない

あるのは
砂だけ

いや

少女の頭上に
空が広がっている

少女は
泣いている

理由は
分からない

少女に
尋ねたくても

尋ねるキャラクターが
どこにもいないから
知ることが出来ない

少女は
ずっと
泣いている

空の
太陽と月が
何度も少女の上を行き通う

少女の流した涙は
砂漠へと吸い込まれて
消えていく

その繰り返しだった

しかし
そのうち

涙が
砂漠に溜まっていき
水たまりが出来た

そして
水たまりが徐々に
広がっていき

いつしか
泉が出来た

泉ができると
今度は
草が生え始め

徐々に
緑が増えていった

少女は
まだ泣き続ける

自分の
泣き声しか聞こえない

はずだったのに

鳥のさえずりが
聞こえた気がした

少女は
うつむいていた顔を
初めて上げた

すると
少女を取り囲むように
鳥たちが心地よさそうに
さえずっていた

そして
目の前の光景に
少女は息を呑んだ

なんと

泉を取り囲むように
草や木々が生い茂り

色とりどりの
花々が咲き乱れ

鳥だけでなく
虫や獣たちもいて

少女は
いつの間にか
一人ではなくなっていた

少女は
初めて
泣くのを止め

柔らかな
笑顔を見せた

少女の涙は
砂漠の中のオアシスとなって

あらゆる
生きとし生けるものを
育んだ

それにより
少女は
一人から
解放された

どこまでも続く砂漠は
孤独な少女の
心だったのだろうか

その心に
緑ができて

命が
吹き込まれた

少女が
泣き続けていた理由が
何となくお分かり頂けただろうか

その
果てしない砂漠が
どうなっていくか

あなたの想像に
お任せしたい



2.「気ままに散歩してみて」

あまりにも
陽射しが温かくて

誘われるまま
外に出てしまった

出たついでに
家の裏のあぜ道を
散歩してみた

田んぼは
稲刈りが終わった後のようで

切られた後が
カラカラに乾いて
白くなっていた

あんなに
色濃く青々としていた草が

薄くなって
まさに
白秋となっている

草むらから響いてくる
虫たちの声も

そよそよと
吹き抜ける風も

みな
心地よい

自分の中の
ごちゃごちゃとしたものが

心地よさに
洗われて

すっきりと
リセットできたみたいだ

気の向くまま
外に出て散歩をするのも

たまには
良いよね

自然は
自分をあるがまま
受け入れてくれて

自分を
きれいに浄化してくれる

スッキリしたい
リセットをかけたいときは

自然に
身を委ねてみると
良いかもね


3.「私へのメッセージ」

よくやった

頑張ってくれて
ありがとう

そう
自分に言えるようになった

率直に
そう思えるようになった

それは

自分を
大切に思うことが
出来るようになったから

自分を
誇りに思い

自分を
愛せるようになったからだと思う

今まで
厳しすぎたよね

きつく
あたったことも
あるよね

ごめんね

無限大に
耐えられるほど
私は強くはない

弱くてもいい

弱っているときは
存分に
弱って良い

そうじゃないと
いざというときに
強く生きられないから

常に強くなくて良い

ここぞというときに
メリハリをつけられれば良いから

だからね
今は
安心して
弱って良いよ

それが
許可できるようになったから

こんなにも
自分が愛おしく思えるんだね

いつも
ありがとう


4.「名前」

想う人の

名前をつぶやき

つい

にやける

幸せかな



5.「愛しているの意味」

愛している

その意味を
私はどう
理解しているだろう?

一緒にいて
安心するとか

相手を想うと
ほっと
心が温まるとか

相手の痛みや苦しみが
自分のもののように
感じるとか

そういうことは
愛しているから
起こることのように
私は感じる

愛の定義は
曖昧で
深い

だから
人によって
愛しているの意味は
違うのだと思う

私も正直
明確には
分からない

分からないけれど
愛しているの意味は

言葉にできなくても
何となく分かるんだ

それは
今までに出会った人達から
愛を受けてきたから

色んな人達の
それぞれの愛を受け止めて

それぞれの
愛しているの意味を
教わったから

私の中に
愛しているの意味が
きちんと活きている

だから私も
私が受けた分の愛を
誰かに届けたい

愛しているの意味を
誰かに伝えられる
そういう人になりたい


6.「私は私の人生を生きる」

物語の
主人公とか

ヒーローとか
魔法使いとか

何か
特別な存在に
憧れていた自分がいた

自分は
この世界にとって
どんな存在なんだろう?

脇役
モブキャラ

そんな
位置づけかも知れない

でも
自分の人生において
自分は主人公であり

掛け替えのない
存在でることは
間違いない

自分は
自分であるからこそ
素晴らしくて

そこに
凄いスキルや力が備わる
必要なんて無い

私が
私として存在することに
条件なんていらない

この世界において
自分がどんな役を担っているかなんて
どうでもいいこと

特別な何かは
必要ない

そう思えるからこそ
自分の人生を存分に生きていける

どんな役があるにせよ
私は私の役を
全うするだけ

そこに
誇りを持てれば

どんな人生でも
面白く生きていける


7.「生ききる」

生まれ変わりは
信じる方だけれど

あるとしても
自分としての人生は
これっきりだ

だから
存分に生きたい

自分のやりたいように
自分の思うように

悔いを残すことなく
生ききりたい


8.最後に

1.の詩
童話風のポエムです♪

5.の詩については
先週の金曜日のロードショーで
劇場版ヴァイオレット エヴァーガーデンがやっていたので
それに触発されて書いたポエムです。

お読み下さりありがとうございます。










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