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自分史観で北海道コンサドーレ札幌の歴史を書いてみることにした【ぼくのコンサ史】


1.『ぼくのコンサ史』はじめます

 自分が応援するコンサドーレの歴史を書いてみようと思う。仮題は『ぼくのコンサ史』だ。仮といいつつ、そのままかもしれない。「ぼくのなつやすみ」のようなネーミングである。

 クラブ設立前夜から現在まで順を追って書いてはnoteに載せていくシリーズものだ。締切はない。準備できるたびにコツコツ書いていく。

 僕はクラブの人間でもメディアの人間ではない。市井のサポーターだ。そんな人が歴史を書くことに何の意味があるのか。そもそもちゃんとした歴史を書くことができるのか。この記事ではそういう話を含めどんなシリーズにするつもりか書いていく。予告編、イントロダクションのようなものである。

 昔、コンサ史を書いてみたらどうかと知人に提案されたことがある。そのときも書いてみようと思ったが、何より僕の根気や意欲がひたすらに欠けていた。だらだらぼんやりしていめも内容が頭に降ってきて書けると内心思っていたのである。それで書けるわけがない。

 今回書いてみようと思えたのは、多少なりとも書ける根気が以前よりもついた気がするからだ。ミシャやトルコサッカーについて卒論みたいな量の文章を書いたことも自信になった。もし書けなかったら「書けませんでした!」と言う勇気もある。誰にも強制されてないから言う必要もないのだけど。

2.すべては問いから始まる

 僕が書くコンサドーレ史は決して通史ではなければ、知られざる新事実を掘り起こすこともない。それはオフィシャルや北海道新聞などのメディアがやればいい話だ。だからといってサポーターの思い出話に終わらせるつもりもない。SNSには過去を回顧したコンササポの証言がときどき流れてくる。読むと懐かしい気持ちになるが、あくまでそれは思い出話にすぎない。

 僕が書きたいコンサドーレ史は、事実と自分の思い出を自分なりに「解釈」したものだ。これまでのコンサドーレの歩みが何を意味し、それがどういう未来に繋がるのか。自分なりにあれこれ妄想して解釈する。これはクラブやメディア関係者ではない市井のサポーターだから取り組みやすいことだと思う。

 「司馬史観」という言葉がある。司馬遼太郎が書いた小説やエッセイにおける歴史の見方、人物や事象に対する評価を揶揄・批判するニュアンスでよく使われることが多い。

 しかし「◯◯史観」と名がつくのはある意味誉れではないだろうか。司馬自身はできるだけ史実に沿って書いたつもりだろうが、彼なりの切り口や解釈で歴史を叙述されていることは間違いない。彼にとって喜ぶべきことであり、不幸だった点はその解釈を世界の真実だと「真に受ける」読者があまりにも多すぎて社会現象になったことだ。大衆に読まれたのは喜ぶべきことだが、司馬作品の威を借りて都合よく彼の歴史解釈を利用する人々が増産されてしまった。

 彼は生涯をかけて一つの「問い」を追い続けたと僕は思っている。なぜ自分の若き日の日本(1930年代〜45年まで)はあんなにも愚かな国だったんだろう。この解を古今東西の歴史から見出そうとした。

 僕がコンサ史を書くときに真っ先に必要だと思ったのは「問い」を立てることだ。自分が司馬のような文章が書ける、書きたいという話ではない。しかし彼のように追いかけたい問いを定め、コンサ史を追いながら解を探っていく。そういう書き方こそ僕が思う「解釈」だ。かっこつけると「つじー史観」ということになる。

『ぼくのコンサ史』を通して僕が掲げる問いはこれだ。詳しい内容は、序章としてまた別の記事で書くことにする。

"「チーム北海道」は本当にコンサドーレの本質と未来なのか?"

3.ちょっぴり楽しみにしていただけると

 さて、『ぼくのコンサ史』としたのはあくまで僕の目線で書くことを明示するためだ。データや持っている資料を元に書くこともあるが、自分の記憶に依拠してる部分も多い。時代によって思い入れの濃淡はある。自分がコンサを応援する前の話も書く。だからシーズンによって内容のムラはあるだろう。それも私史としての側面としてあえて残すつもりだ。

 むしろ僕はコンササポがみなどんどん私史を残すような世界に生きたいと思っている。それぞれが思い思いの歴史観でコンサを書き・語り残し、それらをすり合わせて楽しんでいく。そうすればサポ内でのクラブの歴史の伝承がもっとスムーズに、もっと楽しく行われるはずだ。

 今のところ1シーズンずつ章立てで書き、一旦現代まで書ききった後に、人物伝やトピックごとのコラムを補章として書く予定である。不定期連載だが、目標は月一で載せていくことだ。記事はnoteマガジン『ぼくのコンサ史』にまとめていく。

 現在少しずつ情報と記憶を整理しながらどう書こうか構想中だ。一度出した記事に関してもどんどん加筆修正していく。どこまで続くか不安だが、コンサに関心のある方はぜひちょっぴり楽しみにしていただけるとうれしい。

4.連載目次予告

序章:「チーム北海道」は本当にコンサドーレの本質と未来なのか?
1章:クラブ前史―なぜ古きコンササポは北電のSNSに感慨深くなったのか
2章:1996―いつも節目に東京農業大学(仮)
3章:1997―こうして神話は生まれた(仮)
4章:1998―フリューゲルス消滅の影に隠れたもう一つの汚点(仮)
5章:1999―魔法使い依存のはじまり(仮)
6章:2000―だから浦和レッズは永遠のライバル(仮)
7章:2001―道産子日本代表の夢と、おわりのはじまり(仮)
8章:2002―そして僕は4バックがトラウマになった(仮)
9章:2003―嫌われた監督ジョアン・カルロス(仮)
10章:2004―ビリから始まる夢物語(仮)
11章:2005―今のキミは本物の攻撃的DFを知っているか(仮)
12章:2006―フッキを叱り飛ばした男(仮)
13章:2007―「攻撃はOK。あとは守備」で昇格できるのか(仮)
14章:2008―二度目の挫折と未来のバンディエラ(仮)
15章:2009―コンサドーレとTOSHIBAの邂逅(仮)
16章:2010―笑っちゃうくらい記憶にない(仮)
17章:2011―伝説を目撃した39,243人(仮)
18章:2012―ただ見てるだけだった2度目のJ1(仮)
19章:2013―道産子の英雄とベトナムの英雄(仮)
20章:2014―空港で待ってるね(仮)
21章:2015―連れられた監督、残された教え子(仮)
22章:2016―11月12日、神を見た昼(仮)
23章:2017―二度と味わえない史上最高のシーズン(仮)
24章:2018―新しい景色を見にいこう(仮)
25章:2019―届かない栄冠と未練のはじまり(仮)
26章:2020―ひらめきのファンタジスタ野々村芳和(仮)
27章:2021―「時代は大卒」と思っていたこともありました(仮)
28章:2022―変わらない体質、変わらない4-3(仮)
29章:2023―天才はピッチを去り、天才はベンチに残る(仮)
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