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カード 005 思考バリア

005思考バリア

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このカードは「思考バリア」。思考によってできる3つの機能のうちの、3つめの働きを図解しています。
この可視化は何重にも重なる機能をあらわすので、最初は意味がつかめないかもしれません。
わたしたちは、日常のなかで背景に見える世界をあまり意識しません。
自宅や慣れた場所、職場、いつもの道、いつもの電車のなかなどでは、いちいち「電車だ。つり革が下がっている。床がある。窓だ。座席だ」と言語化しません。けれども、脳のなかでは意識の水面下でそれをおこなっている部分があります。そこでは世界を認知できる立体地図として、言語で作成し続けているのです。見えるものすべてに意識のポストイットを貼り付け、名前を書き込んでいます。脳は超マジメなのです。

けれども日常のほとんどすべてが人工物になった現在、その機能が過負荷になっています。見えるものすべてが認知できてしまうのです。さらには素材、メーカー、歴史、経験記憶など、視覚情報からの情報のリンクが多すぎます。そんなに見えなくてもいい、危険や異常があったときだけ、強く認知できればいいのです。そこでこの思考バリアのもとになる意識の境界がカタチ作られました。
球形に頭部をかこみ、視野の中央だけをクッキリさせ、他は脳内のイメージを投影します。認知をぼやかすのです。

この基本機能が、思考とリンクしています。思考によって分厚くなったり、透明度が下がったり、投影が強くなったりするのです。
考えすぎると世界が見えなくなる、という言葉そのものです。
海や山に行って頭がスッキリするのは、このバリアが一時的に消えるからです。旅に出たくなるのは、新鮮な風景がこのバリアを消してくれるからです。

わたしたちは、世界とナマで出会いたいのです。

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