見出し画像

カード 003 思考と自意識

003思考と自意識

>>>カード 004 仮面 へ

画像2

このカードは「思考と自意識」。思考の働きのひとつである「意識の隔壁」によって、「わたし」という個の意識が誕生するところを描いています。

意識の隔壁は、文字どおり「壁」です。とても強い壁です。この壁を作ったのはあなたではありません。「生命」です。
もう少し詳しくご紹介します。
あなたの手を見てください。手のひら。じーっと見つめて、よく感じて、それからぎゅっと握ってグーにします。そのあと、ひらいてパーにします。
パーにしたあと、一瞬ですがざわわと血液が多めに流れるのを感じられますでしょうか。筋が縮み、そして伸びたのち、それらが今の動きで消費した物質的栄養を「足りない」と望み「与えられ」「満たされ」たのを感じられますでしょうか。おそらく万の単位の細胞が動き、情報を発し、それぞれが必要とする養分を得ました。全身をめぐる限られた物資のなかから、それぞれが次の動きに備えて完璧なものを得ました。

全身の細胞は、諸説ありますが、40000000000000個ぐらいあるそうです。
40兆個です。40兆の細胞が、毎瞬情報を発し、それぞれ必要な養分を得て、それぞれの働きを完璧に果たしています。

そして、お気づきになりましたでしょうか、それらの膨大な情報は、意識であるあなたにはアクセスできません。
どんなに念じても、集中しても、あなたの手のひらの細胞ひとつ、あなたとはコンタクトしてくれません。意識は、身体の情報から、見事なまでに隔絶されています。この隔絶は、意識が外側の世界への対応に特化するよう、生命が配したものです。もともと、壁があるのです。全身の細胞を完璧にケアする「大きな知性・意識」があり、それにはコンタクトできないが、外側の世界を見て、感じて、その情報を取り込むよう配された小さな意識があり、そちらが「あなた」であります。

そこにさらに、思考の働きで壁が生まれました。これをここでは「意識の隔壁」と呼びます。意識の隔壁によって、小さな意識は自意識となり目覚めます。そしてこのとき、自意識は「大きな知性・意識」の存在を忘れます

「わたし」の誕生です。

>>>カード 004 仮面 へ