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菓子を温める

スコーンとマフィンをコーヒーのお供としてお出ししているのだが、出す前に温めたいと考えた。

元々、前職で働いてたカフェでも常温のまま焼き菓子を出していて温めないという文化が私の中にあったのだが、他の喫茶店でほんのり温かい菓子を食べたら美味しかったし友達の喫茶碧に「温めたくない理由はあるの?」と聞かれて、たしかにないなとなったし実際に自分の菓子も温めたらそれはそれで良かったからお客さんのお好みで温めるオプションが欲しいと思った。


しかしこれがちょっと厄介。

まず当店のレンジはオーブンレンジで、たまに早い段階で菓子が売れすぎてなくなる!という時、営業中にそのオーブンレンジで焼き足すことがある。
そんなときに温めようとなればレンジは使えない。

ということでトースターを使いたかったのだが菓子の表面が焦げてしまってなかなかうまくいかない。
やはり焦げてしまうと香りも味も段違いなのでよろしくない。

かと言って温める時間を短くしたら今度は中まで全然温まらない。
温かいところと冷たいところがあって美味しさが半減。
うーん、難しい。


何度やっても失敗して呆れてきたのでSNSで「菓子を上手に温めることができない」と呟いたら、いろんな有識者の友人からコメントが届いた。

1番多かったのは「アルミホイルで包めろ」だった。
アルミホイルゥゥーーー。
サスティナブルオタクの自分としてはゴミになるものをできるだけ出したくないのでアルミホイルを使うことは少し気が引ける。

ならば使いまわそうか!?と思ったが、ただでさえ物の置き場所が全然ないのに使いまわすアルミホイルをどこに置くんだ。

ということで却下した。
友人たちごめん。

次に「表面に水を吹きかけろ」というアドバイスも多かった。

霧吹きなどで菓子に水を吹きかけると水の蒸発で熱エネルギーが少し使われるため表面焦げがカバーされると。

これもうまくいくと思いきや失敗。
なぜか焦げる。
霧吹きを何回もプッシュして湿らしてもダメ。
吹きかけすぎるのも大丈夫なんかなぁって思ったりもするし。

結局却下。
みんなごめん。

実はスコーンの温めに関しては完成まで持っていくことかできた。
何度か試して見つけ出したやり方で温めたが百発百中で焦げないし中まで温まってる。
成功した。

いけると確信した直後に友達の喫茶店、暖々の店主が来てスコーンを頼んでくれたから「温めてみる!?」と提案して温めてみた。

そしたらそんな時に限って焦げた。笑
なんで!?

しかもそれでスコーンは売り切れで最後の1個やったから代わりのスコーンがない。
仕方なく焦げたスコーンを食べてもらったけど何も嫌味なく食べてくれた。
本当に申し訳ない…
暖々の店主、めっちゃええ人なんやで…ほんまに。

友達だったからギリギリ許されたけど見知らぬお客さんでこんな事が起こったら最悪。


もしも温めることをデフォルトにして営業を続け、残り1つの菓子で温めるのを失敗したらすごく嫌な気分になる!ということを実感した。
そんな思いはもうしたくないので結局温めるのはやめることにした。
できないことは無理しない。
これでいいのだ。

まぁ常温でも私の菓子は十分おいしい!
これからも常温で楽しんでいただきます。

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