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一緒に行こう

義母さんが緊急搬送されてから10日ほどは経つだろうか。

ちょくちょく主人のスマホに義兄さんからのLINEが届く。未だに面会できないようだけれど、着替えなどを届けているそうだ。

義母さんは入院当初から変わらず食べることへの意欲が出ないらしく、今はチューブで栄養を送ってもらっている状態らしい。

このままでは胃に直接入れる形をとるしかない、と担当医さんから説明されている様子。

義父さんが亡くなって一周忌を済ませてからすぐのことだったので主人も私もびっくりしたが、やはり義父さんの存在は大きかったのだろう。

永年同居してきた義兄さんの憔悴度は計り知れない。

義母さんは家事ができないタイプの人だった。義父さんや義兄さんが何もしない義母さんの代わりに炊事や掃除をしている・・・そんなお家だった。


「もしボケたら施設に入所させて」

主人の実家の話をしていた時にぽつりと主人が呟いた。

「私の時もそうしてね。・・・っていうか私も一緒に施設入って暮らしたらいいよね」

自分の母と主人の母。不思議なことにほぼ同時に認知症らしき症状を見せ始めたから認知症に対する恐れはどちらも抱かずにはいられなかった。

そういう状態になった時に一番困るのが子どもの立場だというのも良く分かっている。

子ども達を困らせないで穏やかに過ごせれば言うことはないのだけれど。


ああ、もうそんな心配をする年齢になったんだなぁ・・・と。

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