小説 ねこ世界 最終回
広い母子寮の台所で、ミケとシマは鍋の支度を始めた。そこへおずおずと入寮しているニキが顔を出した。
「あの、私もお手伝いします。こねこ達はタマさんがみてくれてるので、私にも何かさせて下さい」
ミケはニキの顔色をみた。
(よかった。昨日はゲッソリしてたけど、元気が出たみたいね)
ミケは嬉しくなった。
「良かった。手伝ってもらうと助かるわあ。じゃ野菜を切ってもらおうかな」
ミケが言うとニキはにっこり笑った。
危なっかしい手つきで白菜を切っていたシマもほっとした。
「私、お料理全然ダ