秋の夜長、オレンジ冊子を持ちコンビニに走る怪しい人影~それは中受沼にいる親たちである。
突然ではあるが、我が家には家庭用プリンターが鎮座している。半年前に買い替えたばかりの。
にもかかわらず、である。
そのプリンター君を差し置いて、この時期に夜な夜な塾お迎えのタイミングでオレンジの冊子を片手にコンビニに向かい背後に待っている人がいないかビクビクしながらコピー機の前を陣取る怪しいオバハンを見かけたらそれは、私か中学受験界隈に生息する親だ。
何故オレンジの冊子かというとズバリこれである。
(※もちろん、我が家は開成目指してません!!中受の最高峰、一度貼ってみたかっただけです)
もちろん我が家の新品エプ〇ン君が早くも悲鳴を上げたのではない。
何故、コンビニに走るのか。いや、走る必要はないけれど何故わざわざコンビニに行かないといけないのか?というのは実際の立場になってみないと全く理解できないだろう。ええ、ここにもいます、同じ考えのひとが。
夏休みが終わった秋ごろというのは、中学受験を意識している塾であればどこも志望校別のコースが始まり、中堅より下で志望校コースがない場合は其々の家庭で、目指す学校の過去の問題をひたすら解く、カコモン月間が始まる。
こういう冊子というのはB5サイズである。当然ながら解答用紙も冊子サイズにあわせて本来より縮小されていて実際の試験用紙とは違う。その為B4とかA3のコピーが出来るコピー機で印刷するのだ。家庭用プリンタといえば、基本A4オンリーである。
「別にいいじゃん、本のサイズのままかせいぜいA4でコピれば。」
ええ、しつこいようですが、私も思ってましたわ、ついこないだまで。
でも、解答用紙を見て嗚呼…とため息がでた。
途中の計算式書くスペース・・・・・
原寸B5の計算スペースとほぼ200倍のA3の計算スペースは明らかに
スペースの広さが…違う…。
実際の試験にできるだけ近づけるため
そう、それだけのためにB4やA3に拡大コピーする必要があるのだ。
しかもだ。
同じ学校でもみんなまとめて200倍!ではなく、教科ごとに200倍だったり194倍だったり112倍だったりと倍率が全然違うというハッとトリック・・・・(´;ω;`)
高校受験では絶対ない中受沼、まさかのアナログすぎる大仕事である。
親の深すぎる愛・・・!(なのか?)
それをお店でやるとなるとなかなか200枚いっぺんは難しい。普段めったと誰もいないはずのコピーなのに、こういう時に限って後ろで待っている人がいたりする。めちゃくちゃ焦る。
だから、人の少なさそうな夜中に暗闇に紛れ走るのに何故か今日もいる。
でも、でもね。
どんな苦労も、後ろの人にペコペコ頭下げるのも、
きっといつかでなくあと4か月後には笑顔になるよ。
そう思ってがんばろね。
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