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二月の嘘

最後の曲が始まるね。

結局最後まで、僕は貴方のことを知らなかった。否、知らないフリをしていた。

貴方の抱えてる苦悩を、それでいて楽しいという現状を知っていた。

「知っているフリをするのが大人で、知らないフリをするのが子供」なら僕はまだ子供でいたかった。

みんなは君によく似ているけど、君はみんなに全然似てない。

どうか僕の歪んだ愛に気づかないでくれ。

ただ一生、そう願うだけ。

あ、もう最後の小節に入った。さよなら、さよなら。

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