冬官庁訪問全落ち見聞録
初日 朝早く起き、スーツを着込み、なれないカバンに省庁研究の本と就活マナーの本を詰め込む。日比谷線に乗り、各駅各駅の魂の格を噛み締めながら霞ヶ関駅へ向かう。電車内には明らかに学歴の高い白髪の高級官僚が、電車の物置棚に新聞と革の鞄を置いている。どこか古びているけど静かな熱気のある、かつて国を動かした英霊の残り香を感じながら、緊張の霞ヶ関駅を降りた。駅のホームは地下にあり、慣れない東京の地下鉄の出口を辿りながら地上に出た。階段を登った先はなんと合同庁舎だった。正直かなり衝撃を受け