【読んでみた】世界2.0 メタバースの歩き方と創り方

もう1ヶ月も前の前の話になるが、とあるメタバース交流会に参加した。
その予習にと思って読んだのがこちら。

佐藤航陽「世界2.0 メタバースの歩き方と創り方」

まずメタバースの意味とは、Meta=「超越した」「高次の」とUniverse=「宇宙」を組み合わせた造語で、ネット上の仮想空間のことである。
2021年にFacebookがMetaに社名変更したことも記憶に新しいが、この先の流れを鑑みて「メタの部分のそこんとこ強化してくからね」という意思表明なのであろうう。

どうしてもゲーム的な要素のイメージが先行してしまうが、昨今はコロナの影響でテレワークへの移行が加速したこと等もあり、バーチャルオフィスにアバターでログインして自宅から会議に参加というケースも出てきている。
もちろんコロナは最悪なのだが、五体不満足な人々にとっては仮想空間とはその壁を超越できる武器にもなり得るし、いつか訪れたであろうその時代が少し早く来たのかもとポジティブに捉えてもいいと思う。

ハッキリ言ってゲームやアニメへの関心が限りなく希薄な人間なので、今もこういった世界観にあまりピンときていない(ボカロやVTuberですら理解に時間を要するレベル)が、いよいよ無視できないフェーズに入りつつあるという実感はある。
ただ、ゲームに関しては中学生の時に操作に支障が出始めて「この先もっとできなくなる」との考えから早めに撤退した(音楽に傾いたのでストレスはなかった)だけなので、別に嫌いな訳じゃないことも分かっている。
今ならエミュレーターもあるし、視線入力などの外部装置を用いれば流石にウイイレレベルは難しいにせよある程度のゲーム操作が可能になったので、入院という時間の限られた環境でなければやってもいいのかもしれない。

さて、では実際の世界のコピーのようなバーチャル空間が存在したらどんなメリットが出てくるか。
まずはその場に足を運ばなくても疑似体験できちゃうということ。
最近のオンラインライブなんかでも「所詮はリアルとイコールってことにはなり得ない」というのはそうかもしれないが、体験としてゼロではないし、コロナが終わってもハイブリッドで選択肢として残っていって欲しい。
今は4Ⅾ映画館も出てきているし、水しぶきを浴びたり匂いを感じたり(家で水は浴びたくないが)、五感の部分のリアルが追及されていくかもしれないし、VRゴーグルもどんどん軽量化されていくはず。
オリィ研究所のオリィさんが開発していたサイボーグマスクもカッコよくて面白いし夢がある。

仮想空間なら領地を争うなんてこともきっとなくなる。
やがてAIがAIを作るようになり、人間が支配される側になっていくのではと危惧する声にも筆者は人類のこれまでの歴史を踏まえて異議を唱えていて、それにとても共感できる。
結局のところ上手いことアジャストしたもん勝ちだと自分も思う。

物の価値も物質だけじゃなくデジタルにも見出されるようになってきている流れの中で、子供が描いた絵がNFT(非代替性トークン)として高値で販売されたり、どこで何に火がつくか分からない。
様々なツールが開発されている現代においては、その費用の問題をどうにかクリアできれば、わりと誰にでも等しく勝負していける分野が広がっていくはず。
もはやデジタルネイティブな世代からすれば自分も"時代遅れのおじさん"になりつつあるし、何でも柔軟に取り入れてみる姿勢を大事にしていきたい。

そしたら目に見えない壁を越えて、自分2.xxにアップデートしていけるかもしれない。


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