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今どきのセレブ妻はつらいよ!~格差婚ではなく同格婚?高収入妻ウェルカム男子急増。それでもセレブ妻になりたい女子へ

今は亡きサイゾーウーマンの姉妹サイト「ハピズム」で大ヒットしたコラム連載「エグい女の生き方」を加筆修正したリバイバル企画第4弾。今回のテーマは「セレブと結婚しても幸せになれない女の特徴とは?」。ハピズムの連載コラムそのままのタイトルですが、古臭くないどころか、アラサー世代の結婚観に別の観点から言い当てているといえるでしょう。

テーマの発端は、つい3日前。40代アラフォーのセラピスト女性と夜ご飯を食べながら、今どきの結婚観を巡る私の発言に、セラピスト女性が驚愕したことだ。再現してみると、次のようになる。

「今どきのアラサー男性社長は、自分と同じように稼いで、男に依存せず自立している女性が好き。同じ起業家ならなおベター。価値観が同じだし、何より会社経営という共通の話題がある。仕事中毒の彼氏や夫でも、同業者だからわかってくれる。同業者でなくても、同じ志を持つ自立した女性が大好き。そういう女性は結婚を催促しないし、結婚しても男性を理解しているから、夫婦とはこうあるべきという考え方を押し付けない。だから結婚生活におけるストレスも少なく、思いっきり会社経営に打ち込めるのよ」

「えええ~私の周囲の40代、50代、60代の経営者のほとんどは、庇護したい女性ばかり。他の男性に奪われたくないからと、妻にしてしまう。セレブ妻の中には、男性心理を逆手にとって、プロポーズさせるしたたかな女性もいるわ。しかも男性経営者は同業者女性を、女として見ていないところがあるから、恋人や結婚相手には選ばない。自立した強い女は、恋愛や結婚相手として相応しくないと思っている。でも、アラサー世代なら想像できるかもね」

そこで私は40代アラフォーのセラピストに、今どきのセレブ妻実態をいくつか挙げた。

まず「AERA(アエラ)」 2015年6/22号 大特集「結婚はコスパが悪い」にクローズアップされた「同格婚」。従来の「格差婚」の真逆である「同格婚」を好む高収入アラサー男性が増えている。収入や地位が上がれば、相手にもそれに見合うだけのものを求める同格婚。単に収入や容姿など、目に見えるものだけでなく、消費の仕方や価値観、コミュニケーション能力の高さも、自分と同じレベルを求める傾向があるのだという。背景にあるのは、10年後の自分が見えにくいという時代性だ。

アエラの記事を裏付けるカップルを知っている。結婚生活4年目。夫35歳、妻33歳。夫は幾つかの会社の役員に就任している。妻は2年前に起業。世田谷の高級タワーマンションに賃貸で住み、隣近所も富裕層だ。夫は妻の起業に好意的。その理由は「複数の会社の役員を引き受けているうちに、起業するチャンスを失ってしまった。不透明な時代にあって、いつどうなるかわからない。だから起業した妻には頑張ってもらいたい」。

つまり複数の会社の経営に関わりながら、もし不測の事態が起こってしまって、万が一、失業してしまったら、一時的にでも経営者の妻に養ってもらいやすいのだ。経営者が抱える危機も、同業者の妻なら熟知しているから、心強いに違いない。40代アラフォーセラピストは、目から鱗のような表情を浮かべたが、同格婚ならぬ「妻が自分より上」を好む男性も急増しているのは確か。

象徴的なのが、「ノンストップ!」に出演した社会学者・古市憲寿氏の結婚観(フジテレビ系・6月5日放映)。古内氏が「結婚はコスパ重視だ!」とのたもうて、カンニング竹山や千明、渡辺満里奈ら、他の出演者をのけぞらせたあの“事件”。古市氏が提案した結婚相手の条件は、「学歴、仕事、収入など総合的なスペックが高い女性」。コストとスペックが高い女性なら、結婚にリスクが少ないと古市氏。「結婚するなら、自分より収入が高い人。離婚はリスクではなく前提。3割の離婚率である結婚の現状において、倒産率3割の会社に入って喜ぶ人はいないから、少しでもリスクヘッジする形で結婚したい」。これに対して、カンニング竹山氏が「結婚は綺麗ごとじゃない!キャバ嬢にでも騙されるとわかる」とバッサリ切ったが、古市氏はどこ吹く風とノンシャラリ。今どきの男子は、進化しているなあと、妙に感慨深かった。と同時に、「誰と結婚しても同じ」とシラケている風情も漂う。愛ではなく、コスパ優先に、この時代を生きる男女の余裕のなさも感じる。

古市氏の結婚相手の条件は、高年収男性と結婚したがる「セレブ妻」願望の女性と同じだ。高学歴、高収入、仕事で評価される社会性(地位や名誉)。スペックの高い男性と結婚したという女の勲章も手に入る。愛を最優先するのではなく、失敗しない結婚を選ぶ女性の選択と一致する。離婚率3割の結婚市場で、リスク回避の方法は、これまで結婚が女の価値を高めた時代の男選びの条件に潜んでいる。女性達の結婚相手選びを男性にも当てはめた古市氏は、やはりというか、頭がいい。

今後、同格婚が主流になっていけば、「セレブ妻」という言葉も死語になるかもしれない。その観点で、2年前に書いた「セレブと結婚しても幸せになれない女の特徴とは?」を読むと、妙に新鮮な気分になる。今どきの高収入男が、こんな女を選ばないよ!という感慨深さもあるが、女の野心の矛先が見えにくい時代あるという寂しさもひとしおだ。

それでも高収入男性と結婚したい女性が、あとを絶たない。医者や弁護士、経営者が集まる交流会に、胸を躍らせながら、期待しながら、これでもか!と着飾って参加する女子の、なんとパワフルなことか。そんな野心マンマンの女性達のために、「セレブと結婚しても幸せになれない女の特徴とは?」を加筆修正して、公開してみましょう。

★ハピズム「、「セレブと結婚しても幸せになれない女の特徴とは?」

国税庁の平成19年度民間給与実態統計調査によると、年収1000万円の男性は、2781.9万人中、216.0万人(7.8%)。100人の男性のうち、7人ちょっとだけが高収入。しかも、この数字には既婚者も含まれていますから、独身で高収入の男性はーーー

推測ですが、半分以下の3%くらいではないでしょうか。

それでも、医者や弁護士、会社経営者など、高収入男性と結婚したい、セレブ妻になりたいという女性が今尚増え続けているという現実をどう捉えたらいいのでしょう。

医者との婚活パーティーに足繁く通うアラサー女子は「何としてでも、医者と結婚したい!」と熱烈。ハードルが高くても、願いの質や内容が異なっても、願いを叶えたいという気持ちに、変わりないですね。

今回は、二人のセレブ妻の事例をピックアップして、夢に描いたセレブ妻か否かを検証してみます。セレブ妻の明暗がくっきり表れることでしょう。

【高学歴アラサー元スッチーA子さんの結婚】

誰でも知っている著名な大学の英文科を卒業。現役で念願のスチュワーデスの試験に合格。

国際線担当と、一見華やかな職業に就いたものの、不規則な生活や、先輩同僚などの人間関係で、すっかり体調を壊してしまう。そんな最中、突然の人事異動により、今よりもハードなシフトに廻されたため、30歳目前の29歳で退職。

まずは休養をとってから次の仕事を探そうとしたA子さんは、スチュワーデスの窮屈な生活から解放された反動か、誘われるたびにパーティーに参加する。

元スッチーというキャリアも、ちやほやされる要因に、医者や弁護士だけでなく、テレビ業界など業界人の集まりや、経営者主催のパーティーに引っ張りだこ。生まれて初めてのモテ期だった。

多くの高収入男性と知り合ううちに、A子さんはある経営者のホームパーティーに参加。主催者の男性と親しくなって、妊娠する。

相手の男性は誰でも知っている著名な大学出身者で、年収2000万円以上。彼女より一回り年上で、バツイチだった。すでにマンションを購入していたので、彼女はそのまま彼の住まいで生活する。いわばデキ婚。

かなり年上で高収入男性、しかも家も車も持っている元独身貴族。彼女は「誰もが羨むセレブ妻」、のはずだった。

ところがーーーー

結婚してから夫から貰う生活費は毎月20万円程度。

家賃の負担がないので、一見楽に見えるが、子育て費用も生活費に含まれるため、ぎりぎりで生活しているという。

しかも、結婚前は華やかな生活をしてきた夫が、結婚した途端に外食も控えて、平日も夕食を家で食べるようになった、当然食費もかさむ。

A子さんは個人的に困窮した。化粧品だけでなく、自分が飲むサプリメントや雑貨品まで、貯金を切り崩すほど。

「夫は働け、働けと毎日のように言うんです。でも元スチュワーデスというキャリアだけで、子育てをしながら、仕事を探すのは厳しい。スチュワーデスって、つぶしがきかないんですよね」

 “つぶしがきかない”に、悲しい言い訳を感じる。

 世間でいうセレブ妻なのに、夫が最低の生活費しか入れてくれないからという理由で働くのも、A子さんのプライドが許さないのだろう。

 子供が3歳過ぎても、A子さんは夫に依存しながら、細々と生計を立てている。仕事をする気力も湧いてこないそうだ。

【バツイチアラサー元アナウンサーB子さんの再婚】

女子大を卒業したB子さんは、メディア媒体とITとの癒合を図る企業に就職。そこで知り合った5歳年上の男性と結婚。彼は仕事人間だった。

「好きなことをしていいよ」と、おおらかだったため、B子さんは以前からやってみたかったアナウンサーを目指し、アナウンサー学院に通う。講師のコネで卒業後は、地方局のアナに就職。夫との生活に「面白味がない」と見切りをつけたB子さんは単身身赴任したが、1年で戻り、夫と離婚した。

キー局の局アナへの転職が険しいため、B子さんはフリーになって、仕事や飛躍のチャンスを伺っていた。

フリー後パーティーなどのお誘いが増え、六本木界隈でしばしば遊ぶ機会が増えた。世間でも有名なセレブ族との交流も深まっていたが、「仕事をしたい」「成長したい」というB子さんの欲求は変わらなかった。

そんなある日、一回り上の経営者から好かれ、何度もデートに誘われた。

「この人は、私に好意を持っているとわかってから、決して自分から追いかけるようなことをしなかった。セレブ族と交流前から、男に対して物ほしそうな言動など、一切なし。男からいつも追いかけられるように、美容に気を使い、綺麗にしています。人に見られる職業ですから」

ファッションも品の良いブランド。しかも必ずフェミニンな雰囲気を保つような演出も工夫している。

「彼のことを知れば知るほど、価値観に共感を覚えるようになりました。尊敬の念も深まりまたね」

仕事ができる、経済力があるという魅力だけでなく、彼の内面にも惹かれるようになったB子さん。

だがライバルもいた。男性を狙っている女性もいたが、B子さんは焦らず「なるようにしかならない」と、毅然とした態度で、彼に追いかけさせた。

「自分に自信があってこそ、相手のハートをわしずかみできます」。

そしてついにプロポーズされ、現在、月にお小遣い100万円をもらうセレブ妻だ。

ただ、一つだけ、残念なことがとB子さん。

結婚した途端に、仕事から干されたのだという。

「金に不自由しないというのは、退屈な日々を耐えること。それならと、私ならではの新しいビジョンを模索しています。もし夫が倒れた時に、私が支えてあげたから」

※セレブ妻の明暗を決める7つの心得

1 セレブ妻になるために大事なことは、まずはセレブとの出会い。出会いの場を求め、交流を持つこと

2 がつがつした様子を決して見せない、舞い上がらない。

3 相手を追いかけない、追いかけさせるようにする

4 お金だけが人生の全てではない。彼の人格や価値観を知ることが大事

5 相手の経済力に依存しないで、自分なりのビジョンを持って生きる

6 セレブ男性は、女性を「尊敬」したいもの。尊敬される女になる!

7 いざとなった時に、夫を支えるという気概を持つ

結論はセレブと結婚するためには、努力が必ず必要だということです。結婚後はさらに、夫に飽きさせないように、女としてあがめられ、人間として尊敬されるような磨き方を心がけるべき。常に切磋琢磨が大事。怠けていると、離婚される可能性大。だって、高収入ですからね。

セレブ妻は一般男性妻よりも、重圧がかかるでしょう。だからこそ、やりがいがある。生きがいを見出している女性も少なくないですね。


☆彡夏目かをる☆彡

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