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トリさん死にました。

けっきょく何も食べてくれず、昨夜死んでしまいました。

とにかくいろんなものを箸でつまんで口元に持ってゆくのですが、口を開いてもくれませんでした。ミミズ、アリ、羽虫、ご飯粒、マメ科の若い葉っぱ、卵の黄身、金魚の餌、、、今から思えばそういったものをすりつぶして、無理やり口を開いてスポイトで入れてあげればよかったのかなと思いますが、私はトリを飼った経験がなく、そこまで思いが至る前に冷たくなってしまいました。

一昨日見つけたのは、マンゴーの樹の下だったので、樹上に巣があるのでしょう。雨季で土が柔らかくなっていたのと、ちょうど私が掃き集めた落ち葉が積まれていたので、その上に落ちて無傷だったのではないかと思います。

親鳥が探しに来るかもしれないと思って、極力かまわないで放っておきましたが、考えてみれば、樹上の巣から落ちたヒナを連れ戻すことなどできないので、それも自然界の摂理と、探しに来なかったのかもしれません。

なんとか命だけは救って、大空に帰してあげたかったのですが、情報を収集する時間が足りませんでした。コメント欄やメッセンジャーでアドバイスをくださった方々、ありがとうございました。

さきほどマンゴーの樹の下に埋めてやりました。樹の上にお母さん鳥がまだいるかもしれないしね。例えまたたきするほどの短い時間であっても、私の手のひらにまで乗って救助を待っていた命が消えてしまうというのは哀しいですね。せめて私ができたことは、この子のために少しの涙を流すことだけでした。

‶人間にはすこぶる強い″私ですが、動物にからきし弱くて、長い人生の中で、こんなことは限りなくありました。私が行く‶あの世″とやらは、きっと動物園みたいなところじゃないかと思っています。

ところで、最近になって、USBの中に黄土高原で撮った写真が大量に残っていることに気が付きました。いずれも縮小されていて鮮明ではないのですが、2011年に撮った、「ヤツガシラ」の写真をアップします。日本でも時々南の島に飛んでくるようで、それが新聞ネタになるほどの‶珍鳥″のようです。ヤツガシラという名前は、8つ羽のあるアタマの冠から来ています。どこかにトンッ!と停まった時に、パッ!と開きます。

一時期住んでいた住居の屋根に営巣していて、春になると渡って来て子育てをして、夏の終わりに飛び立ってゆきました。ブッポウソウの仲間で、さえずるのではなく、胸をふくらませて「ポッポー、ポッポー」と鳴きます。村人はポポと呼んでいました。-20℃まで下がる極寒の地で、まさしく春の到来を告げる‶春告鳥″で、とても優しい声で鳴きます。

3年間同じ場所で営巣していましたが、4年目にちょうど我が家の前にも太陽光の街灯が明々とともるようになり、ポポは追われて来なくなりました。

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1枚目を除いて、ビデオフィルムから切り取ったもの。人間が近づくと警戒して寄ってこないので、三脚にビデオを設置して長回ししておいたものです。

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ヤツガシラの子育てをじっと見つめるなつめ。

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私が暮らしていたのはこういう所。ウチから歩いて10分ほど、高みに立つと人間が営々と耕し続けた段々畑が360度拡がります。この風景を毎日見ながら過ごしました。

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