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【詩】「はぴねす」

夢がのこらなくなり
ひとり俯く時間が増えている
涙を見せなくなったけど
時に零れていくものがあるよ

幸せを望んだ
そう望んできた
その思い上がりが今はむなしいけど

僕は笑う
自分でもおかしいんじゃないかと思うぐらい
笑っている
でもいつも笑い続けられるわけじゃない

幸せに生きてる
そう生きていけてる
言い聞かせる言葉が崩れているけど

目を閉じることで生まれる闇の中
暖かな光が近くにあることを感じられるなら
まだ大丈夫だ
僕はまだ堕ちていないよね

行ったり来たりを繰り返すその日々に
はかなげに咲く花があり
ずっと散らないことを願いはしないけど
少しでも永く見つめていたいよ

とりとめもなく呟いた
その言葉が白い息を纏う季節になり
帰り道の空に浮かぶ月の満ち欠けを
眩しそうに見つめる季節になるね

ささやかなことの連なりで
僕らはここまできた
そしてこれからも積み重ねていくものがある

幸せはここにある
簡単には言えないのは分かってるし
矛盾を抱いて生きる人の業も感じてる

淋しそうな顔をしているだろう
だけど僕の幸せはここにある

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