ケィテック 会長 金子

1940年4月11日生れ。神奈川県平塚市出身。発熱体を製造販売をしていたセラミック系会…

ケィテック 会長 金子

1940年4月11日生れ。神奈川県平塚市出身。発熱体を製造販売をしていたセラミック系会社より内定を受け、来名。30歳で機械設計事務所を立ち上げ、以来今日に至るまで自動車系の設備設計に従事。2022年4月、息子に経営をバトンタッチし、会長となる。現在はSDGs活動に力を入れている。

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  • 会長の元気ノート

    この「元気ノート」は日頃がんばっている社員がさらに元気になってもらうために私がドラッカーの言葉からヒントを得て、作成しています。閲覧下さる方も、仕事の中で行き詰まったり、悩んだりしている時、力になれれば幸いです。

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チャンスは「準備している人」のところへ

㊼日本では小学校6年、中学校3年の義務教育、さらに人によっては高校3年、大学4年と合計16年間学び続ける。もう一度言うと人は幼少の頃から通算16年間学び続けるのである。日本では国が本人の成長のために16年間支援している。 さて、その後が問題である。最終学校を卒業し、もう試験などないし勉強しなくても良い。これからは(面白おかしくとは言わないが)適度にやっていける、と考えるなら、自分の将来のために真剣に考えてほしい。 実は、ここから本当の勉強が始まるのである。それは自分が進む専門

    • 情報は同じ、行動は人さまざま

      ㊻個人的な話であるが、今から50数年前に機械設計事務所を開業した。機械が専門分野でなかった私にとって機械に関する知識を得ることは大変であった。パソコンやインターネットがない時代である。書籍を購入したり、図書館に行って調べたり、あるいはメーカーのカタログの巻末に記載してある技術情報を読んだり、一番の情報源は職場の同僚から教えてもらう聞き学問であった。 時代は進み、今日はどうであろう。世の中には情報が溢れ、情報を得ることの労力は僅少である。当時は「どうやって情報を得るか」が問題で

      • 迷ったら、ユーザーの声を聞け

        ㊺自己満足という言葉がある。ネットで調べると「自分自身、または自分の行為に、自ら満足すること」とあった。 個人的な趣味や生き方などは自己満足でも良いと思う。むしろ、人は自己満足の中で生きていると言ってもよい。 自己満足を良い意味で言い換えると、俺流の生き方となるのである。むしろ俺流の生き方であるべきである。自分らしい生き方が生きがいになるのである。 しかし、こと仕事となるとどうであろう。俺流の仕事の仕方でよいのであろうか。ほとんど成果物を「使い手」に提供する「作り手」が俺流で

        • 現場を目で見て納得しろ

          ㊹トヨタでは「現地・現物主義」というのがある。私は書籍でしか知ることができないが、入社するとすぐに「製造業は『現地・現物』が基本」と教えられるそうである。この考え方はトヨタの創業以来脈々とDNAとして受け継がれているのである。 名古屋市中村区栄生に「トヨタ産業技術記念館」があり、ここに毎年新入社員を連れていくようにしている。繊維館と自動車館があるが、自動車館の一角にトヨタの考え方をまとめた垂れ幕が天井から数十本も垂れ下がっている。多くの見学者は目に留めることなく、スルーしてい

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          桜は希望と夢を与えてくれる

          桜だよりに誘われて、昨日(4月7日)緑区扇川の徳重近辺に桜を見に行った。上の写真はその時、撮ったもので見事に咲いていた。花弁がちらちらと舞い始めていたので、この2~3日が見頃かな、と思った。 3月初め頃では、20日頃に開花、月末までが見頃と報じられていたが、丁度1週間ずれ込んだことになる。 個人的はことだが、私には今年の冬はとりわけ寒く、早く春がこないかな、と待ち遠しかった。やっとその時期が来たわけで、心は今ルンルンである。冬のきびしい寒さを思えば、こんな時期が長く長く続けば

          桜は希望と夢を与えてくれる

          考えるのは行動するためである

          ㊸規模の大小に関係なく、社会には多くの企業が存在する。企業とは何か?哲学的な話になりそうなので、この話題は次の機会に譲ることとして、少なくても企業は社会に対して果たすべき役割がある。その果たすべき役割は事業主と共に関わる社員と充分話し合い、どこに向かおうとしているか共通認識を持っておく必要がある。 一艘の船が目的に向って船出をする。どこが目的地であるか?何のために目的地に向かうのか?積荷は何なのか?  なぎの時もあればしけや嵐の時もある。問題なく順調に航海出来ることはまずない

          考えるのは行動するためである

          捨てることで「未来」が見えて来る

          ㊷大方の企業経営者は儲からないと分かっている部門に資金と人材を投入し続けがちであると、かつて誰からか聞いたことがある。折角ある部門であるから、何とか利益を生み出したいと思いながら、存続させようとする。 その部門を捨てる勇気がないのである。 かつて倒産の危機に瀕していたアップルに暫定CEOとして着任したスティーブ・ジョブズが最初に行ったのが、まさに「捨てる」ことであった。ジョブズが着任した時、アップルは40種類もの製品を抱えていたそうで、そのほとんどを思い切って捨て去り、強みの

          捨てることで「未来」が見えて来る

          変化を「日常」としろ

          ㊶人間はそもそも変化を嫌うようである。地震が発生し、「5mの高さの津波が来るぞ!!」とテレビから警報が出ても、「ホントかな。本当に来るのかな?」と疑い、「周囲の様子を少し見よう、出来れば避難したくないなあ」と思う。 現状に特に困らなければ、行動に移すことは億劫なのである。私もそういうところがある。 地震のような自然現象だけでなく、業務の過多、仕様変更や職場の人間関係など常に状況は変化している。私たちは変化に対する感度センサが鈍くなっていることはないであろうか。日々微妙にまたは

          変化を「日常」としろ

          「同じ成功」を繰り返すな

          ㊵大相撲にはまっている。年6回奇数月には大相撲があり、テレビの前に釘付けだ。今最も注目されている力士は石川県出身の「大の里」である。身長193㎝と体格に恵まれ、出世が早くまだちょんまげも結えないが、先場所は西前頭15枚目でありながら、既に大関、横綱と対戦した。 このまま横綱へと昇進することをひそかに期待しつつ、これからが正念場だ。なぜなら周囲の力士が取り口を研究するからである。研究されてもそれを乗り越える研究が必要である。現横綱照ノ富士もそうだったが、2015年頃一時関脇、大

          「同じ成功」を繰り返すな

          熱狂に乗れ、しかし冷静であれ

          ㊴20年、50年単位で考えると経済は好不況を繰り返す。アメリカならITバブル、住宅バブルがあり、日本でも高度成長やバブル景気を経験している。バブルとは「泡」であるから、その「泡」が消えれば、経済の実体が露わになる。かつては、リーマンショックがひどかった。ほとんど仕事はなく、何とか助成金で喘ぎ喘ぎ会社を維持した時代もあった。もちろん倒産した企業も多かった。会社は好況より不況時の方が多くを学び、強くなる。会社は永遠に成長し続けるものではなく、むしろ不況に備えて会社の体力を付けてお

          熱狂に乗れ、しかし冷静であれ

          変化はいつも外からやってくる

          ㊳古い話で恐縮だが、パソコンというものが世に出て、使われ始めたのが今から約40年である。キーボードとCPUが一体になった1979年発売のNECが売り出したPC-8001。爆発的に売れ、世にコンピュータ時代をもたらしたとも言われている。OSというものはなく、BASICという言語を使い、直接メモリーに打ち込んでいく。ハードディスクなどないので、電源を落とすと、作ったソフトは消えてしまう。そこで、テープレコーダに録音しておく。メモリーは増設しても32KB。今から思うととんでもない低

          変化はいつも外からやってくる

          明日のために今、人を育てよ

          ㊲SDGsの考え方は「誰ひとり残さず、今よりはもっと豊かな持続可能な社会を創り出す」ことだと思っています。この考え方を実現するためには、まず技術力を提供するケィテックが持続可能でなければなりません(会社を潰してはいけないのです)。栄枯盛衰が常であり、企業と言うものは脆いもので、外的・内的事情により、消えてなくなる会社も残念ながら多くあります。このような事態に至らないためにはどのようなことに注力すれば良いのでしょうか。 今回のテーマは、年が改まった2024年年初にふさわしい「明

          明日のために今、人を育てよ

          街に出よ、「変化」をつかめ

          ㊱変化は人を成長させるものである。変化することを恐れ、混乱することを恐れて、じっと家にいる人は成長しない。お叱りを覚悟で敢えて言うなら、会社と自宅との往復だけの生活では成長が見込めない。アンテナを張り、自ら進んで変化を察知し、取り込み、自分の箱の中に取り入れることは成長の刺激となる。変化は時として戸惑いを伴うが、人は確実に成長する。 ドラッカーは、「街に出よ」と言っている。街の中に変化の種子がある。 情報が氾濫している今の時代にきちんと整理された情報は既に誰かが手を掛けてもの

          街に出よ、「変化」をつかめ

          確実に起こる「未来」に手を打て

          ㉟未来を予測することは難しいことだが、現在の傾向から未来を予測することは可能である。例えば少子化問題である。少子化により将来日本の国がどうなっていくか大方は見当が付く。少子化問題は遡れば結婚問題となる。身の周りにも昔より生涯独身でいる方が多いように感じる。 大胆な移民政策でも行わなければ、5年後、10年後、20年後は日本の人口が減少していくのは明らかである。 ドラッカーは「既に起こっている事実から未来を予測し、対処しておけ」と語っている。 人間の思考傾向は「目の前にある問題」

          確実に起こる「未来」に手を打て

          共に働く人たちの「強み」を知ろう

          ㉞あなたは人間関係がうまくいって、仕事の成果を上げたいと思いませんか? 一人で仕事をしていると思える職場でも人間関係があれば、チームで仕事をしていることになります。であればチーム(組織)として人間関係を良好にし、成果を上げたいと誰もが願う。 ドラッカーは自分だけでなく出来るなら一緒に働く上司や先輩・部下ともお互いに強みやその仕事の仕方、価値観などを活用することが成果を上げる秘訣だと言う。 ある管理職が新しい部署に配置転換になった。彼は1週間から10日ほど何もしないで部下たちの

          共に働く人たちの「強み」を知ろう

          SDGs活動もさらにブラッシュアップ

          本年1月26日に「SDGs活動を始めたきっかけ」というタイトルで、この元気ノートに書き込んだ。2021年7月に会社としてSDGs宣言をし、早や2年強が経過している。活動は更に幅が広がって来た感がある。その主なものを手応えのある活動から紹介したい。 目標11(住み続けられる町づくりを) 会社は名古屋市緑区鳴海町にある。鳴海は江戸時代の旧東海道53次の40番目の宿場町であり、誇れる名所旧跡は多くあるが、近年宿場の面影が段々と消えつつある。この鳴海の歴史を勉強し、要望があれば観光ガ

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