見出し画像

長崎 精霊流し

昨日8月15日、長崎は精霊流しの日だった。

昼休みの休憩室、テレビのニュースでは茨城のお盆行事をやっていた。つられて私たちもおクニのほうではお盆は何か行事がありますかという話にをはじめ、そこで長崎に長く住んでいた先輩が精霊流しのことを教えてくれた。
精霊流しというとさだまさしの歌が思い出された。哀切なメロディーに加え、「流し」という語感から、灯籠流しのようなしんみりとした行事なのかと思い、そんな感じなのですか?と聞くと、
「さだまさしに騙されちゃいけない。」
とのこと。

長崎の精霊流しというのは、精霊船という手作りの船を曳いて街を練り歩くという行事である。船の曳き歩きの際には鳴り物が入り、加えてお墓や市街地のそこここで爆竹が派手に鳴らされる。にぎやかな行事なのだそうだ。
お祭りなのですか?と聞くと、祭りではなく、あくまで慰霊の行事なのだという。

長崎で祭りというと、10月のおくんちである。
「長崎にはハカとサカとバカが多い、と、長崎の人が言ってたよ。」
と、先輩。
確かに坂だらけの町ではあるし、お墓というかお寺が多い。教会もある。
でもバカというのは、と聞くと、それは「祭りバカ」のことなのだそうだ。
「おくんちが近づくと、仕事が手につかなくなっちゃうのが多いんだよ。」
そういえば地元桐生でも祇園祭りが4年ぶりに執り行われるということで、たいそう盛り上がっていた。きっと仕事など手につかなかったのもいただろう。祭りが人を惹き付ける力はものすごいものなのだろう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?