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【感想】採用基準

12年前に書かれた本とは思えないくらい、まったく内容に古さを感じなかった。

採用面談に携わるようになり、頻繁にいろんな人と会うことで、何を基準としたらいいかわからなくなってしまい、読んでみたのだが、採用だけに関わらず、自分自身が、今後仕事に限らず、どういう風に生きていきたいのか、を考えるヒントとなった。

今の仕事はとても楽しいし、人間関係にもまったく不満もない。
やりがいも感じている。

だけど、本当に、私が信念を持ってやりたいのは、今やっていることなんだろうか?

誰かが運転する車に同乗するのではなく、自分自身の目的地に向かうために、今できることってなんだろう。

40代になっても、言語化ができず、向き合う覚悟も持てない・・・。
情けないことだ・・・。

内面にある、自身の核に向き合って、明らかにするのは、とてもしんどく、ちゃんと戻ってこれるかどうかもわからない。

小説家の基本は物語を語ることです。そして物語を語るというのは、言い換えれば、意識の下部に自ら下っていくことです。心の闇の底に下降していくことです。

職業としての小説家(新潮文庫)

自分は小説を書くことはないけど、何か深く考える時、こういう感覚になる時がある。
それがすごくしんどいし、めんどくさいし、途中ですぐ引き返してきてしまう。

だけど、そういう風に覚悟を決めずにフラフラしているから、未だ、自分自身の自分がどうしても成し遂げたいことが見つけられないんだろう。

一方で、誰かのために力を発揮できる、同乗者であることも、そんなに悪いことではないんじゃないかという気もしているのだが。。

なかなか結論が出ない。

自分の志と、会社の志が一致しているうちは、それでも良いのだろう。

少しでも、そう思えなくなったなら、いつでも、自分の信念で進めるように、力を蓄えなければいけない。

・・・と。今更そんなこと言ってるのかよ、という年齢になってしまっているのだが、まあ、100歳まで生きると考えれば、まだまだ、たっぷり時間はあるし、あまり思い詰めずにやっていこう。

本を読む目的だった、採用基準よりも、自分の生き方基準という、壮大な学びがあった。

採用面談の際も、スキルや経歴、業務面でのやりたいこと、というよりは、どういう考え方を持っているか、どういう信念を持っているか、それが、自分の言葉で語れるかが、重要だな、と改めて思った。

そんなの聞いたって、綺麗事じゃん、という気持ちがうっすらあったけど、いや、そんなことないな、と改めて腑に落ちたので、これからも、その部分をじっくり聞いてみたい。

・・・しかし、、もし、この面談されたら、私、確実に落ちるな・・・・

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