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「筋力維持と認知症予防」について

筋力の維持が認知症予防に寄与するという考えは、多くの研究によって支持されています。

例えば、筋トレが認知症の予防に効果があるとされる理由の一つは、筋肉を動かすことが脳の働きを活発にさせるからです。筋肉を動かす際には、脳から運動神経を通じて指令が出され、筋肉が動くと感覚神経から脳へ刺激が送られます。この相互作用により、筋肉と脳は密接に関わり合い、筋肉を動かすことは脳を活動させることにもつながります。

また、筋トレによる血流の改善は、脳への血流を増やし、脳の活性化に寄与するとされています。特に下半身の筋力は全身の筋肉の大部分を占めており、その維持は認知機能の保持に重要な役割を果たすと考えられています。さらに、筋トレは転倒予防にも効果があり、転倒による怪我が認知症のリスクを高めることを防ぐため、高齢者にとっては特に重要です。

4月30日に放送された「ヒューマングルメンタリー オモウマい店」を観た方はいらっしゃいますか?90代のお婆ちゃんが鍋を振る姿は、まさに認知症とは程遠い姿でした。

健康寿命を延ばすためにも、筋力の維持は重要な要素であり、日常生活における運動機能の低下を防ぐことで、認知症のリスクを低減することができるのではないでしょうか。適度な筋トレとバランスの取れた栄養摂取は、筋肉量の維持だけでなく、認知機能の向上にも寄与するため、シニアの健康管理において積極的に取り入れるべきだと言われています。

最新の研究成果をもとに、筋力維持と認知症予防の重要性を理解し、実践することが、今推奨されています。厚労省が発表した「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」にも歩行(高齢者:40分6000歩、成人:60分8000歩)に加え、週2~3日の筋トレが追加され、推奨されています。


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