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物流博物館(東京都港区・高輪台駅)

国内における物流をメインとした博物館で、元々は日本通運による資料館として誕生した博物館。企画展では日本通運にも勤め、後に「物流のパイオニア」と言われた平原直の生涯にスポットを当てた展示を行なっている。

日本でまだ機械による運搬が一般的でなかった戦前から、一貫して輸送現場に身を置いて合理化を提唱した平原。その熱い想いを役員たちにぶつけるも却って疎まれて退社することになり、月刊誌の発行や執筆・講演活動を通じて機械化の導入や近代化への理論に情熱を傾けて物流発展の基礎を築いた。現在のパレット・フォークリフトを使用した運搬は彼の功績によるところが大きいという。

撮影が好きでカメラを構える直

階段を上った2階では彼の功績や映像資料(自分で撮影して脚本・監督も務めた)が放映されており、現場を地で行く人物だったことが窺える。機械化されるまでの国内における運搬方法も紹介されている。昔の運搬は基本的に人力だったので肩の肉が異様に盛り上がったり、首をおかしくする人が続出した。そういう現状を見ていたからこそ彼は機械化への早急な転換を求めたのかもしれない。

とんでもなく重い

地下階では常設展示が行われている。目を引くのは巨大なパノラマ模型。鉄道、トラックターミナル、港湾、航空輸送のエリアに分けてそれぞれの輸送手段において使用される輸送機械の説明を行なっている。

いろいろな輸送手段

また物流に関わる映像紹介やゲームもできる。たとえば国内の美術品を海外の美術館へ運搬するにはどうしたら良いか?というようなクイズ形式を用いることで、どういう経路で運ばれているのかが分かるようになっており、ゲーム感覚で学べるのが良い。ゲームの映像がレトロなのも良い。トイレはウォシュレット式。

ゲーム映像の古さがまた香ばしい


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