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【セレクトショップ】「セレオリ」ナメてませんか?傑作シャツ&スラックスをご紹介しましょう!!



「セレオリ」のあるべき姿、「安くはないけれど現実的な価格」で、「より多くの人に受け入れられる服」


 突然ですが、私ナル男の活動に課せられたミッションは主にファッションに関して「良いアイテム」と「そのアイテムのより良い使い方」を紹介することだと思っています。

コレめっちゃ良いよ!と言っても、誰にとっても良い服やアイテムなどという物は存在せず、どういう人に合うのか?とかどう使えば良いのか?といったところまで、しっかりと解説してはじめて意味があると。



何でこんなことを言うかというと、日々様々なアイテムのリサーチをしていて、思うんですよね。

これすごく良い!と思っても、色々な「良い」の形が、があるよなあ…と。


服好きとしてはすごく惹かれる!けれど、世間一般的に見たらどうかな?とか。

私は心の中に「あんまりメンズ服のことを知らない女の子の目線」や「年上の世代の目線」など色々な視点を持つようにしているのですが(もちろんそういう「仮定」の話ですけどね)、そういった目線で見たときに「え?これって何が良いの?」と言われるようなファッションに傾倒し過ぎるのもどうなのかなと。


今、発売されるや否や一瞬で「全アイテム全サイズ」完売してしまうDAIWA PIER 39(ダイワ ピアサーティナイン)。



そして先月から始まった、ジャーナルスタンダードの一大プロジェクト、STANDARD JOURNAL(スタンダード ジャーナル)。



これらって、結構「え?何が良いの?」ってなりやすいと思うんですよね。

スタンダードジャーナルとか、セレクトショップのオリジナルアイテムの延長線上にあるわけですが、良い意味でも悪い意味でもセレクトショップオリジナル品にかせられているような足枷をぶっちぎっていますからね。


もちろん、世間からの目線を気にし過ぎて自由が無くなってしまってもダメですが、流行っているから良い!オススメ!としてしまうと凄く危ういな…と。


最近思うのが「表参道の常識は世間の非常識」ということ。


これは別に表参道を歩いている人々を揶揄しているわけではなく、表参道に本店を構えるようなブランドや、セレクトショップで服好きを熱狂させている服って、世間一般的に受け入れられるものであるか?と言うと、ちょっと違うのではないか?と思うんですよね。


そういった服たちって、シンプルな服の素材をただただグレードアップさせました、というだけではなく、デザイン的にちょっとひとクセふたクセある、そういったところに付加価値を見出していたりするので。


そのクセを少しマイルドに、より多くの人に受け入れやすく、取り入れやすくしたアイテムが「セレクトショップのオリジナル品の立ち位置」なのかなと思っています。

いわゆる「セレオリ」、ビームスだったりジャーナルスタンダードだったりがセレクトしているアイテムではなく、ビームス、ジャーナルスタンダードが自分たちで作って、自分たちの名義で出しているアイテム達ですね。


また価格的にもね、シャツに3万円とかとても出せないけれど、1万円代なら出せるよ、とかあるわけじゃないですか。

誰もが知るハイブランドはもちろん、いわゆるドメスティックブランドやデザイナーズブランドと呼ばれるブランドの服の価格っていうのはどう考えても世間的には非常識ですからね…。

そういう意味でも、「安くはないけれど現実的ではある」のがセレクトショップのオリジナル品と言えるでしょう。


そういったデザイン的にも価格帯的にも、「良いところを突く」っていうところに存在意義があったと思うのです。

だから、「セレオリはセレクトショップが利益率が良いだけで出している」とか「色々中途半端だから、セレオリは買うな、ユニクロで良い」とか言う人もいるわけですが、一概にダメなものでは無かったと思うんですよね。


ただこのセレクトショップのオリジナルアイテム、良いものが本当に少ない…。

あれだけセレクトショップは数多くあるというのに、良品を探し出そうとすると本当に骨が折れます…。


今日は、そんなセレクトショップオリジナル品の中から、これは今シーズンでも屈指の出来!早く紹介したくて仕方ない!という物を紹介したいと思います。

そういうアイテムって「セレオリ」ではほとんど無いですから、お見逃し無く!


昨シーズンの「ベスト・オブ・セレオリ」はあのシャツ!


 今回新たにアイテムを紹介する前に、昨年最高だったセレクトショップオリジナルのアイテムを再度紹介しておきましょう。


それがBEAUTY&YOUTH UNITED ARROWS(ビューティーアンドユース ユナイテッドアローズ)の「BY タンゴ ブロード ワイドフォルム テーパード シャツ」。


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BY タンゴ ブロード ワイドフォルム テーパード シャツ



この「ワイドフォルム テーパード シャツ」というのは、従来このビューティーアンドユースで展開されていた「ワイドフォルム」というシャツの形に、テーパード、つまりスソに向かって絞りを掛けた昨年の新型シャツのこと。


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これによって、身幅ではしっかりとゆとりを感じつつも、見た目の印象的には意外なほどスッキリ見せることが出来ます。

現在トレンドのシャツと言うのは、横から見たときにフワッとスソが広がるようになっているのですが、それがテーパードによって抑えられています。

だからトレンドのシャツの、ときにわざとらしさ、恣意的とも取れるような要素がなく、取り入れやすいのですね。


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身幅にはしっかりと今っぽい「間」がありながらも、スソが広がっていかないので、決して無理せずに、「ちょいゆる」を実現してくれるシャツでした。


またコレ、生地が良かった。

「タンゴ ブロード」という名前は、使われている生地から来ていますが、生地には300年の歴史を誇る「丹後ちりめん」という、京都の絹織物産地とのコラボレーションによるものが使われています。


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これは、丹後ちりめん創業300年事業実行委員会が創出した、「TANGO OPEN」という取り組みを通じてユナイテッドアローズとのコラボが実現したというもの。

旧力織機を使って織られているそうですが、高級シャツ生地の特徴である「ぬめり」を感じられますし、ハリ感もあって。

最初は120番手だった生地見本を、カジュアルシャツということで60番手と太くしたそうなのですが、繊細さとハリ感、堅牢さみたいなもののバランスが抜群に良かったですね。


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場面によっては、ドメスティックブランドの3万円のシャツより、こちらのほうがTPOに相応しいとか着やすいとか、そういうこともあるんですよね。


この価格帯としては、これ以上無いくらい出来の良いシャツで、過激なセールになることの多いBYにあっても、ほとんどセールをすることなく売れていましたね。

今は残った在庫は楽天に集約されているので、手に入れるハードルはちょっと高いのですが、この春でも全然着れますし、未だにオススメですね。


これはもう全カラーオススメ、という、色展開の面でも優秀なアイテムでした。

セレオリなのに、めちゃくちゃ良いな!と感動させてくれるアイテムでしたね。

こういうの出てしまうと、ハードル上がってしまうのですが、ユーザーを侮らずしっかり作られている、そういう服がセールでなく売れていくというのはとても良いサイクルに繋がると思います。



隠れたラインから、隠れた名作シャツ登場!


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