視覚障害リハの独特すぎる事情
楽しく、カジュアルに、弱視難聴の日々を発信しております奈良里紗です。
視覚障害のリハビリテーションの世界は、なぜか、ほかの運動器系の分野から切り話されているんです。
もし、交通事故で脊髄損傷になって、車いす生活となった場合、必ず、病院でのリハビリがあって、自宅に戻る段階でも、車いすで生活できる環境整備が入るんですよ。
これ、治療は終わったからとリハビリなしで放り出されたら困るからこうなっているわけじゃないですか。
ところがどっこい、
視覚障害の場合、眼科で検査をして、あっさり診断。
その後のリハビリにつながらないこともしばしば。
私もリハビリにはつながらなかったもんだから、中途半端な状態で大学に入学。
そりゃ、大変ですよ。
鉛筆で文字を書く方法がわからないのに、大学に入ったようなものだから。
私の場合は、なりふりかまってられなかったから、ありとあらゆるソーシャルサポートを活用しまくって、サバイブしたけど、コロナあけの今、それができるかというと、そもそも、障害のない学生だって、友達作るのが難しい時代ですからね。
診断、治療、そして、リハビリをへて社会復帰というロードマップの公式は視覚障害リハビリテーションの世界ではあてはまらないこともしばしば。
大学で大変な思いをしている視覚障害学生をみかけたら、そんな背景があることを知ってほしい。
そして、大学とは待ってくれるところ、これまでの人生と同じように、みんあと同じペースで学年があがらなくてもいいところ。だから、ちょっくら一年ぐらいリハビリで休んでも、まったく問題ないんだよーということをぜひ伝えてあげてほしい。まぁ、かつての私は、
「絶対にいや!」
といって、リハビリを拒否した立場なので、どの口がそんなこというかー!といわれそうですが。笑
あのときの私はまだまだがっちがっちの規範意識にとらわれていたから、大人の言葉に耳をかせるほど、大人じゃなかった。がきんちょでした。笑
逆に、視覚障害者にとって移動や対人関係でのストレスは大きいものです。だからこそ、ストレスを緩和できる方法としてのリハビリはおおいにありえると思うのです。
一人で歩けるようになり、
見ず知らずの人ともコミュニケーションがとれるようになると、
世界はぐっと広がるから。
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