見出し画像

障害は個性だと思いますか?

視覚障害のある高校生からいただいた質問。
障害は個性だと思いますか?

私の答えは、
障害は障害、障害以上でも障害以下でもない。

ただ、自分にとって障害とは個性であると考えている人の考え方を否定するつもりもない。自分にとって障害は個性であると感じているのであればそれで良いと思う。逆に、障害者として生きる事に辛さを感じている場合には到底それは個性にはなり得ないだろうし本人の中でも極めてネガティブなものとして位置づけるのは当然のことだと思う。
私が障害を障害としてニュートラルなポジションでとらえることができるのは、障害者になってからこれまで様々な体験、出会いをする中でネガティブ過ぎるものでもなく、ポジティブすぎるものでもない状態におさまったからなのかもしれない。
ただ、障害は個性です!と言っている障害者を見ると、無理矢理スーパーポジティブを演じているのではないかな?と違和感を感じる事は確かにある。
病気でがんになってしまった時、それを個性と表す事はほぼないと思う。あの人個性的だよねと言う表現を使うとき、それはいわゆる多くの人が感じる普通と言う感覚から逸脱した存在と言う意味になると思う。だとすれば、ある意味個性と表現できなくもないのかもしれない。
私が大学生の時、まさに、ちょっと無理してスーパーポジティブな感じで障害は個性です!と主張していた時期がある。その時、周囲の同年代の視覚障害者からかなり批判された。自分の感じ方、考え方を相手に押し付けてはいけないと言うことをこの時学んだ。だって、障害者だって一人一人違う。その人が歩んできたこれまでの人生、それによっては障害はものすごく苦しい、ネガティブなものと言う可能性もある。自分の尺度で他人を測定してはいけない、そんなことを障害とは個性である!と言う理論で学んだように思う。。
ちなみに、この質問をしてくれた視覚障害のある高校生ご本人は障害は個性であると言う考え方に非常に違和感を感じていたのだと言う。違和感、感じることがとても大切だし、こうやって色々な人の話、考え方を聞く事で自分の視野が広がるのではないかな?と思った出来事であった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?