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視覚障害者に対する文章校正にあw-度の校閲はわかりにくい

楽しく、カジュアルに、弱視難聴の日々を発信しております奈良里紗です。

今日はご縁があってチェコはプラハへやってまいりました。
チェコの視覚障害協会の方々から興味深いお話を伺うことができました。こちらのレポートはまた改めて。

さて、今日は、視覚障害のある人と一緒に働く、あるいは、視覚障害学生の卒論指導をするなんてときに、見える人たちがどうしたらいいんだろう?と困る、視覚障害者が書いた文章の添削についてお話したいと思います。

赤ペン先生がいるぐらいで、多くの場合、朱字書きによる文章添削が多いですよね。
ワードには、校閲機能もついているので、修正記録機能を使って文章のブラッシュアップをしていくこともあるのではないでしょうか。

まず、視覚障害のある人の中には、赤が見えにくい人がいます。私もそうなのですが、見えにくい色で修正をいれられると見落としが頻発します。手書きなどで修正をいれるときには、必ず、相手の見やすい色を確認してください。

私は青のほうが見やすいので青で書いてもらっています。

次に、ワードの校閲機能、1つひとつ確認をして承諾をしていくので、見える人同士が使うぶんには便利な機能なのでしょう。

しかし、私の場合は、非常にわかりにくいとかんじています。
そもそも、修正箇所がみつけられなかったり、コメントがひっぱってあるのがどこからどこまでなのかがわからなかったりします。

そこで、私の原稿を添削するときには、修正箇所の前に●をいれて、修正コメントが終わったところで●をいれてもらっています。

例えば、
私にそれがほしいです。
私●に→削除して、「は」に変更●それがほしいです。
のようにコメントを入れてもらっています。

そうすることで、まず、最初に●の数を検索して、それが50個だったら25か所修正箇所があることを理解することができます。●を1つずつ検索して、最初と最後の●を削除しながら文章を変更していき、●の検索結果が0件になったらコメントへすべて対応できたということになります。

非常にシンプルなのですが、非常にわかりやすいので私は気に入っています。
もし、相手が校閲機能を使ったほうがわかりやすいということであれば、校閲機能と●修正法の両方を使います。

私もまだ自分がどうやって添削してもらったら自分がわかりやすいのかわからなかった時期はかなり大変でした。もし、皆さんのまわりで視覚障害のある人がいて、文章を一緒に作る共同作業をするときにはこんな工夫を聞いたことがあるけど、あなたには必要ですか?と尋ねてみてください。意外と本人も困っていて、そんなやり方があったのか!と提案をありがたいとかんじることもあります。

もちろん、これは人によって異なりますから、すべての視覚障害者にとって使える方法ではないということも覚えておいてくださいね。

今日も1つ、原稿の納品が完了し、ほっと一息なのでした。

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