春日大社 鎮花祭 自然とともにあること
奈良 春日大社で「鎮花祭」というお祭りがあります。
毎年4月5日に執り行われていまして、今年も参拝してきました。
花が散るころ、これから暑く水ぬるくなっていく季節。
疫病もまた吹き出すと考えられたのです。
疫病を払うことが国家にとって大事なことだったので、この季節の恒例行事になりました。
私達は冬が本番になるころ、風邪に気をつけろー インフルエンザがーと言ってますが、昔のひとは万物の「めぐり」という大きな単位でものごとを見ていたのでしょう。
お祭りのなかでは巫女舞が奉納されまして、優雅な舞を見ることができます。
鎮花祭は水谷神社という場所で行われるので、特に屋根もない屋外でのお祭りです。
自然の光のなか、風が吹き、水谷川の流れが常に響き、枯れ葉が落ち、花びらも飛んでくる。
そんな中で舞われる舞は、人もまた自然の中でとけあっているように見えます。
自然の脅威である疫病を払う行事であるけれど、人は自然の中にある。
人は自然の一部である。
そういうことを感じさせてくれるお祭りです。
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