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【地方移住】映画の趣味が合わない夫に移住するのにおススメ映画を伝えたら

 私たち夫婦は映画の趣味が合わない。それでも特にお互いのDVD、アマプラのチェックリストに干渉したりしないのでうまく家の中でお互いの趣味と共存している。

 私が好きな映画は『インディ・ジョーンズ』シリーズと『バック・トゥ・ザ・ヒューチャー』シリーズ。あとはディズニーやジブリとか小さいころから慣れ親しんだ作品が多い。
 
 夫さんが好きな映画は邦画。『重力ピエロ』、『ゴールデン・スランバー』とかの伊坂幸太郎作品、『ニライカナイからの手紙』は最初にタイトルが画面に出た途端泣いていた。そう思うと夫さんが好きな映画はある程度大人になってから出会った作品が多いのだな、と感じる。

 お互いのおススメ映画を観る、ということがあった時に夫さんは『ニライカナイからの手紙』、私は『スティング』をチョイスしたけれど、時間が経ってもお互いに「もう一度観よう」と言うことはなかった。「あ~この作品よかったな」と思う思わないの傾向がよくわかる。

 そんなふたりだけれど、お互いの趣味に関して否定的な言動や行動をとったりしてこなかったことが今でも一緒にいられる秘訣なのかもしれないなぁと思ったりもしている。

 「長野に移住」が決まっておススメした映画がたまたま夫さんにどんぴしゃりと刺さった。この2つの作品だ。

 『リトル・フォレスト』は自給自足をしながら主人公の女の子が作るおいしそうなごはんやお菓子が沢山出てくるのがお気に入りの作品だ。自分の中に「移住」という言葉がまだ無い独身時代に初めて観た。感情がいい意味で揺さぶられたりせず穏やかに見られるのでよくBGMがわりに流していたりもした。
 
 『おおかみこどもの雨と雪』は親子が移住してからの風景がとてもきれいなことが印象に残っていた。宮崎あおいの演技も好きだった。「子どもがいつか人間とおおかみのどちらを選択できるか」を考えて母親が豪雪地帯の田舎の古民家に移り住む。「豪雪地帯の田舎の古民家」に移住が決まった時にふいにこの作品を思い出して夫さんに「こんな映画があるよ」と伝えてみた。

 結論から書くと、この2作品を夫さんはとってもとーーっても気に入ったようだ。

 休日の朝は私より夫さんの方が起きるのが早いのだけれど、「おはよ~」と起きたら夫さんは朝7時から『リトル・フォレスト』を観ていた。なんなら私と同じようにBGM代わりに流してる…!

 『おおかみこども』も朝早起きして何度も見ているようで、私や子供は起きると自然に一緒に観始めてしまう。最後のシーンでいつも夫さんは泣いている。長女に「はい、これね」と、タオルを渡されていた。

 多分もう、夫さんは私よりこの2作品が好きだと思う。
「いち子(リトル~の主人公)みたいに薪ストーブでパン焼いてみる」
「いち子みたいにストーブ掃除した方がいいと思う」
「長女は雪(おおかみこどもの女の子)に似ていると思う」
などなど…

 こないだは私が長女を叱っていた時に、
「雪だって、子供の時はやんちゃだったけど大きくなったらちゃんと理解してるから大丈夫。」
なんて急に言うので、

え、ゆき?誰?夫さんの好きなアーティストのYUKI?
と頭がぐるぐるしたけれど、おおかみこどものことを言っていたと分かった時に「本当にあの作品が好きなんだな」と再確認した場面もあった。

 まさかそんなに夫さんの中に残る作品だったなんて、おススメしてよかったな~と思っているけれど、地方移住を考えている人にとてもおススメだと思う。ぜひ観てほしいな~。
(個人的には『スティング』だって超傑作で面白いからおすすめしたい。)

最後まで読んで頂きありがとうございます。夫さんが思う存分農業が楽しめるように私も好きなことでサポートしていきたいと思っています。頂いたサポートは今後の活動に充てていきます!