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「たいせつかどうか」@さとのば大学

自分の中での基準が変わりつつあります。

「おもしろい」かどうかよりも「たいせつ」かどうかです。

これは私が大好きな本であるサン=テグジュペリの『星の王子さま』からきている基準です。


さとのば大学をこれまで受講してきて「ありのままの自分でいること」というテーマが受講生全員の共通項だと感じています。

参加者の方が「その共通項の中でそれぞれが全く異なった色を持ったプロジェクトを展開できていることがすごい!」と仰っていました。

両手両足使ってキラキラ(同意のジェスチャー)しても足りないなと思いました。

ある地域興し協力隊の参加者の方が、自分のいる地域とのコミュニケーションの場作りのために好きな本を持ち寄って、何が好きなのかを語り、その後に万年筆や好きなインクを使って好きな紙に想いを綴る、というプロジェクトを進めていました。

そこで私は朱川湊人の『幸せのプチ』に出てきた登場人物が「人間が生きるときに必要なものに順番をふったとして、花は何番目になるか?」ということを話しているのを思い出しました。

​つまり、「本当の豊かさ」をここで問うているわけです。

ここで言うところの「本」や「万年筆」は、別になくても生きていける。それを「たいせつ」なものとして扱っているそのこと、そのひとが美しいなあと感じたのです。

私にとって、生きていく中で必要なものリストをつくるとしたら上位には絶対いないのに生活を豊かにしてくれる、「ありのままの自分」でいられる「たいせつ」なもの・ことはなんだろう?

私はひねくれて尖っていた時がありました。人の「たいせつ」なことをバカにしたり、見下したりしていた過去があるからこそ、ありのままの自分を出すのが怖いです。あの時の自分が見下して笑って面白がってそうなことをするのは本当に怖い。

だから、「おもしろい」かどうかよりも「たいせつ」かどうかを基準にすることにしました。

「おもしろい」って言葉は、プラスにもマイナスにもなり得るけれど、「たいせつ」って言葉は、なにごとをも包み込んでくれる優しさと、ゆるぎない芯のようなものがあると感じているからです。

美しさとは、豊かさとは、そういうことなんじゃないかと。



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