【側弯トレーニング】経過監察という名目で放っておかれる現状、いい加減おかしいと国民が気づいた方がいいと思います
側弯症の典型的な変形は、胸部右凸(頂椎第8胸椎)腰部左凸(頂椎第2腰椎)で、胸部がメインカーブになります。
思春期特発性側弯症が多く、ほとんどが女性です。
先日いらした方は、いわゆる典型的な側弯変形ではありませんでした。
男性で、カーブは胸椎の上部(頂椎第4胸椎)で左凸でした。
学校検診で指摘され、側弯症外来へ。
そして原因は追求されずに20世紀の筒型のコルセット処方。
上位胸椎ですから基本的にアンダーアーム式の装具でどうこうなるものではありません。
そもそも非典型なのに原因を追求しない。
医師にとっては、典型だろうが非典型だろうが関係ないのです。
そして頭の中にはこういう文言が流れています。
側弯症という名前がつくと、上記の公式が導かれるように訓練されているのが医師です。
こちらも本音だと思います。
同情します。
だから、親御さんや当事者の方々は、そういう状態で診療されていることに気づいた方がいいと思います。
非典型の原因追求は病院のシステムではできません。
これは医師が怠慢なのではなく、システムの問題です。
3分診療というシステムです。
それと、診断名に対処法、答えを早く導き出すという公式型の思考を追求してきた医師の教育制度の当然の結果です。
自分の子供が医師ならおいおいそりゃないだろ?と言ってしまう状態です。
側弯症は原因不明なのではなく、原因を追求しきれない医療側の問題からくる割り切りなのです。
医療は得てして、原因不明という言葉を多用します。
自分たちの力不足というと自分が傷つくので、原因不明であって自分としてはどうしようもない事なのだと、無力ではなくあなたの運命だというような正当性をつけたいのです。
「痛いのは老化です」もそうですね、、、。
本態性高血圧の「本態性」とは原因不明という意味です。
腰痛症も原因不明だと診断されます。
肩関節周囲炎もそうです。
脊柱や肩の専門の先生はプライドがあるので、そういう曖昧な診断はしないでしょう。
徹底的に検査をすれば、多くは原因が追求できます。
でも、時間がないのです、、、。
側弯症に話を戻しますが、遺伝性の側弯症はあります。
装具をしても運動療法をしても進んでしまいます。
でも、保存療法で改善する方もいますし、進行を止められている方もいます。
また非典型の場合は習慣性のことが多いので、習慣をつぶさに確認することで、原因の動きや姿勢が見つかることがあります。
そうすると、その動きの反対をすることが修正になりますし、原因の姿勢をとっているとしたらその癖を取らなけでば悪化は避けられないでしょう。
保存療法でも改善する人がいることは事実です。
ぜひシュロス法の書籍などでも確認してみて下さい。
保存療法は個人の努力に結果が依存するので、手術のように介入したら必ず何かしらの成果が出るものとは違います。
勉強と一緒です。
そうすると、十把一絡げの統計学で優位だとかいう感じにはなりません。
また、保存療法は装具療法と運動療法の二つで両輪のように進めるものです。
一方だけでは、不十分です。
しかし、現在20世紀の装具がまだ作られています。
それも有名な大学病院でさえも、、、。
今世界は3Dです。
採型も義肢装具士が石膏を巻くようなことはしません。
3Dスキャンです。
日本は本当に遅れています。
というか進めたくないんでしょうね、古株の人が困るので。
時代は今、新しいものが力を持つ時代です。
医療は、古い人が権威として力を持つ世界なので、今の時代のスピードにはついて行けていません。
老害と言われても致し方ないでしょう。
医療もまさに白い巨塔ですから、時代遅れです。
以前、患者さんの親御さんがITの方で、いまだにこんな装具を作っているとは時代錯誤も甚だしいと憤慨されていたのを思い出します。
でも、強固なヒエラルキーが存在する医療システムを変えるのは簡単ではありません。
特に、僕らのような医療職からは変えられません。
変えられるのは、当事者である患者さんとそのご家族の声です。
そろそろ、この異常な側弯症治療に関して、気づいて欲しいと思います。
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