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【側弯トレーニング日記】術後はコンタクトスポーツ以外は何やってもいい、、、ではありません

医師の方々は、どうも側弯症の術後に関して、コンタクトスポーツ以外は何をしてもいいということを患者さんに伝えているようです。
もちろん全ての方ではないと思いますが、高確率でそう言われた方に会います。

実際、術後に治ったから何してもいいと言われ、野球部に入ってロッドを折った方がいました。
またヨガや水泳に通って、ロッドが骨から離れて痛みが出た方もいらっしゃいました。

本日いらっしゃった方は、何してもいいの?とご自身で疑問に思い助言を受けにいらっしゃいました。
前にも先生にそう言われたんですが本当ですか?と尋ねにこられた方がいらっしゃいました。

術後は、固定された脊柱に負担をかけないように、いかに股関節を中心にストレスを吸収するかが鍵になります。
もちろん、ねじる運動はNGです。
過剰な脊柱にかかるストレスもNGです、固定していない部分にストレスが集中します。

理想的には、膝を伸ばしたまま股関節を90度まげれるハムストリングの柔軟性が欲しいです。
SLR(straight leg raising)テストでは90度になります。
また、スクワットでは背骨の位置を変えずにハーフスクワットげできるか。
また体をねじるような動きの時に、股関節の内転、内旋で吸収して、体幹に動きを出さないことができるかです。

ふくらはぎも重要で、後方重心だと踵に衝撃がかかり、下肢での吸収が少なく背骨に負担がかかります。
重心はやや前方に移動させ、前に力を流せることも重要です。
これの場合は、腰椎の前弯がどれくらい出ているかも確認する必要があります。

側弯トレーニングのHPには術後のトレーニングを動画で紹介しています。

術後は、何をやってもいいのではなく、すべり症や圧迫骨折といった後遺症を予防して、入れた器具を長く持たせることを意識することが必要です。
人生100年時代になりました。
もちろん外れたらもう一度止めればいい(re-operation)という考え方もありますが、負担は少ない方がいいと思います。
野球部で折れた方は2回re-operationされていました、、、。

側弯トレーニングの立場としては、決して手術を否定はしていません。
すべり症や胸郭の変形による呼吸機能低下に関しては手術が必要です。
今回いらした方も、変形の角度(コブ角)はとてもよく矯正されており、胸郭の変形もかなり改善され、呼吸もしやすくなっておりました。
またすべり症の傾向があったのですが、そこも固定されるので不安はなくなりました。
手術の利点は大きいのです。
しかし、固定したのであって治ったわけではありません。
治ったのであれば、脊柱の可動性も治っていなければいけません。
手術によって脊柱は固定され、固定していない部分には普通の方と同じような動き方をしては負担が集中します。
何してもいいわけではありません。

我々の活動は、手術を避けようというものではなく、保存療法や術後の運動療法が現状では当たり前のサービスとして提供されていないことに憤りを感じているだけです。
術後も、当たり前に、後遺症のリスクやしていいこと、しない方がいいことを説明し、できるだけいい状態を長く保てる情報を提供すべきなのです。
各自の施設でそのようなパンフレットを作成したり、動画などで情報提供したりすればいいだけだと思っています。
なぜそのような当たり前のことが出来ないのかは色々な理由があるのでしょう。
私たちにはその事情はわかりませんが、少しでも普通の情報を提供したいと思っております。

手術をされた方でも、側弯トレーニングにいらっしゃって、助言を受けることは可能です。
一人で悩んだり、モヤモヤしている気持ちがある方はぜひ僕たちに相談してみて下さい。

よろしければサポートをお願いします。私自身ではまだまだ微力です。当たり前の選択や情報を得ることができていない方々に、予防医学の視点で、知らなかったことで損した方を少しでも減らすよう、有益な情報を発信していきます。皆様の応援を励みに、より精進して行きます。応援ありがとうございます。