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【2023年】読んだ本ベスト20

【約3,900文字、写真約20枚】
2023年に読んだ131冊のうち、特に満足度の高かった20冊を紹介します。

結論:ベスト20は様々なジャンルからの選出となりました。普段、読書をしない人は、その理由として良い本と出会った経験が少ないことが挙げられます。私が紹介した本の中から、気になる本があれば幸いです。


▶︎2023年に読んだ本

2023年に読んだ本

2023年に読んだ本の合計は、131冊、37,615ページ、119,410円(定価ベース)でした。2022年は149冊だったため、前年比18冊減(12%減)となりました。これは主に『戦争と平和』を含むトルストイ作品5冊を読むことにすごく時間がかかったためです。

▶︎2023年に読んだ本ベスト20

2023年に読んだ131冊から、特に良かった20冊を150文字以内で紹介します。普段読書をしない方は、良い本に出会った経験が少ないことが多いです。以下を参考にされると読書の面白さを知るきっかけになるかも。

1位/『ユニクロ 異端からの出発』/繊研新聞社

(★4.5/p266/2000年/2000円)

当時の経営者の言葉が多く引用されています。特に、全くブレない柳井正氏の考えに驚きました。直近の決算と2000年の彼の発言は全く内容が同じです。成長企業は確固とした「理念」が土台にあることがはっきりしました。

2位/『嫌われる勇気』/岸見 一郎,古賀 史健

(★4.2/p296/2013年/1500円)

私の信条と共感する部分が多かったです。他者を恐れ過ぎず、今の自分よりも前に進むことができた(=嫌われる勇気をもつ)時、世界の見方が変わり、一歩踏み出せるといいます。これは、エヴァンゲリオンのメッセージと全く同じです。世界を変えたいなら、まず自分が変わる必要があります。

3位/『人を動かす』/D・カーネギー

(★4.1/p320/2016年/650円)

人間関係についてのノウハウが全て書いてある、まさに現代の古典です。根底に「相手が相手なりの世界で重要な人物であることを率直に認め、そのことをうまく相手に悟らせること」があります。カーネギーの教えは仕事だけでなく家庭や子育てなど全てに応用できます。

4位/『ケーキの切れない非行少年たち』/宮口 幸治

(★4/p192/2019年/720円)

つい自分を基準に物事を見てしまっていたことに改めて気づきました。短絡的な思想の犯罪者などは「聞き分けのない子供」ではなく「認知の歪み」がある”知的障害”や”境界知能”であることが多い。彼らが被害者、加害者にならないためには、早期発見と学校での支援が重要です。

5位/『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』/山口 周

(★4/p257/2017年/760円)

経営はアート(真善美を判断するための美意識)が重要。私がミニマルアートを好きな理由は「選択と捨象」の局地だからです。その考え方はビジネスにも通じます。また、美意識に基づき、答えのない問いに答えられる子育てをしたいと思いました。

6位/『超<集客力>革命 人気美術館が知っているお客の呼び方』/蓑 豊

(★4/p220/2012年/781円)

蓑豊氏の「美術館とは、そこにいけばいつも新しい出会いが待っている、ワクワクするような場」という考えに共感しました。日本人は「答え」を求めがちですが、絵に答えはありません。美術館は、心を揺さぶられればそれで良く、難しい顔をして勉強するところではありません。

7位/『美のジャポニスム』/三井 秀樹

(★3.9/p253/1999年/710円)

ヨーロッパと日本の感性の違い、宗教観によるアートへ表出の違いがよく分かりました。ヨーロッパはキリスト教的思考の影響が大きいため、人間中心主義、幾何学的、科学的。一方、日本は非定型で、自然の造形が原点です。私が北澤美術館でガレの作品を見た時の驚きを、理論的に理解できました。

8位/『白い巨塔〈第5巻〉』/山崎 豊子

(★3.7/p432/2002年/590円)

虚しいラストもなぜか腑に落ちました。死は平等で、それを救いたいと思う医師の気持ちも普遍的です。財前五郎の裁判の結末を知りたくて読みましたが、ラストは意外でした。人情味ある大村伝助、柳原の突然の独白、現実味のある控訴審の判決など、深みのある物語を描く山崎豊子氏に脱帽でした。

9位/『理科系の作文技術』/木下 是雄

(★3.7/p244/1981年/700円)

私は仕事で文章を書くことがあるため、大変参考になりました。中でも「概観から細部へ(序論の大切さ)」「はっきり言い切る姿勢」が記憶に残りました。分かりやすい文章はセンスではなく技術。noteを書く上でも役に立っています。

10位/『断る力』/勝間 和代

(★3.7/p308/2009年/900円)

すべての人はエスパーではないのだから、言葉でコミュニケーションしない限り、分かり合えない」という勝間氏の持論に私も大賛成。「断る力」を養うためにコミュニケーション能力を磨き、主体性を保つことが必要です。

11位/『ザ・会社改造: 340人からグローバル1万人企業へ』/三枝 匡

(★3.7/p440/2016年/1800円)

いつか見た景色」は良いワードでした。失敗を繰り返すと、それが「いつか見た景色」となる。すると、次に似た状況が起こる手前に、頭の中でアラームが鳴るようになる。失敗しても、しょんぼりしている暇はありません。

12位/『幸せになる勇気』/岸見 一郎,古賀 史健

(★3.7/p296/2016年/1500円)

子をもつ親に有益な本。親の役目は、無知な子供に教え、自立を促すこと。幸せになるためには「私であることの勇気」が必要です。自身と対話し、受容し、理解する。私がnoteを書く目的はそれだと再認識しました。

13位/『LEAN IN』/シェリル・サンドバーグ

(★3.6/p352/2018年/850円)

"LEAN IN"は「声を上げ、耳を傾け、議論し、反論し、教え、学び、そして変わって」いくこと。シェリル氏曰く、女性は自己評価や昇進に消極的なため、まず自分が変わること、勝ち取る意志が重要(私も同意です)。

14位/『絶対悲観主義』/楠木 建

(★3.6/p240/2022年/900円)

「僕の結論は”なるようにしかならないが、なるようにはなる”です」など、ウィットに富んだ書き方により読みやすいことが特徴です。目標を高く持ちつつ、エッセンシャルに思考し、目の前に全力で取り組むことが必要。ただし目先の結果に期待しないことが重要だと理解しました。

15位/『店は客のためにあり 店員とともに栄え 店主とともに滅びる』/笹井 清範

(★3.6/p272/2023年/1800円)

商売のエッセンスは、小手先のノウハウではなく「店は客のためにあり…」に凝縮されています。商売人はその重要性が実感できると思います。正しさ、真善美をもつことは私の信条にも重なりました。

16位/『演劇入門』/平田 オリザ

(★3.6/p208/1998年/640円)

製作者の意図を知ることで、映画などを新しい視点で見れました。本書の目的は「演劇におけるリアル(=いま、同じ世界に生きている感覚)の探究を通じて、私たちがリアルと感じる、その意識のメカニズムのようなもの」を知ること。劇は世界観をいかにリアルに表現するかが腕の見せ所です。

17位/『不倫』/中野 信子

(★3.6/p195/2018年/830円)

不倫を脳科学で検証した本。「不倫をする人が絶えないのは、…私たちが先祖から継承してきた遺伝子が、少しでも効率よく自分達を繁殖させようと」した結果らしい。中絶が年間出生件数の約2割を占めることに驚きました。婚外子を育てにくい環境の改善が少子化対策に効果的とは盲点でした。

18位/『政権奪取論 強い野党の作り方』/橋下徹

(★3.6/p304/2018年/890円)

旧態依然とした「古き良き日本」を革える政治を、私は望んでいるため好印象でした。政治はビジネスとは違い、人間関係力が重要であるなど、経験に基づいた意見も勉強になりました。橋下氏のような尖った問題意識をもち、必要な情報を発信し、実行する政治家を求ます。

19位/『ユニクロ 増収増益の秘密』/椰野 順三

(★3.6/p207/2010年/1400円)

「あらゆる世代と性別に向けた、適度のファッション性を備えた低価格のベーシック衣料品」にユニクロの強みがあると考える点は正しいと思います。また、悪者としてよく引用される柳井氏の「泳げないものは沈めばいい」の意図(困難にあたってもがき苦しめば泳げるようになる)も正く記載していたため好感がもてました。

20位/『異端のすすめ 強みを武器にする生き方』/橋下 徹

(★3.5/p224/2020年/830円)

橋下氏は実績があるため、主張に説得力があります。彼の主義は「選択は大胆にチャレンジ精神を持ってすること、とにかくその時々で手を抜かずに一生懸命やるやること、圧倒的な量を持って行動すること、自分のウリを明確にすること」。「納得できる人生」のために常に一生懸命が大切!

▶︎まとめ

読んだ本 1位→10位
読んだ本 11位→20位

いかがだったでしょうか?ベスト20はさまざまなジャンルからの選出となりました。この中から興味が湧いた本が見つかれば幸いです!

2024年も特に読書数に目標は決めず、素敵な本に出会えることを楽しみにしつつ、さまざまなジャンルの本を読みたいと思います。

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