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23年ぶり以上の共演

人生の中で出会った人たちで、誰1人欠けても今の自分は無かった。

ただ、今の人生の大きな道導になってくれた方々、
そして今現在もその関係が続いている方々というのは、とても希少だ。

私は、これまでも出会いという強運があったと思う。
人生の節目節目で、いろんな人に支えられてきた。


〜今回はアメリカに来た時の話〜


ヨーロッパから、かなりの覚悟を決めて26歳でアメリカに来た時、
勉強不足の私は、ビサを持って居ないとアメリカに住めないこと、
就労ビザがなければ働けないことを知らなかった。

何度も「地球の歩き方」のアメリカ編を読んで、
滞在する為の色々な方法がある事を知ってはいた。
とりあえず、行ってしまえ!

そして現実にぶち当たる。
ビザ無しでいられる時間は半年。

要約すれば、「ビザが要る」
そして「お金が要る」
目標は「仕事をしたい」

学生ビザを取るしかない、、、
でも今更語学学校へ行ってもこれまでのキャリアとそぐわないために、
却下される可能性があるらしい。

貯金はすぐに底をつくからお金が要る、、、
でもビザがなくては外国人は働けない。
仕事がしたい、、、
でも就労ビザを持って居ないからオーディションを受けられない。

もうどこから始めていいのかわからなくなって居た時、
そこに神様が会わせてくれたとしか言いようのない助っ人が現れた。

同じビルの住人 ピアニストの 森川実千代さん。
あまりにも高額のマンハッタンのアッパーウエストのアパートは
結局3週間で引っ越ししたのだが、
彼女との出会いのお陰で私のアメリカ生活がスタート出来た。

まずはビザ!
語学学校ではなく音楽学校でビザをもらう方法があるという。
後に通うことになったマネス音楽院にイクステンションという科があって、
そこで週20時間以上の授業をとる。
音楽セオリーやら、室内楽、個人レッスン&オーケストラ、、、
そして無事学生ビザをもらう。

彼女のアドバイス通りに、
半年後に正規大学院のオーディションを受けて入学できて、
ヨーロッパ時代からの憧れの先生にも師事できて、
奨学金ももらえて、
学位ももらえて、
就労ビザの前借りもできて、
そこそこの職歴も増えて、
その後アーティストビザの申請もできて、
演奏の仕事以外の仕事も授業の合間にこなせて、
働きっぱなしだったが、
オーボエで音楽をするという自分のポリシーを貫けた。

学生の間もオーディションや卒業リサイタル、
その他の時も、いつも彼女は私の至らない点をさりげなくカバーして、
私の成果を引き出してくれた。

彼女の素晴らしいことは、
その恩恵に肖ったのが私だけではないと言うことだ。

その御恩は返したくても返しきれないのだが、
チューリップインハーモニーの活動のことも、
東海岸からいつも見守ってくれて、
ご自身も友人達を募って3.11の震災の時から福島に何度も通って、
そこに、今も引き継がれる大きな音楽祭を作ってしまった。

その森川実千代さんが、
今年のチューリップインハーモニーのチャリティコンサートに、
ご主人のバリトン歌手José Adán Pérez さん(LA オペラ)と
お仲間のピアニスト片岡健人(かたおかたけと)さんと
一緒に来てくださるという!!!

私のオーボエも、彼らと一緒にハーモニーを奏でるチャンスが!
実千代さんと23年以上ぶりの共演。

クラシック部門では今回はもう人方のビックゲスト、
ソプラノ歌手田村麻子さん(オーロラファンデーション2023年)
彼女は、私がLAに引っ越しした後にその部屋に住み始めた、
同じ頃同じ学校で勉強して居た仲間。

みなさんの素晴らしい経歴はまた追って。

遥々演奏に駆けつけてくださる皆さまに感謝を込めて。

















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