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ミュージアムのフリーパス?「ぐるっとパス」ってほんとにお得?をリサーチしてみた


30代も後半だというのに、学割 の恩恵を存分に享受した社会人芸大生の日々。
おかげさまで、なんとかかんとか、「卒業」と「学芸員資格の取得」をもって幕を閉じました。
(しめくくりのnote記事は、近いうちに必ず…!)


そして今、アートやカルチャーを中心とした書き手となり、Webメディアを中心にご紹介する記事を書くべく、さまざまなミュージアムやギャラリーへ取材に伺う日々です。


そもそも、お仕事かどうかは全く関係なく、自分の五感を養うためにも、学芸員の視点で 展覧会をどう構成し 空間を作っているかを知るためにも、ちゃんとその場に身を置いて展示を観たい、と、可能な限り ありとあらゆるミュージアムやギャラリー 展示の場へ伺うようにしていまして。

直近の3月も4月も、1か月で60件近く足を運んでいました。(…どんだけ好きなんでしょうかw。)


それゆえ、ミュージアムのチケット代の高騰ぶりは、本当に身にしみております。映画館での鑑賞や観劇、コンサートも例外ではないでしょう。
致し方ないこと、とはいえ、ほんとーに、なかなか切実ですよね… 

加えて、図録もグッズも「いま買わないともう買えない気がする…!」と、あれもこれも値段を見ずに手にしようものなら、あっという間に諭吉さんが消えかねません…


ということで、わたしは日々元を取ろう と"予習""復習"を欠かさず、 お得に鑑賞できる方法のリサーチに余念がありません。

かつて、こんな記事を書き、今でも多くの方に読んでいただいていますが、


今日、本当に ふとしたきっかけで、今さら気づきました。

「ぐるっとパス」よ、お得が過ぎませんか!!!


え?みんな知ってるって?

いやいやいや、きっとわたしみたいな、名前は聞いたことあるけど大したことないでしょ、と思い込んでいる だいぶ失礼なうっかり者がいるはずだ!
ということで、今回は「ぐるっとパス」についてです。


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そもそも「ぐるっとパス」ってなに?


こんなビジュアル、ミュージアムの入り口で観たことありませんかー??

https://www.rekibun.or.jp/grutto/


「ぐるっとパス」とは、東京を中心とするミュージアムで開催中の企画展やコレクション展をはじめ、動物園や水族館なども含めた103の施設が、このパスのみで入場できる、もしくはチケット代が100~300円程度お安くなる、という、有料・期間限定のパスです。

使える施設はエリア別にこちらから確認できます。


「ぐるっとパス」を発行しているのは、(公財)東京都歴史文化財団。
上野の東京都美術館や目黒の東京都庭園美術館、恵比寿の東京都写真美術館、清澄白河の東京都現代美術館や、渋谷公園通りギャラリーなどを管轄する組織なので、ご安心を。

https://www.rekibun.or.jp/museum/



有効期限は使い始めて2か月

買ったその日から、ではなく、使い始めた日から2か月。対象となるミュージアムの窓口で、最初にパスを使用した日から計算します。


1パスにつき、1施設に1回入れます

有効期限内は103施設すべてに何度でも使えるのではなく、各施設1回だけ。
一度利用した施設は「入場済」となり、同じ施設で再度利用することはできません。
それでも十分にお得ですよね。

もし特定の施設に何度も通いたいという方は、そこの年パスが良いかも。ぜひ施設の公式ページなどで探してみてください。


さて、気になるのは、お値段と、パスのお得度、ですが…

公式ページによれば、なんと!約50,000円相当の入場券と、約5,000円相当の割引券がセットになって、2,500円(大人料金のみ・他の割引との併用不可)。

使いようによっては、数千円単位でお得です…!改めて太っ腹ぶり、すごいですね。

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「パスのみで入場できる」って言っても、ほんのちょっとの施設だけ、でしょ?


って思ってましたよずーっと。

パスだけで入れる施設なんて、ほんの数か所くらいしかない上に、もともと500円くらいのチケット代のところばかりなんでしょ?
あとは数百円が引かれるだけの施設ばっかりなんでしょ?
しかも期限は2か月って、元とるの無理じゃない???って思ってました。

だからこれまでスルーしてたし、リサーチすらしていなかったんです。

けども… 
全然違ったんです、びっくりしました。

なんならつい数日前、半日でハシゴしたミュージアム2つだけで、すでに¥2,500なり。瞬殺で元が取れていました。

そして、この2~3週間で出かけたミュージアムも加算すると、すでに数千円お得に!!! 
… 時を戻してほしい本当に。


とても悔しかったので、わざわざ調べてみました。
どれだけのミュージアムが「ぐるっとパス」だけで入場できるのか。

わたしがわりとよく行くミュージアムだけ、ですが、ご紹介しましょう。

東京都写真美術館
東京都庭園美術館
東京都美術館(館主催の企画展のみ)
印刷博物館 展示室
パナソニック汐留美術館
泉屋博古館東京
大倉集古館
菊池寛実記念 智美術館
ミュゼ浜口陽三美術館
国立映画アーカイブ
東京都現代美術館(コレクション展のみ)
渋谷区立松濤美術館
野球殿堂博物館
WHAT MUSEUM
郷さくら美術館
目黒区美術館
アクセサリーミュージアム
五島美術館
長谷川町子美術館/長谷川町子記念館
文化学園服飾博物館
東京オペラシティ アートギャラリー
NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]
ちひろ美術館・東京
豊島区立熊谷守一美術館
永青文庫
古代オリエント博物館
東洋文庫ミュージアム
八王子市夢美術館
東京富士美術館
町田市立国際版画美術館
そごう美術館
埼玉県立近代美術館

はい、全部で32か所ありますよ!!!

どこもかしこも、良い展覧会を開催しているミュージアムばかりです。

もし仮に32のミュージアムの展覧会を2か月で全部観に行った場合、かかるチケット代は…約¥30,000 です(2024.5月現在)。

全部、は さすがに現実的ではないものの、チケット代が¥1,000を超えるのは、14か所もあります
さらに、東京都庭園美術館や大倉集古館、WHAT MUSEUM、オペラシティ・アートギャラリー、そごう美術館は、¥1,500前後です。

でも「ぐるっとパス」を使ったら 、¥2,500!!!


例えば、六本木一丁目~神谷町にある、個人的にもよくハシゴする3館。

泉屋博古館東京 → 大倉集古館 → 菊池寛実記念 智美術館 なら、
(¥1,000) → (¥1,500) → (¥1,100) で、
¥3,600 が、¥2,500に!!! (2024.5.1 時点)

計算を間違えたかな、と思ったくらいのお得さに震えました。
嘘でしょ。何で誰も教えてくれなかったのさ!

ということで、仕事の原稿を横に置いて、いま慌ててこのnoteを書いています。決して「ぐるっとパス」のまわしものではありません。


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え!欲しいんだけど どこで買えるの?


2024年版は、すでに4月1日から発売中。
オンラインで買えるQRコードの電子チケット版と、オフラインで買えるカード版の2種類があって、お値段はどちらも同じ2,500円です。

それぞれの特長を確認の上、ご検討ください!


QRコードの電子チケット版はこちらから購入できます。


オフラインで買えるのは、対象となっている施設の窓口や、上野の観光案内所などだそう。
詳しい購入方法は公式ページでご確認ください。


ちなみに発行数に上限はない様子なので、慌てて買いに走らなくても大丈夫です。
ただ、有効期限と年度区切りの発行ゆえ、購入できるのは2025年1月末まで、使えるのは2025年3月末までなので、ご注意を。


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メトロ24時間券 や 都営交通の1日券とセットでもっとお得に


目ざとく見つけましたよ… 都内の公共交通機関を利用したハシゴミュージアム巡りにぴったりの、さらにお得な「ぐるっとパス」の存在を。

いずれも有人の窓口での購入で、カードタイプです。
発行できる上限数は、メトロのみ明記されていました。

❖「都営deぐるっとパス」¥3,130

都営地下鉄や都営バスなどの1日乗車券(¥700)×2枚と「ぐるっとパス」がセットになってます。別々に買うと3,900円のところ、770円お得。
都営地下鉄の乗車券はICカード乗車で1回178円~、バスなら定額で¥210。案外あっという間に元が取れます。


❖「メトロ&ぐるっとパス」¥3,130 ※限定7,000セット

わたしも毎月のように利用している、東京メトロの24時間券(¥600)×2枚とのセットも。こちらは合計3,700円のところ、570円お得です。

「24時間券」とは、使い始めた時から24時間乗り放題、というお得キップ。
例えば、13時00分から乗車したら、その日で終了、ではなく、翌日の12時59分まで使える、という素敵なシステムです。
メトロの乗車券はICカード乗車で1回178円~なので、都営交通と同様に、結構あっという間に元が取れます。


都営とメトロ、両方とも実際に買ってみました!!!

とお伝えしたいところでしたが、近日中に追記します!


まとめ

どれほどミュージアムがお好き、よく行く!という方でも、普段フルタイムでお仕事をされている方は、ゆるりと出かけられるタイミングも限られますよね。
2か月、という有効期限の設定が非常に絶妙ですが、仮にたった数日・数館だけの利用で終わってしまったとしても、なかなか割引にならないミュージアムのチケット代が、千円単位でお得になる場合もある、というのは、とても魅力的では。

もしくは、あえてお得を追求する意味で、「ぐるっとパス」だけで入れるミュージアム、しかも行ったことのないところへ行ってみる機会にしてみるのも素敵だと思います。
思いもかけない新たな作家や作品との出会い、ミュージアムとの出会い、そして自分の興味関心や感情の広がりや発見があるかもしれませんよー。

わたし自身、ほんの数時間前 なりゆきでたまたま、「ぐるっとパス」を初めて詳しく知った驚きと勢いのみで、この記事を一気に書き、公開してしまいましたが… どなたかのお得なミュージアム生活に貢献できたら何よりです。

もちろんわたしも、近日中に「ぐるっとパス」を購入・活用し始めますので、買ってみて のところから、使ってみてどう思ったのか、を、有効期限を迎えるであろう2か月後…7月半ば?くらいに、再びこのnoteでレポートさせてください! お楽しみにー。

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