見出し画像

MNTSQの開発体制を一新します! - ストリームアラインドチームと開発力向上

こんにちは、MNTSQ(モンテスキュー)の高田です。1年前に入社エントリでご挨拶して以来の投稿となります。

前回の記事では、MNTSQのコンサルタント/PMMとして頑張っていくぞ!!と投稿していました。が、実はあれからエンタープライズのお客様のカスタマーサクセスをしながら開発も担当しておりました。SREチームとQAチームの責任者として、SREの西室中岡千葉や一人目QAの石川らとともにインフラ基盤とプロダクト品質に向き合いつつ、当社最大のリアーキテクチャーとなるマルチテナント化をプロジェクトマネージャーを努めさせていただきました。

この期間で、開発チームの優秀な仲間と実現できた成果はたくさんあるのですが、その内容はまた追ってご紹介できればと思います。特にリアーキテクチャーについては開発メンバーのTechブログから発信できればと思います。

そして、4月からMNTSQは開発体制を一新することになり、開発組織全体(Techドメイン)を担当することになりました。
今回の記事では、Techドメインの責任者(ドメインマネージャー)として、MNTSQの開発組織で実現していきたいことをご紹介させていただきます。

ちなみに、前回の入社エントリーに書いたとおり、エンジニアからキャリアをスタートし、ネット銀行の開発部署長でのマネジメント経験、前職のスタートアップ新規事業でのカスタマーサクセスのキャリアに「モヤモヤとした感情」を抱いていたのですが、TechとBizの領域横断コラボレーションがとても大切なMNTSQで開発を統括するということで、一見距離のあるスキルと経験もこうやってつながるのかと感じています。今はモヤモヤではなく、「すべての合意をフェアにする」ために自分は何をすべきなのか、その景色をこのチームで一緒に見たいと強く考えるようになり、気持ちの変化を実感しています。

2023年度のMNTSQの開発組織

一昨年の2022年度は0→1フェーズのいわば「拡大」の年で、開発組織は2倍になり、MNTSQプロダクトも元々構想していたCLM(Contract Management Lifecycle)の機能が一通り出揃いました。

MNTSQ CLMプロダクトの全体像

2023年度は、そのフェーズから少し先の「成熟」に進みつつも、大規模言語モデル(LLM)の登場により新たなチャレンジをする年となりました。CLMプロダクトとしては、0→1から1→10フェーズに移行しつつあり、完成度を高めています。
「当たり前品質と最低限の一元的品質を確保する」ことを期のKGIとして開発を進め、プロダクトとして確実に進化しています

2月のMNTSQ全社会議より(品質向上の取り組み)

一方で、Chat GPTをはじめとしたLLM技術の登場により、我々がリーチできる領域が大幅に広がり、その方向への0→1的な模索も続けています。こちらについては1年前に板谷から大まかな方針についてご紹介させていただいていますが、近くアップデートを予定しています。

・・・と、ここまでMNTSQが順調に事業を進められてきたかのように書いてしまったのですが、実はそんなことはなく、「開発組織」は成長痛に向き合いながら一歩ずつ進化を遂げてきました。

2022年度は、エンジニアは10名も満たないなかで、プロダクトを深く理解したメンバー同士でツーカーのコミュニケーションをしながら開発を進めていた反面、 2023年度は、エンジニアも20名超となり、過去の経緯や文脈を把握しないメンバーの増加、プロダクトの拡大、顧客もありがたいことに爆増する中で「チーム開発」でないと進まないフェーズに突如移り変わりました。

当然のようにプロダクト開発における組織的問題があちこち発生してきます。こういった問題はシュッと手を打って解決することが難しく、一歩一歩、改善を進めてきました。打ち手としては、フィーチャーチームの組成とスクラムの導入、プロダクトマネジメントの改善、SRE/QA組織の本格立ち上げ、リアーキテクチャーへの取り組みなどです。

開発組織の進化(2月のMNTSQ全社会議より)

年度の初めは直面する課題を乗り越えるのは相当のチャレンジと感じていましたが、いざこうやって振り返ってみると、優秀な仲間たちの頑張りによって難局を乗り越え、かなり進化したなと心から思います。

2024年度のMNTSQの開発組織

では、MNTSQの開発組織は、もうこれで完成された開発チームになれたのか?

・・・否です。まだ道半ばというか、むしろこれからです。そのために「Techドメイン」を立ち上げます。

開発組織の統合と、「ストリームアラインドチーム」の結成

Techドメインは、MNTSQの開発組織を一つに統合したドメイン(部署)のことです。もともと、MNTSQでは、技術に携わるドメイン・チームが職種によって分かれていました。しかし、スクラム開発などでプロダクトごとに開発チームを組んで進める開発方式においては、職種でチームを分ける必要性は薄くなりました。

開発組織の統合(2月のMNTSQ全社会議より)

新組織では、サービスやプロダクトなどのビジネスストリームごとにオーナシップをもつ「ストリームアラインドチーム」として異なる職種がひとつにまとまり、チーム一丸となってプロダクト開発に取り組み、改善プロセスを回す体制になります。

チーム構成とストリームアラインドチームのメンバー構成

ストリームアラインドチームは、PdMやSWEの混成チームですが、責任者である「Team Manager」がチームのヒトとコトの両方をマネジメントし、アウトプットと生産性に責任を持って進めることになります。
各チームの外側からは、「EM(Engineering Manager)」や「Architect」が横ぐしで職能横断的に組織課題 / 技術課題の解決を支援し、Algo/QA/SREの各チームメンバーもストリームアラインドチームを兼務しEmbeddedに活動することで、開発プロセスの継続的改善と開発スループットの向上を目指しています。

この新しい組織の形と、3月に完了したリアーキテクチャーPJの成果により、いよいよ本格的にDevOpsへの取り組みを開始することになるのです(もう未来には希望しかない!)

新組織のねらいと取り組み

2024年度はディスカバリー、デザイン、デリバリーの各開発工程におけるメンバーの役割分担を明確化することで、プロダクトを通じた課題解決と価値をよりスピーディーに届けられる組織になっていきたい、つまりプロダクト開発力を向上したいと考えており、そのための体制変更になります。

開発力向上の取り組み(2月のMNTSQ全社会議より)

① ディスカバリーにより力を注ぎたい

これまでPdMがディスカバリーからデリバリーまでの全行程を管理していました。エンジニアの人数が少ないなか、PdMが広い領域を担当するのが自然の成り行きでしたが、マネージャーの人数が少なくすむ反面、PdMのリソースが分散してしまい、ディスカバリーに集中して課題発見と解決をゴリッと回しながら、新しい領域にも進出していくことが難しい体制でした。

エンタープライズの法務部向けという、CEOや法務経験のあるメンバーが最高の顧客解像度を持つ領域ではこれでも対応できましたが、今後は顧客ターゲットも技術領域も広げ、はじめから「答え」がない未知の世界に入っていきます。

ですので、今後はPdMがディスカバリーに集中できる体制をとっていきます。具体的には、ストリームアラインドチームの責任者である「Team Manager」が実装まで責任を持つことで、PdMはより課題の特定に時間を使うことができるようになり、新しい領域やよりクリティカルな顧客課題に向き合えるようにしていきます。

② デザインもデリバリーもレベルアップ

デザイン工程では、PdMとデザイナーだけが担当する状況に課題がありました。エンジニアと比べるとどうしても技術的な観点が不足し、技術的な不確実性が大きいままデリバリー工程まで課題が持ち越され、見積不足や開発手戻りが発生していました。アーキテクチャー全体を考慮した設計もどうしても弱くなります。

新しい組織では、ストリームアラインドチームのテックリード(Techlead)もデザイン工程を担当し、一貫して安定したアーキテクチャーを考慮しながら技術的意思決定を行うようになります。これによりサービスの信頼性とメンテナンス性も向上するだけでなく、デリバリーの見積精度が向上し開発手戻りの抑制が期待されます。
もちろんPdMとデザイナーは引き続き最高のUI/UXを実現するデザインを担当します。

また、デリバリー工程では先述の通り本格的にDevOpsに取り組み、短い開発サイクルを高回転で回すことで開発スループットの向上を目指します。後任のSREチームの新マネージャーはとんでもなく優秀なDevOpsスペシャリストでして、1年後、2年後のMNTSQの開発力は現在とは比較にならないほどに向上しているはずです。DevOpsの取り組みも開発メンバーから発信していきたいと考えています。

③ 組織成長を起こしたい

新体制ではエンジニアとして「総合力」がついていくキャリアトラックを実現できると考えています。

領域横断コラボレーションを大切にするMNTSQにおいては、全メンバーがお互いの業務について一定の解像度を持てることが大切ですが、MNTSQのエンジニアには実際の開発を通じて担当職種だけでなく隣接領域でスキルの幅を広げる機会を提供し、組織としてもそういった活躍を期待したいと考えています。

エンジニアキャリアトラック(2月のMNTSQ全社会議より)

例として、ストリームアラインドチームで次のような場面が増えてきます。

  • バックエンドとフロントエンド をまたいだSWEの領域横断

  • SREがストリームアラインドチームのEmbedded SREとしてDevOpsの推進を担いつつ、よりアプリケーションに近い部分も担当

  • SWEがSREと共同でDevOpsを担当しつつ、クラウドインフラのスキルを習得

  • Algoエンジニアが生成AI技術を活用しながらSWE領域で活躍

また横軸となるスキルの幅に対して、エンジニアのステップアップ先となるテックリード(Techlead)にはチームの技術的意思決定に加え、チームのタスクマネジメントにも関わっていただきます

「テックリード」は、各社様々な役割が定義されていたりしますが、MNTSQではエンジニアとしての「総合力」が要求されるポジションとしており、プロジェクトマネジメントや、希望によりヒトのマネジメントの経験も積んでいただきます。これにより、次世代のリーダー/マネジメント人材の育成・発掘とともに、各エンジニアの特性や志向に応じてArchitect、EM、Team Manager、PdMなどのキャリアトラックを検討したいと考えています。

ここに書いた体制変更によるチャレンジは、組織としてはまだ経験したことのない高くて大変な目標へのチャレンジです。思い通りに進まず、メンバー同士でぶつかり合うこともあるでしょうし、たくさんの試行錯誤があると思います。MNTSQはベンチャーで若い集団ですし、もし計画通りに何事もなく進んだら、目標が低いか何かがおかしいくらいの感覚です。

ですので、いきなり完璧を求めるのではなく、みんなで成長しながら前に進めていこうぜ、と2月の全社会議でメンバーにお願いをしました。ここまで困難を乗り越えてきた仲間とならやれるという気持ちと、でも何が起こるかは分からないというワクワクのなかで、2024年度は駆け抜けていきたいと思います。

新DMからのメッセージ(2月のMNTSQ全社会議より)

仲間募集!

今回は、MNTSQの開発組織について、赤裸々に書かせていただきました。
上に書いたようにまだまだ画を描いた状態でして、空いているポジションがたくさんあります・・・!!(そして採用計画もあらためて見直し中です)

こんなMNTSQのチャレンジについてワクワクを共有できた方、カジュアル面談でぜひ私とお話しましょう!!!

ここでは語れなかったMNTSQがこれから行っていく事業場のチャレンジや、開発の現場などについてお話できればと思っています。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?