丸山直己

旅する舞台監督。TNS合同会社。 神奈川県秦野市出身。東京都在住。

丸山直己

旅する舞台監督。TNS合同会社。 神奈川県秦野市出身。東京都在住。

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    舞台監督による、「舞台監督」を考えるためのまとめです。

記事一覧

よくばり近畿の旅①大阪から奈良へ

いつか行ってみたい、あの場所。 もう一度行ってみたい、あの場所。 旅の動機は人によってさまざまだと思いますが、特別な目的は無くても、どこかに行くこと自体がワクワ…

丸山直己
13日前
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東京・大貴族のくらしを覗く「旧前田侯爵邸」

東京23区のなかでも目黒区や世田谷区は高級住宅地のイメージがありますが、その区境近くに"高級"の度を越したような大邸宅が建っています。 「旧前田家本邸」もしくは「旧…

丸山直己
1か月前
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いらっしゃいませ神奈川・秦野の春と桜

ぼくの出身県の神奈川県は、県境をなぞるとぼんやり動物のような形をしていまして、右(東)向きのラクダみたいな、そんな変わった形をしています。 そのままラクダに例える…

丸山直己
1か月前
7

神社システム・一宮をめぐる

僕は「旅に出よう!」と思うのが先で、行き先はその後決めることが多いです。 北のほう。とか、関西。とか。 ざっくり決まったら、Googleマップ。ぼんやりと拡大、縮小、…

丸山直己
1か月前
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東京のすいぞくかん

水族館が好きで、旅先でも別件でおとずれた場所でも、見かけるとつい入りたくなります。 癒やしを求めて〜というよりは、好奇心から。生き物を見るの好きなんですね。 な…

丸山直己
2か月前
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舞台公演のはじまりかた

舞台創作と舞台監督について。 「舞台監督」を探す旅、のシリーズです。舞台監督としてはたらいている僕自身が納得できるような、見つめ直す"言葉"を探しています。 今回…

丸山直己
2か月前
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奈良にめざめる⑤薬師寺・唐招提寺

奈良を歩くと、しばしば記念石碑を目にします。 "世界遺産"の碑で、見かけるたびに「あぁ、世界遺産の建物にきてるんだなぁ。」と、いちいち素直に感動してしまうのですが…

丸山直己
2か月前
9

奈良にめざめる④春日大社・平城宮跡・法華寺

3日目。最終日の朝。 よく歩き、そして走った昨日はぐっすり眠れたようで、さわやかな目覚めです。 身支度を整えて、アパホテルをチェックアウト。 お世話になりました! …

丸山直己
3か月前
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奈良にめざめる③橿原神宮・飛鳥寺・大神神社

奈良県は、面積のほとんどを山岳が占め、県域の北西部にあたる「奈良盆地」に人口の多くが集中しています。 旧来から"大和国"としてこの盆地を中心に発展してきました。 北…

丸山直己
3か月前
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奈良にめざめる②法隆寺

ザッ、ザッ、という自分自身の足音と、ゴーーンという優しい鐘の音。 幸いにも2月の割にはさほど寒くはなく、吐く息も白くはない。 軽快に歩を進める朝。6時くらい。 まだ…

丸山直己
3か月前
33

奈良にめざめる

どうしても旅がしたくて、突発的に企画してすぐにでも出発! というときがありました。 行先に選んだのは「奈良」。 昨年(2023年)の2月のことです。 もうずいぶん昔にな…

丸山直己
3か月前
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舞台創作と舞台監督について

こんにちは。舞台監督の丸山直己です。 さっそくですが、みなさんは「舞台監督」と聞いてどんな仕事内容を想像されるでしょうか? "舞台"の"監督"です。 あまり一般的で…

丸山直己
4か月前
9
よくばり近畿の旅①大阪から奈良へ

よくばり近畿の旅①大阪から奈良へ

いつか行ってみたい、あの場所。
もう一度行ってみたい、あの場所。

旅の動機は人によってさまざまだと思いますが、特別な目的は無くても、どこかに行くこと自体がワクワクで、また自分の成長を期待させてくれます。

一説には「人間は、本能的に環境を探求する欲求があり、体が移動すること自体がポジティブな感情の増加を生む」とする研究報告もあるそうですね。

ぼくの場合は旅先でその土地の持つ歴史に触れたい、とい

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東京・大貴族のくらしを覗く「旧前田侯爵邸」

東京・大貴族のくらしを覗く「旧前田侯爵邸」

東京23区のなかでも目黒区や世田谷区は高級住宅地のイメージがありますが、その区境近くに"高級"の度を越したような大邸宅が建っています。

「旧前田家本邸」もしくは「旧前田侯爵邸」と呼ばれるその建物は、洋館、和館の2館からなり、それぞれ昭和4,5年(1929,30年)に竣工しました。
どちらも国の重要文化財に指定されています。

現在は目黒区の管理で、敷地全域が「駒場公園」として整備され公開されてい

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いらっしゃいませ神奈川・秦野の春と桜

いらっしゃいませ神奈川・秦野の春と桜

ぼくの出身県の神奈川県は、県境をなぞるとぼんやり動物のような形をしていまして、右(東)向きのラクダみたいな、そんな変わった形をしています。

そのままラクダに例えるなら、顔部分は横浜、川崎エリアで東京湾に接し、前足部分は三浦半島、南側のお腹部分は相模湾に面しています。
ラクダのコブにあたる県北部は丹沢山地の国定公園になってまして、最も西側の後ろ足部分が箱根の山です。

北部の丹沢エリアを除けば、お

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神社システム・一宮をめぐる

神社システム・一宮をめぐる

僕は「旅に出よう!」と思うのが先で、行き先はその後決めることが多いです。

北のほう。とか、関西。とか。
ざっくり決まったら、Googleマップ。ぼんやりと拡大、縮小、を繰り返すうちに、なんとなく「今回は◯◯県行こうかな〜。」となってくるんですね。

そして具体的に"行きたいとこ"が決まっていくわけですが、"神社"が候補にあがることも多いです。

神社って、なんか良いですよねぇ。

森があることが

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東京のすいぞくかん

東京のすいぞくかん

水族館が好きで、旅先でも別件でおとずれた場所でも、見かけるとつい入りたくなります。

癒やしを求めて〜というよりは、好奇心から。生き物を見るの好きなんですね。
なかでも好きなのはウミガメです。

水族館ってなかなか行けないよね〜。
というのは偏見で、じつは僻地にあるわけでもなく、東京だけでもこれだけの大都会でありながら大きめの水族館が5つもあります。
どの施設も23区内に位置して、最寄り駅からも近

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舞台公演のはじまりかた

舞台公演のはじまりかた

舞台創作と舞台監督について。

「舞台監督」を探す旅、のシリーズです。舞台監督としてはたらいている僕自身が納得できるような、見つめ直す"言葉"を探しています。

今回は「舞台公演を企画して動き出す」一連の工程を整理して、舞台監督の役割と関わりかたを考えてみたいと思います。

「舞台やりたい!」と主催者が思えば、企画が生まれます。だれかに話せば、企画が動きます。
プロデューサーの最初の仕事は、だれか

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奈良にめざめる⑤薬師寺・唐招提寺

奈良にめざめる⑤薬師寺・唐招提寺

奈良を歩くと、しばしば記念石碑を目にします。
"世界遺産"の碑で、見かけるたびに「あぁ、世界遺産の建物にきてるんだなぁ。」と、いちいち素直に感動してしまうのですが、"奈良"は日本で初めて世界遺産登録された都市のひとつでもあるんですね。

国連ユネスコで"世界遺産条約"が採択されたのが1972年。その約20年後、1993年に日本からはじめて登録された"文化遺産"のひとつが、奈良の「法隆寺地域の仏教建

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奈良にめざめる④春日大社・平城宮跡・法華寺

奈良にめざめる④春日大社・平城宮跡・法華寺

3日目。最終日の朝。
よく歩き、そして走った昨日はぐっすり眠れたようで、さわやかな目覚めです。

身支度を整えて、アパホテルをチェックアウト。
お世話になりました!

ホテルの前の"三条通り"を歩いていると、奈良では珍しい近代洋風建築の建物の姿が目を引きます。
南都銀行本店です。

ホテルへの通り道でもあるため、何度となくその前を通り、気になっていた建物。
設計は長野宇平治。
竣工当時、営業開始に

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奈良にめざめる③橿原神宮・飛鳥寺・大神神社

奈良にめざめる③橿原神宮・飛鳥寺・大神神社

奈良県は、面積のほとんどを山岳が占め、県域の北西部にあたる「奈良盆地」に人口の多くが集中しています。
旧来から"大和国"としてこの盆地を中心に発展してきました。
北に向かえば京都、西へ抜ければ大阪です。

地図を見ればひと目で分かるこの地理配置も、実際にこの地に立って意識してみると、感覚的に"歴史"に肉迫するというか、「そうだよなぁ。」と妙な納得を覚えて、いつもの地図も不思議と見え方が変わってきま

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奈良にめざめる②法隆寺

奈良にめざめる②法隆寺

ザッ、ザッ、という自分自身の足音と、ゴーーンという優しい鐘の音。
幸いにも2月の割にはさほど寒くはなく、吐く息も白くはない。
軽快に歩を進める朝。6時くらい。

まだ日の出には早く、あたりは真っ暗です。

予想に反して、鐘を撞いていたのは近所に住んでいるらしきおじさんでした!
犬の散歩ついでに寄ったのかなー。

神社仏閣は健康的にめぐります。
開門目指して早朝行動、だいたい17時くらいには閉門に合

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奈良にめざめる

奈良にめざめる

どうしても旅がしたくて、突発的に企画してすぐにでも出発!
というときがありました。

行先に選んだのは「奈良」。
昨年(2023年)の2月のことです。

もうずいぶん昔になりますが、平成前期時代。
中学生のときに修学旅行で行ったはずの京都、奈良。
ほとんど記憶にありません。
なんてもったいないことをしたんだ。。

あのころはあまり興味を持てずにスルーしていた、神社仏閣を本格的に見て回ろう!と決めて

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舞台創作と舞台監督について

舞台創作と舞台監督について

こんにちは。舞台監督の丸山直己です。

さっそくですが、みなさんは「舞台監督」と聞いてどんな仕事内容を想像されるでしょうか?

"舞台"の"監督"です。
あまり一般的ではない仕事です。

そもそも「舞台監督」という言葉を耳にしたことが無い、という方もいると思います。
日常生活を送るうえで「舞台監督」を必要とする機会はまったくありません。

舞台芸術を、作品を、創る段になって初めて登場する言葉であり

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