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"HOPE"に"オランダの教育"を寄稿しました

こんにちは!タイトルの通り、「先生の学校」が年3回発行している雑誌"HOPE"に「オランダの教育」という特集記事を寄稿させていただきました。

先生の学校は、先生を中心に教育に興味のある人なら誰でも参加できるコミュニティで、月額450円を支払えば、年3回の"HOPE"を受け取れるとともに、毎月開催される複数の教育に関連したオンラインワークショップに参加することができます。全国や海外に相当数のメンバーを持ち、教育に熱い人たちが先生の学校を通して様々な活動を行なっています。

その代表である「三原菜央」さんとは、"ほぼ"同姓同名で(笑)、なんと画数に限っては「同じ」の「三島菜央」です。笑


Wikipediaにはない情報を

今回は"special contents"としておおよそ4つの記事を寄稿させていただいたのですが、最初は「情報の正しさ」に縛られてばかりで、なんだかWikipediaの情報のようになってしまっていました。そこで、三原さんが、

「三島さんがインタビューを通して感じたこと、元教員としてオランダの教育現場を見た時に心動かされたことを中心に書いてくださいね。正しさももちろん大切ですが、私は三島さんの人柄や、三島さんだから感じたことが滲み出るような文章を届けたいと思っているんです!」

とおっしゃってくださり、とても嬉しくなったと同時に「よっしゃ!」と気合が入り、また原稿を書き始めたのでした。

「私が感じたことは私のもの」と「情報の正しさ」のバランスをとりながら、決して無味無臭の記事にならいよう、心がけて丁寧に文章を綴りました。

オランダの教育は存在するようで存在しない

特集記事として「オランダの教育」とされていますが、学校を訪れれば訪れるほど、そして校長先生や教職員と話をすればするほど、「オランダの教育」とは存在するようで存在しないことを自覚します。子どもの幸福度が世界一と言われるオランダでは、教育が良いというよりは、教育を取り巻く社会の環境や制度に柔軟性がある…だから、それが教育に影響している…と言えるのかもしれません。

その一方で、元教員として見るオランダの教育や学校の中の仕組みは実に面白いものがあります。私が日本の教員として感じてきた「当たり前」に当てはまらないことが多い、オランダの学校を取り巻く仕組み。

それは、教職課程から始まり、教員採用、採用されてからの仕事のあり方や校内業務や分掌業務、人事など、ありとあらゆるところが異なります。もちろん学習指導要領も大きく異なるため、もう何がなんだか!となることも。

一方で、「教育とはこう」と決めつけられない多種多様な教育がオランダの教育の良さでもあると感じている私にとって、この国の教育から学ぶことは多いと感じます。

教員不足と学校間格差

そんなオランダにももちろん教育における問題はたくさんあって、オランダの文部科学省が出す資料には今後の課題も多く掲げられています。自由があるということは選択するという行動が伴うということ。そして、その個人の選択とは一体何に左右されているのか?国内外の社会情勢や経済にいつも左右されやすい教育は、ある意味、国の方向性に強い意志がなければ良いようにも悪いようにも扱われやすいものです。

オランダで子どもを現地校に通わせている保護者からしてみれば「うちの学校はそんなに良い学校ではない」ということもあり得ること。しかし、一方で「変わる」「変える」ということが、人々のマインドセットや制度によって時にガチガチに固められやすい日本の教育からすると、一定水準に保たれにくく差が大きく出やすい教育と、高い水準に保たれつつも状況に合わせて変化が起こしにくい教育はとても比べることができないように感じています。

これらの問題に対して「良い」「悪い」で判断できることなど本当にあるのか?そんなことを考えています。

何を教育とし、それはどこまで現場に伝わっているのか?

これからの教育の課題は「カスタマイゼーション」だと理解しているわたしは、一体どこまで子どもたちの一人ひとりことなるニーズに応えながら、全体としての教育のあり方をアップデートしていくかが鍵になると思っています。

教科を学ぶだけならオンラインソースはたっぷりあります。しかし一方で、そうなった時の「学校」の役割とは何なのか?学校に通うことを選ばないという選択は自由なのか?ホームスクーリングを認めている国や、それを原則的に認めていないオランダでは、学校の見方が大きく異なります。

そういったことも含めて、私はオランダという国が一体、教育という言葉に何が含まれ、何を大切にしたいと思っているのかを現場の先生たちやこれから教員を目指す学生たちの口から聞き続けたいと思っています。

「きょういく」に興味がある方は是非

学校における教育活動に関してはその道を辿ってきた人々がプロフェッションを持って行うことであることがほとんどではありますが、一方で広い意味ので「きょういく」に関しては、多くの人々が関与することで良くなっていくものだと理解しています。

もし、「きょういく」に興味がある方は、是非「先生の学校」のメンバーになることで、オンラインの講座や読書会などに参加されてみてはいかがでしょうか?年3回発行される"HOPE"は、毎回、その名の通り「希望」が詰まった渾身の1冊になっています!

今回も内容はたっぷりで、学習する学校や新札幌高校の挑戦など、日本の学校や組織がアップデートに挑戦している記事がたくさんあります!

ご興味がある方は是非メンバーになり、いっしょにより良い社会やきょういくを考えていけたら嬉しいです。


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