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ハワーズ・エンドと女性の人生

私がこの映画か好きなのは、
話の冒頭に、女性同士の友情から波乱のドラマが始まるところにあります。

イギリスの郊外、田園地帯にある別荘ハワーズ・エンドの
所有者ルースとマーガレット
(エマ・トンプソン)は旅先で知り合って深い友情を持ち合います。

ルースは自分が生まれ育ったハワーズ・エンドの家に愛着があり、この家にふさわしいマーガレットに譲りたいと遺書に遺して死去。

夫や息子、娘はそれを無視して燃やしてしまう。実はその別荘を欲しがっていたのです。
当のマーガレットはそんなこと知らず、ルースの夫ヘンリーと結婚することになります。

マーガレットの妹のヘレンは
行動的で波乱な人生を送ってマーガレットのところに子持ちで戻ってきます。
冒頭の写真はヘレン役の
ヘレナ・ボナム・カーター。

E・M・フォスターの原作は分厚い小説ですが人生の妙を書ききって読み応えあります。 
その膨大な小説を、1992年
ジェームズ・アイヴォリー監督が見事に映画化して女性の様ざまな人生を描いています。

マーガレットは
夫が過去に愛人を持っていたことを知ってショックを受けます。
ここがラストへの山場。夫の説に人生の苦渋を飲みこんで最終的にハワーズ・エンドの女主人として暮らすことになります。ルースの願い通りに
なったのです。

別荘に古くから働いていた家政婦が、マーガレットの足音を聞いて
「奥さまと同じ足音」と言い、この家にふさわしい方、
と嬉しそうに迎えます。

私はこの結末が好きで、人と人の出会い、不思議な結び付きを感じます。
私にもそういう出会いが欲しいと思っていました。

私は決まった故郷とか家がなく、数年前も道路拡張で家を引っ越すことになりました。
私のハワーズ・エンドはどこにあるかと、密かに期待して
いました。

不思議にすぐ近くにこじんまりした賃貸マンションがあって、そこに落ち着いて暮らしています。

周囲は家があっても静か、 駅に近く買い物も便利。
私の必需品の図書館もあり、野川の流れる周辺は緑豊か。

女性同士の友達と出会いもありました。
私にはハワーズ・エンドの映画と原作に深い思いがあるのです。 
色々な思いや人生の出会いを自分史に書きました。
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