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どうしたらいい?高齢の両親の財産管理

老老介護の不安を減らすためにできること


高齢のご両親の財産管理についてのご相談がありました。

相談者は、海外にお住まいのHさん(50代の女性)。
Hさんのご両親(80代後半)は、日本で夫婦二人暮らしをされています。

お父様は認知症が始まっていて、通常の会話が成立しなくなっている。
これまで、お母様がお父様の介護をしてこれらたそうですが、最近、お母様も物忘れがある様子で、老老介護の限界が見えてきたとのことでした。

いよいよ、何らかの手を打たなければならないと思いつつも、法律的にどんな手続きをとったらいいのかわからない。
という、ご相談でした。

一番初めに検討すべきことは、使える介護サービスを目いっぱい使うことです。

介護認定がまだであれば、地域包括支援センターに相談して、
介護認定をしてもらうことになります。
(Hさんのお父様はすでに介護認定を受けて、介護サービスを利用されているとのことでした)

次に、成年後見人制度利用の検討です。

老老介護が、難しくなってきたような場合、
成年後見制度を利用することで、
財産関係の管理を裁判所が選任した後見人等(補助人、保佐人、後見人)に任せることができます。

後見制度は、ご本人の意思能力(理解力)の程度によって、
補助、補佐、後見の3種類があります。

成年後見はやわかり|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

 

成年後見制度は、家庭裁判所に申し立てによって、
補助、補佐、後見のどれに該当するか
ご本人の状態を医師の意見(診断書等)に基づいて、
家庭裁判所が判断します。

判断能力の低下によって、お金の管理が不安になってきた方にとっては、
自分でできることは極力自分でやりながらも、
詐欺や犯罪に巻き込まれる危険を減らすことができる制度になっています。

 

 【Hさんからのお声】

老親の財産管理のことで相談させてもらいました。
本を読んだり自分で調べてもわからないことが多かったのですが、こたかさんから他の選択肢や注意点を教えて頂き、これから進むべき道が見えてきた気がします。私が海外在住ということもあり、日本の仕組みもよくわからない中、初歩的な質問にも丁寧に答えて下さってとてもありがたかったです。プロに相談するのは敷居が高いと思っていましたが、こたかさんの相手を包み込むような雰囲気の中、緊張せずに相談できました。
また何かあった際には、ぜひこたかさんにお願いしたいです。
どうもありがとうございました。

Hさん、ご相談ありがとうございました!

遠くにお住まいなので、気をもむことも多いかと思います。
ご両親がこれからも安心して生活していけるといいですね。
地元の行政の支援の活用について、また、わからないことなどありましたら、
いつでもご相談ください。

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法律で定められた制度は、国民のためにあるものです。

「制度」なので、場合によっては、使い勝手が悪い面もあったりしますが、
専門家である私たちは、利用するご本人とご家族と福祉関係の方々、裁判所とも連携をとりながら、
どうしたら、より良い運用ができるのか日々、試行錯誤しています。

時には上手くいかなくて、ため息が出てしまうこともありますが、
そんな時こそ「どうすればできるか、どうすることがご本人にとってベターなのか」
を考えるチャンスでもあるので、
制度を利用するご本人を支えるご家族、支援者と一緒に進んで行きます!

 

判断能力が低下する前にできること

判断能力が低下してからでは、選択できる制度や手続きは限られてしまうので、なるべく元気なうちに、対策しておくほうが良いのです。

「うちの親も(自分も)必要だよなぁ」とは思っても、実際に何らかの対策をするための行動を起こすことは、なかなか難しいようです。

でも、

■遺言書を作る

■家族信託制度を使う

■任意後見制度を使う

などの制度は、利用する本人が自分で考えて判断できなければ、使えません。

遺言書を書くことは、それほど難しいことではありませんが、
書き方を間違えると、せっかくの遺言書の効力が認められなかったり、
かえって、親族間の争いを招いたりすることもあるので、
作成する時には、弁護士や司法書士に相談することをおススメします。

 

自分の場合は、どうなんだろう?と思われた方は、こたか真子の個別相談に起こしください。

https://resast.jp/pc_reserves_v2/courses/34796

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何歳からでも、やりたいことをするための法律&心理の話

https://resast.jp/pc_reserves_v2/courses/34796


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