直輝
百人一首を妄想の種にして掌編を書いています。 毎週水曜更新。
Adoさんのギラギラにインスパイアされて書きました。
俳句 弱い人に冷たい社会春の雨 下萌の隙間をうめる下萌の リラ冷やこのままでいいのだろう…
ライラック杯に続き、勝手に賞にも参加します。特に気に入ったものを紹介しつつ、僭越ながら…
連作短歌十二首『岩』 雨垂れが岩へ穿った穴一つ口笛吹いてイントロとする 初めての春も次の…
『ヘッドフォン』 仙田ってやつ覚えてる? 懐かしい名前を聞いた。忘れるはずがない。も…
『電話の後』 『いや、えっとね………………』 長い間。長かったと思う。実際は三秒とかかも…
『隙間 (その後)』 電柱とブロック塀の隙間を通ると異次元に行ける。 あれから一年が経ち…
『隙間 (後)』 電柱とブロック塀の隙間を通ると異次元に行ける。 国語の授業で、こんな書…
『隙間 (前)』 電柱とブロック塀の隙間を通ると異次元に行ける。 小学三年生のとき、そん…
『キリギリスとアリ』 橋の食べ物に困らない側の一人の男が、食べ物に困る側の酒屋で飲んだ…
『アリとキリギリス』 二日間、何も食べていない。 それでも歌う。 ――どれほど空気を吐…
『それ』 男は落胆した。 無理もなかった。期待に胸を膨らませながら足を踏み入れた新し…
『今日を限りの』 「死ぬほど幸せ」 彼女はそう言ったんだ。だから僕は悪くない。 レイ…
『再開』 「最後までやれよ」 ハードカバーに視線を向けたまま彼は言った。 「んー」 わかっ…
白熊杯に続き、勝手に賞にも参加いたします。勝手に直輝賞ですが百万円はでません。悪しから…
俳句 息白し朝の玄関灯あえか 寒鴉鳴くや足場を解体す 燎原や落葉の一つひらめいて 短歌 …
「迷子」 狭く入り組んだ路地。四角く閉じられた空。右を見ても左を見ても家、家、家。スマ…