普通席にシートモニターのついていない飛行機

最近のANAやJALの飛行機は国内線普通席でもシートモニターや電源がついていて便利だが、その代わり座席の下に機器が設置されており、前の座席の下に荷物を入れると足を伸ばせない。座面の裏に設置できれば場所を取らないのだが、あいにく座面の裏には救命胴衣がある。このたび久しぶりにシートモニターも電源もついていない飛行機に乗ったところ、前の座席の下に荷物を入れても足を伸ばすスペースがあった。搭乗時間の短い国内線ならこちらの方が快適かもしれない。

JALが貧しかった頃に導入された767や737(黒革のシートの飛行機)では、「いまどき機内エンターテイメントはスマホの時代」と割り切ってシートモニターがついておらず、「スマホの充電も空港でやっておけばよい」という考え方で機内の普通席には電源がなかった。その代わり機内インターネットではANAよりも先行していたし、空港の搭乗ゲート前の電源を整備したりしていた。普通席全席にシートモニターを設置するとシートモニターの重量だけでなく電線の重量もかなりのものになるので、離陸重量を節約できる。革シートも耐久性が高く維持費を節約できる。その後さすがに電源がないのは不便ということで後付けで電源が設置されたが、電源自体はさほどスペースを取らないので、電源だけをつけるのが落とし所かもしれない。電源とインターネットさえ使えれば他はなくてもよい。

ソラシドエアの737はシートモニターも電源もインターネットもないので(最新の1機のみ電源とインターネットあり)、足元が広々している。機内WiFiはあるので動画やフライトマップを見ることはできる。

スターフライヤーは就航当初から電源とシートモニターがあるのが売りで、その分足元が狭くなるかと思いきや、定員を150人に収めるためにシートピッチが広めなので、これはこれで快適である。ただし最新の1機のみシートピッチが他よりも狭いが、機内WiFiを利用できるようにした代わりシートモニターがないのでむしろ足元は広くなっている。やはり新しい飛行機ほどよくできている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?