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個人の貯蓄取り崩しに思う

個人が新型コロナウイルス禍で積み上がった貯蓄を取り崩している。2023年に3兆~6兆円が支出に回った。生活必需品が値上がりし、消費者が食品や衣料などへの支出にあてた。娯楽などの高額消費に使い、景気を下支えする米国とは対照的だ。

上記記事より抜粋

上記記事によると、第一生命経済研究所の星野卓也氏が内閣府のデータをもとにコロナ禍で積み上がった貯蓄額を試算したところ、2022年10月~12月をピークに2023年の同時期まで減り続けているようです。2023年と言えば食品、エネルギー関連が物価高になったタイミングなので、貯金を切り崩して生活する人が出てきたためではないかと記事では予想しています。

また、記事で平時の貯蓄率を1.2%と紹介されていたのが印象に残りました。貯蓄率は貯蓄額を可処分所得を割って求める、つまり手取りからどの程度貯金しているかを表す率なのですが、手取り20万円の人が2,400円しか貯金していないというのは、私の感覚からすると急に働けなくなったり会社が無くなった利した時の備えが出来ず不安が募る額です。40万円でも貯蓄額が4,800円だとすれば、物価高で貯金を切り崩さざるを得なかったというのは説得力があります。

コロナ禍で配られた給付金などで膨らんだ貯蓄がその後の物価高で減っているというのは、ちょっと面白いですね。上記記事にそういったニュアンスはなかったですが、コロナ禍に貯蓄が大きく増えたというのはコロナ禍の給付は金額が誤っていたといえそうですし、それが昨年目減りしたというのであればコロナ禍というよりも、物価高への対応は今年の夏ではなく昨年にやった方が良かったといえるのかもしれません。

まぁ、後出しじゃんけんなのでどうとでもいえますけどね。

#日経COMEMO #NIKKEI

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