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南国でのラマダン

休暇があけて今日から出社です。

私が休暇に出ている間に南国はヒジュラ暦 (イスラム暦) での第9月、つまり「ラマダン」に入りました。

私はムスリムではないので、ラマダンに行われる断食のルールの詳細は分かりませんが、同僚のムスリムたちはこの月の日の出から日没まで、ムスリムの義務として断食を行っています。

ムスリムではない私たちも、オフィスの人目につくところでの飲食は行いません。どうしてもおなかがすいたりのどが乾いたら人目につかないパントリーなどでドアを閉めてこっそり食べたり飲んだりすることはあります。

就業時間も朝と夕方それぞれ1時間ほど短くなります。おなかがすいて力が出ないのか、「聖なる月」として意識して静かに過ごしているのか、オフィスの中はどことなくいつもより静かな感じがします。

そのかわり日没後の最初の食事「イフタール」が終わりしばらくたつと、街はとても賑やかになります。夜遅くまで店が開き、家族連れなどでとても活気があります。これもムスリムたちがラマダンを特別に感じる理由なのかもしれません。

ラマダンはムスリムにとってはただ昼間に飲食を断つというだけではなく、家族や友人たちとの時間を普段以上に大切にしたり、寄付や施しも積極的に行ったりする特別な月のようです。

さて、ヒジュラ暦 (イスラム暦) は太陰暦で閏月の補正を行わないため、現在私たちが普段使っている太陽暦のグレゴリオ暦上で毎年11日ほど早まっていきます。ついこの間まで夏の季節にラマダンだと思っていたら、いつのまにか春にまで移動してきました。

私が初めて南国でラマダンを体験したのはやはり春でしたので、あれからラマダンはぐるりと季節めぐって春にまで戻ってきたことになります。

365 日 ÷ 11日/year = 33.2 years

感慨深いものがあります。


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